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⚽横内監督の考え じわり浸透 5~6月、公式戦9勝3分け1敗 守備向上、失点数減少 J2磐田

 J2磐田の横内昭展監督(55)の考えが本格的な夏場を前に、チームに浸透してきている。序盤戦は中位に停滞していたが、後半戦に入り、上位争いに加わるまで浮上。「今の順位に満足していないが、悲観もしていない。残り半分で目標達成できるはず」。森保監督を支えた日本代表の名参謀から転身した指揮官は、チームの基盤づくりと1年でのJ1復帰という難題に着実に取り組んでいる。

大分戦で選手に声を掛ける磐田の横内監督(右端)=ヤマハスタジアム(浜松総局・山川侑哉)
大分戦で選手に声を掛ける磐田の横内監督(右端)=ヤマハスタジアム(浜松総局・山川侑哉)

 春先は勝ち負けを繰り返したが、5~6月に公式戦13試合で9勝3分け1敗と加速した。なかでも改善したのが失点数の減少だ。2~4月は16試合で無失点が1試合だったのに対し、5~6月は13試合で半数以上の7試合が無失点。目に見える形で守備面が向上したと言える。
 守備ブロックとマンツーマンを併用する、横内監督の守備戦術を支えるのは、強い球際と切り替えの速さだ。鹿児島キャンプから徹底した基礎的な要求だが、このベースをクリアしないとベテランでも若手でも試合には起用しない。基準は明確だが、求めるレベルは高い。
 ルヴァン杯、天皇杯で若手を積極的に起用し、リーグ戦にも絡み始めた選手が出たのは大きな収穫だ。昨季は出番が少なかったMF古川、藤原の高卒2年目は指揮官のスタメン起用に応える形で躍動している。
 故障から復帰した選手も戦線に加わり、2列目、ボランチ、センターバックと各ポジションで定位置争いが激化。その状況に指揮官は「難しい選択を迫られるが、チームにとってはいいこと」と手応えを感じている。
 (名倉正和)

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