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福島第1原発3号機 建屋爆発 水素以外に防水材からガスか 原子力規制庁 調査

 原子力規制庁は、東京電力福島第1原発3号機の爆発では、炉心溶融で発生した水素以外に、建屋天井に雨漏り防止目的で張られたアスファルト製の防水材が、燃えやすい性質のガスを供給した可能性があると明らかにした。事故解明に取り組む同庁が、ガスの発生源を調べていた。
 3号機は2011年3月14日午前に水素爆発を起こした。規制庁は、福島中央テレビ(福島県郡山市)が第1原発の南西約17キロに設置したカメラの映像解析や現地調査を実施。原子炉建屋の4階で水素爆発が発生し建屋が損壊した際に流れ込んだ酸素が、内部の可燃性ガスと混ざって引火爆発し火炎と黒煙が上空に噴き上がったと結論付けた。当初、ケーブルを覆う樹脂などがガスの発生源と推定したが、爆発の規模に比べ量が少なかったとしている。
 規制庁は5階天井に張られた防水材に着目。燃えるとオレンジ色の炎が出る炭素が含まれるアスファルト製で計約23トンあった。火炎が上がった建屋南東側の現地調査でも防水材の破片が見つかった。規制庁幹部は「長年疑問だった炭素の供給源として量は十分ある。一つの可能性だ」とした。

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