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⚽日本3連勝 北朝鮮に1-0 伊藤(磐田ユース出)フル出場 サッカーW杯アジア2次予選

 サッカーのワールドカップ(W杯)アジア2次予選は21日、東京・国立競技場でB組第3戦が行われ、日本は北朝鮮を1-0で退け、3連勝の勝ち点9とした。日本は前半開始早々に田中(デュッセルドルフ)が先制。板倉(ボルシアMG)を中心とした守備陣が無失点で切り抜けた。北朝鮮は1勝2敗。世界ランキング18位の日本は、同114位の北朝鮮と通算9勝4分け7敗となった。26日の試合の平壌での開催は急きょ中止となった。
日本―北朝鮮 前半、先制ゴールを決める田中(右から2人目)=国立競技場
▽B組
日本(9) 1(1―0 0―0)0 北朝鮮(3)
▽得点者【日】田中(前2分)
▽観衆 59354人

 【評】日本が前半に奪った1点で逃げ切った。開始2分、浮足立っていた相手を攻め、堂安の右折り返しを田中が右足で決めて先制。後半は素早く自陣に戻り、守備を固める相手を攻め崩せなかったが、リードは譲らなかった。北朝鮮は後半に運動量を多くして前線から積極的にプレスをかけ、ロングボール中心の攻撃でゴールに迫ったが、最後の精度を欠いた。


物足りない1得点 伊藤洋、攻撃面で存在感 日本―北朝鮮 前半、競り合う伊藤(右)=国立競技場
 ワールドカップ(W杯)優勝を目指す日本代表にとって、ベスト8敗退の不覚を取ったアジア・カップから仕切り直しとなった一戦。相手の事前情報が少なかったとはいえ、個人の能力差を考えれば物足りなさが残る試合となったが、最低限の目標である勝ち点3は手にした。 ​日本―北朝鮮 前半、先制ゴールを決めて駆け出す田中(中央)=国立競技場
 日本は前半2分、FW上田が粘って時間をつくり、最後はFW堂安のクロスをMF田中が落ち着いて決めた。試合開始早々にリードを奪った日本は圧倒的に支配するものの追加点を上げられず、決定力に課題が残った。
 伊藤洋(シュツットガルト、磐田ユース出)は左サイドバックでフル出場。FW前田との連係からクロスをあげ、後半には上田にスルーパスを送って好機を生み出すなど攻撃面で存在感を示した。
 アジア・カップではロングボールを多用する相手に対処しきれず、伊藤洋は「(ロングボール対応が)チームとしての課題」と認識する。後半開始直後に相手GKからのロングボールでピンチを招いた場面もあり、引き続き修正が求められる。
 今季公式戦12得点と好調を維持し、約4年ぶりの代表復帰を果たしたFW小川(NECナイメヘン)も後半終盤から出場。「ここからが勝負」と意気込むストライカーは、186センチの高さで相手の脅威になった。
 次戦で勝てばアジア最終予選への進出が決まる。経験豊富なDF長友にはピッチ内外で精神的支柱として期待がかかる。
日本―北朝鮮 後半、ドリブルで攻め上がる伊藤(左)。右奥は森保監督=国立競技場日本―北朝鮮 前半、競り合う伊藤(右から2人目)=国立競技場日本―北朝鮮 前半、シュートを放つ堂安(中央)=国立競技場北朝鮮に勝利してタッチを交わす伊藤(左から4人目)ら、日本の選手=国立競技場日本―北朝鮮 後半、激しく競り合う遠藤(中央)と北朝鮮の選手=国立競技場(写真は写真部・小糸恵介)

交代策で逃げ切り 森保監督  時計の針が後半30分に近づくと、日本の森保監督が交代のカードを次々に切った。投入したのは守備ラインに谷口と橋岡、中盤右に浅野。後半はサイドから早めのクロスを入れて攻勢を強めてきた北朝鮮に対し4-5-1から5-4-1に布陣変更。守備を厚くして逃げ切りアジア・カップで1試合もなかった無失点勝利を挙げた。
 開始早々に田中が先制ゴールを挙げたが、その後は鮮やかな連係はあっても、堂安が決定機で追加点を奪えなかった。守勢に回った後半は、これまでの課題と向き合う時間となった。「相手がシンプルにボールを入れてきたときにどうやって守備の対処をするか」と話していた監督は、後ろの枚数を増やして対応を図った。

国立競技場 チケットは完売  チケットは完売で5万9354人の観衆が詰めかけ、場内の一角に設けられた北朝鮮の応援席はチームカラーの赤で染まった。男子のフル代表は北朝鮮との対戦が17年12月以来だった。
 26日に予定されていた第4戦は平壌での開催が急きょ中止となった。試合実施や代替開催地は未定。
 4チームずつ9組に分かれた2次予選は各組の1、2位が9月からの最終予選へ進む。

 

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