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掛川の保育園、保育士大半が退職へ 19人のうち15人 新規採用で運営継続

 掛川市千羽の千羽すぴか保育園で、保育士の大半が3月末で一斉退職する見通しになったことが19日、関係者への取材で分かった。正規と非正規の保育士ら19人のうち15人が退職する意向を示しているとみられ、同園は新規採用で運営を継続する見込み。市は「安全で安心な保育環境が提供できているかどうかを注視していく」としている。

大半の保育士が退職意向を示したことが分かった千羽すぴか保育園=19日午前、掛川市千羽
大半の保育士が退職意向を示したことが分かった千羽すぴか保育園=19日午前、掛川市千羽

 関係者によると、園の運営方針が現場の理解を得られなかったことや、管理職との意見の隔たりなどが理由。市は2月末に10人超の保育士が辞意を固めている状況を把握し、3月12日に指導監査を実施した。市幹部は「採用予定者が決まっていて、4月以降の態勢も基準を満たしていることを確認した。現段階で問題はない」との認識を示した。
 市は園に保護者と園児の不安解消を促し、園は15日に保護者に対して状況を通知した。市や園には不安を抱く保護者から問い合わせがあり、市が19日までに受け付けた転園希望者は6人という。市は4月以降も定期的に指導主事を訪問させるなどして運営状況を確認していくとしている。
 園は社会福祉法人ゆにわ会が市の補助を受けて2022年4月、開園した。定員120人。ゆにわ会の増田多朗理事長は、22年9月に送迎バス園児置き去り事件が発生した認定こども園「川崎幼稚園」(牧之原市静波)を運営する学校法人「榛原学園」の理事長を務めている。

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