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浜松新野球場3案併記へ 基本計画にドーム型と屋外型 絞り込みは先送り

 浜松市の遠州灘海浜公園篠原地区に整備予定の新野球場について、静岡県は7日の県議会2月定例会建設委員会で、多目的ドーム型1案と屋外型2案の計3案を盛り込んだ公園基本計画の素案を示した。規模と構造の1案絞り込みは先送りし、4月にパブリックコメント(意見公募)を実施した上で、3案を併記したまま基本計画を取りまとめる方針を明らかにした。

 提示したのは(1)浜松市や地元経済界が要望する2万2千人収容の多目的ドーム型(2)1万3千人(愛鷹球場相当)の屋外型(3)2万2千人(草薙球場相当)の屋外型ーの3案。PFI(民間資金活用による社会資本整備)事業の成立が見込めることに加え、東部や中部にある県営球場の規模も考慮して決めた。近くで産卵するアカウミガメに影響を及ぼさないよう、屋外型の2案は照明設備を設けない。
 概算事業費は70億~370億円、大規模改修費を除く年間維持管理費は5千万~1億3千万円。ただ、いずれも2022年度に算出した数字で、現時点の事業費は不明とした。
 公園全体の3分の2に当たる東側エリア24ヘクタールの用地は未取得となっている。地権者が多いことから取得には時間がかかるとされ、県はその間に野球場の規模と構造を1案に絞り込むことを目指す。浜松市と費用負担などの協議も進めるとした。
 建設委では、川勝平太知事が前向きな発言をしているとして「ドームありきと考える県民もいるのではないか」とただす意見があった。伊東信幸公園緑地課長は「3案に優劣はつけていない。あくまで同等」と説明した。
 素案ではメイン球場のほかに二つのサブ球場、屋内運動場を配置した。合宿所などのスポーツ活動拠点や大型アスレチック施設、BMXやボルダリングを楽しめるスポーツ広場も設ける。駐車場は常設1500台、臨時千台を確保するとした。

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