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生命賛美、新時代の花博23日開幕 はままつフラワーパーク/塚本こなみ園長インタビュー 

 「浜名湖花博2024」(浜名湖花博20周年記念事業実行委主催)が23日、浜松市中央区で開幕する。主会場ははままつフラワーパーク(23日~6月16日)と浜名湖ガーデンパーク(4月6日~6月2日)で、計95万人の来場者を目標に掲げる。開幕を控えたはままつフラワーパーク会場の見どころや魅力を塚本こなみ園長(74)に聞いた。

浜名湖花博の園内の見どころを語る塚本こなみ園長=浜松市内
浜名湖花博の園内の見どころを語る塚本こなみ園長=浜松市内
期間中の主な花の見頃
期間中の主な花の見頃
浜名湖花博の園内の見どころを語る塚本こなみ園長=浜松市内
期間中の主な花の見頃

 -会場のテーマは。
 「『デジタルとリアルの美しさ』。サクラやフジ、アジサイなど季節ごとに変化するリアルの花はもちろん、最新デジタル技術を使って花の魅力を発信する。パーク中心の噴水池ではプロジェクションマッピングの国内最大級の大噴水ショーを行う。幅約40メートルの水滴のスクリーンに花や魚、恐竜などが登場し“生命の賛美”を映し出す。見頃のサクラとフジのライトアップに合わせた。室内展示の花みどり映像館はVR(仮想現実)で360度を花に囲まれる体験ができる」
 -新整備の花壇は。
 「生物多様性を意識したサステナブルガーデン『はなのはら』と、花びらの形をした20個の花壇にしだれ桜などがかかって花に包まれる感覚を味わえる『フラワーフォレスト』。著名な庭園デザイナーの協力で、視覚や嗅覚など新しい時代に合った花の楽しみ方ができるよう準備を進めた」
 -SDGs(持続可能な開発目標)の観点は。
 「はなのはらを中心に、SDGs実現に向けた花壇づくりに取り組んでいる。10年前の花博にはなかった視点。これまでは1シーズンで枯れてしまう一年草を中心に植え、時期が来たら捨てていたが、何年も枯れずに育てられる宿根草を積極的に活用することで自然環境を守り、持続可能な花の栽培に力を入れた。花の環境改善で、生き物も集まり、好循環が生まれる」
 -開幕への意気込みを。
 「花博がゴールではなく、花博を通じて市民が花を日常に取り入れる文化の形成につながってほしい。国内では地震などの災害が相次ぎ、世界では戦争が続く現代に、花を楽しめることの幸せを花博で感じてもらいたい。10年後のはままつフラワーパークが市民に愛されるよう“いつもと違った感動”を届けたい」
 (聞き手=浜松総局・小林千菜美)

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