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中学教科書デジタル拡充 25年度使用、QRコード掲載97% 文科省検定

 文部科学省は22日、2025年度から中学校で使用される教科書の検定結果を公表した。合格した10教科100点のうち97点が2次元コード(QRコード)を掲載。1年英語では21年度から使われている現行版より平均で1・7倍増の83・3カ所になるなど、デジタル教材への対応が拡充された。現行の学習指導要領に対応した2回目の検定で、前回同様に知識を活用した話し合いや探究など、生徒の主体的な学習が重視された。

中学校教科書検定結果のポイント
中学校教科書検定結果のポイント


 1人1台の学習端末配備を受けた動きで、学校現場が学びの充実にどう生かすかが課題となる。
 QRコードを読み取ると、英語の音声や理科の星の観察動画など、教科書では表現しにくい多様な教材が利用できる。現行版と比べ、東京書籍はデジタル教材を8倍以上増やし8776、教育出版は2倍近い1800とした。紙のページ数を減らすため、従来は教科書に載せていた教材の一部をデジタル化した会社もあった。
 文科省によると、デジタル教材は教科書ではなく、内容は検定の対象外。ただ教科書の内容と密接な関連がないケースなどは見直しを求めた。
 デジタル化を巡っては、教材とは別に、紙の教科書と同じ内容を端末で読めるようにしたデジタル教科書が、24年度から英語で本格導入される。
 ウクライナ侵攻に関する記述は、社会の歴史的分野と公民的分野の全点が載せた。人工知能(AI)関連の記載が目立ったほか、ジェンダーや家族の在り方を巡る内容も、おおむね増えた。
 社会は北方領土、竹島、尖閣諸島を「固有の領土」とする日本政府の見解を反映させた。
 平均ページ数は現行版から0・2%増え、記録のある04年度以降で最多。
 今回の検定は中学の103点が申請され、1点が不合格となった。社会の歴史的分野の2点は、検定結果の公表前に情報が外部に漏れたとして、合否が保留された。

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