川合（静学１年）３位 男子８１キロ級 柔道・全国高校選手権
柔道の第４６回全国高校選手権は１９日、日本武道館で開幕し、個人戦男女各５階級を行った。静岡県勢男子で唯一の１年生の川合遼（静岡学園）が８１キロ級で３位入賞を果たした。男子６０キロ級の石川健（静岡学園）と同７３キロ級の前田優生翔（東海大翔洋）は８強入り。女子はベスト１６が最高で、前回大会３位の６３キロ級の永田りん子（東海大翔洋）も初戦で涙をのんだ。
宿敵破り進歩も 募る悔しさ 夏へ「投げる力をつける」
県勢最高の３位入賞を果たした男子８１キロ級の川合（静岡学園）だったが、押し気味に進めていた準決勝を落とし、悔しさいっぱいだった。「（勝負の）際のところを見極められなかった」と反省が口を突いた。
決勝進出を懸けた戦いは積極的に技を繰り出して圧力をかけ、相手に指導が与えられる展開。延長に入っても「体力は強み」と果敢に前に出た。しかし、一瞬の隙を突かれて畳にたたきつけられた。
それでも２回戦から延長にもつれ込む試合を続けながら、しぶとく勝利を重ねた。ヤマ場は近畿王者の森本（東海大仰星）との２回戦。小中学校時代に３度対戦経験のあった１学年上の相手を初めて破り、進歩の跡を示した。
全国中学校体育大会２位の実績を持つ実力者。「背負いも内股も大外もできる」と渡部監督が評するオールラウンダーだ。「負けず嫌いで、努力ができる」（同監督）という真摯（しんし）な姿勢も成長を促している。
「３分以内に勝てていない。フィジカル、技術の両面を高めて投げる力をつけないと」と本人が見据える課題は明確だ。「良い部分も出せたので夏に向けて良いステップになったと思う」。まだ１年生。頂点を射止めるチャンスはまだまだ残っている。
（市川淳一朗）
前田（東海大翔洋）手応えの８強 男子７３キロ級
男子７３キロ級の前田（東海大翔洋）は初めてという個人戦の全国舞台で２勝し、８強入り。「自分のやってきたことは間違いない」と手応えをつかむ大会となった。
初戦は苦手としていた身長の高い左組の相手だったが、背負い投げで技ありを奪い、優勢勝ち。３回戦でも延長の末に一本を取り、確かな実力を印象づけた。
神戸市出身。中学から東海大翔洋に進み、柔道に打ち込んできた。「全国に再び戻って、もう一つ上の成績を」と集大成となる総体を見据えた。
▽男子６０キロ級１回戦
石川健（静岡学園） 小外刈り 堀尾拓磨（兵庫・育英）
▽同２回戦
石川健 合わせ技 伊野匠郎（山梨・東海大甲府）
▽同３回戦
石川健 小外刈り 高野歩（滋賀・近江）
▽同準々決勝
吉村悠之介（大分・柳ケ浦） 大外刈り 石川健
▽同６６キロ級１回戦
長屋進（静岡学園） 大外刈り 西村輝龍（兵庫・東洋大姫路）
▽同２回戦
田中龍希（佐賀商） 優 勢 長屋進
▽同７３キロ級２回戦
前田優生翔（東海大翔洋） 優 勢 田島元輝（専大熊本）
▽同３回戦
前田優生翔 浮 腰 沼尾矯太（青森北）
▽同準々決勝
荒川琉正（東京・足立学園） 合わせ技 前田優生翔
▽同８１キロ級１回戦
川合遼（静岡学園） けさ固め 山本龍之介（鳥取・倉吉北）
▽同２回戦
川合遼 優 勢 森本総司（大阪・東海大仰星）
▽同３回戦
川合遼 優 勢 佐野幸助（群馬・前橋商）
▽同準々決勝
川合遼 優 勢 中川柊人（徳島・阿波）
▽同準決勝
野沢貴哉（神奈川・東海大相模） 優 勢 川合遼
▽同無差別級１回戦
佐藤然治（加藤学園） 合わせ技 中尾駿太（和歌山・初芝橋本）
▽同２回戦
佐藤然治 優 勢 芦苅輝真（大分・国東）
▽同３回戦
寺本竜彦（広島・崇徳） 大外刈り 佐藤然治
▽女子４８キロ級１回戦
宮崎和奏（東京・淑徳） 優 勢 埴淵望愛（浜松商）
新夕志桜（藤枝順心） 優 勢 伊藤愛美（秋田商）
▽同２回戦
新夕志桜 優 勢 古川澪（東京・国士舘）
▽同３回戦
赤座杏奈（岐阜・美濃加茂） 優 勢 新夕志桜
▽同５２キロ級１回戦
松村美来（飛龍） 優 勢 佐藤心美（宮城・東北）
▽同２回戦
倉田夏苗（東京・淑徳） 合わせ技 松村美来
▽同５７キロ級１回戦
渡部華奈（静岡学園） 優 勢 北田理侑（和歌山・紀央館）
▽同２回戦
本田里來（福岡・敬愛） 大内刈り 渡部華奈
▽同６３キロ級２回戦
織茂永愛（神奈川・桐蔭学園） 優 勢 永田りん子（東海大翔洋）
▽同無差別級２回戦
中道咲桜（東海大翔洋） 優 勢 内田成美（兵庫・社）
▽同３回戦
小出穂香（山梨・富士学苑） 優 勢 中道咲桜
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