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空飛ぶクルマ先進地へ デジタル活用、静岡県民の生活を高度化【点検!静岡県予算案】

 2024年度静岡県予算案はデジタル技術の活用を加速させる施策を盛り込み、技術者不足などの課題の解消や、県民生活の高度化につながる事業を展開する。全国に先行して県が運用する3次元点群データなどを生かし、「次世代エアモビリティ」の導入やデジタル分野の担い手育成を進め、効率的な道路維持管理の手法の確立にも着手する。

デジタル活用関連の主な事業
デジタル活用関連の主な事業

 次世代エアモビリティ関連では、注目を集める「空飛ぶクルマ」で国内の先進導入地域を目指す。全庁的な推進体制の構築やロードマップ策定に3300万円を確保した。24年度は移動手段としての利用可能性を検討し、課題別に工程を考察する。25年度以降の目標に、仮想空間上のフライトシミュレーションや現実空間での実証実験を掲げる。
 関連産業の育成に向け、県内実証フィールドの候補地の調査や部品受注のビジネスマッチングなど5900万円を新たに計上した。
 デジタルクリエーター育成には2千万円を投じ、ゲームクリエーター養成などに取り組む高等教育機関との連携を進め、起業家との交流の場もつくる。IT関連企業が求める高度人材を育成し、県内への企業進出や若手IT人材の県内就職先確保などにもつなげる。
 インフラ整備では迅速な修繕につなげるため、路面の陥没や亀裂などを検知する「モビリティマッピングシステム(MMS)」をパトロール車に搭載し、異常箇所などのデータを補修事業者と共有するシステムを構築する。1500万円を充てる。24年度は下田市の県道で技術検証を行い、27年度以降は全県でMMS運用を始め、県内自治体の共通課題である土木技術職員不足やインフラの老朽化に対応する。
 鳥獣被害対策には効率的な捕獲に役立てる事業などに計3億2千万円を計上した。赤外線カメラ搭載のドローンでニホンジカの生息分布を把握し、3次元点群データと重ね合わせた位置情報を狩猟者と共有する。

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