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松本 男子100自、高 女子1500自 決勝へ 競泳・五輪代表選考会

 競泳のパリ五輪代表選考会第4日は20日、東京アクアティクスセンターで行われ、女子100メートル背泳ぎは白井璃緒(ミズノ)が1分0秒27で1位となったが、派遣標準記録を突破できず、この種目での代表入りを逃した。男子800メートル自由形で1位の井本一輝(イトマン東京)も五輪切符はつかめなかった。

男子100メートル自由形準決勝 合図とともに飛び込む松本周也=東京アクアティクスセンター
男子100メートル自由形準決勝 合図とともに飛び込む松本周也=東京アクアティクスセンター
男子100メートル自由形準決勝 決勝進出を決めた松本周也=東京アクアティクスセンター(写真部・宮崎隆男)
男子100メートル自由形準決勝 決勝進出を決めた松本周也=東京アクアティクスセンター(写真部・宮崎隆男)
男子100メートル自由形準決勝 決勝進出を決めて喜ぶ松本周也=東京アクアティクスセンター(写真部・宮崎隆男)
男子100メートル自由形準決勝 決勝進出を決めて喜ぶ松本周也=東京アクアティクスセンター(写真部・宮崎隆男)
女子1500メートル自由形予選を突破し決勝進出を決めた高遥香=東京アクアティクスセンター
女子1500メートル自由形予選を突破し決勝進出を決めた高遥香=東京アクアティクスセンター
男子100メートル自由形予選で力泳した高橋航太郎=東京アクアティクスセンター(写真部・宮崎隆男)
男子100メートル自由形予選で力泳した高橋航太郎=東京アクアティクスセンター(写真部・宮崎隆男)
男子100メートル自由形準決勝 合図とともに飛び込む松本周也=東京アクアティクスセンター
男子100メートル自由形準決勝 決勝進出を決めた松本周也=東京アクアティクスセンター(写真部・宮崎隆男)
男子100メートル自由形準決勝 決勝進出を決めて喜ぶ松本周也=東京アクアティクスセンター(写真部・宮崎隆男)
女子1500メートル自由形予選を突破し決勝進出を決めた高遥香=東京アクアティクスセンター
男子100メートル自由形予選で力泳した高橋航太郎=東京アクアティクスセンター(写真部・宮崎隆男)

 準決勝は、男子の200メートル平泳ぎで元世界記録保持者の渡辺一平(トヨタ自動車)が2分7秒92で全体1位となり、2位の花車優(イトマン東京)3位の深沢大和(東急)らとともに21日の決勝に進出した。200メートルバタフライは2月の世界選手権覇者の本多灯(イトマン東京)が1分55秒43の1位で勝ち上がった。
 100メートル自由形の男子は松元克央(ミツウロコ)、女子は池江璃花子(横浜ゴム)がそれぞれ1位で決勝に進んだ。

 主な静岡県勢は男子100メートル自由形で、松本周也(ひまわりNW、伊東高出)が準決勝で49秒36の全体6位に入り決勝に進出した。東京五輪800メートルリレー代表の高橋航太郎(自衛隊、静岡東高出)は予選で50秒06の17位となり準決勝に進めなかった。女子1500メートル自由形の高遥香(城南静岡高)は16分43秒74の予選5位で21日の決勝に進んだ。

松本(伊東高出) 自己新連発 本命に弾み  パリ五輪を狙う200メートル個人メドレーへ大きく弾みを付けた。松本(ひまわりNW、伊東高出)が男子100メートル自由形で自己新を連発。予選敗退した18日の100メートル背泳ぎより格段に動きが良く「気分よくメドレーに臨める」と納得の表情だ。
 予選で自己記録を0秒12更新する49秒58。準決勝はさらに49秒36まで伸ばし、同種目では日本選手権も含め初めて決勝に進んだ。もともと調子自体は悪くなく、緊張感がほぐれたことで「タイムにつながってきた」との手応えがある。
 同種目の派遣標準記録は400メートルリレーも含めハードルが高く、調整として準決勝までの想定だったため、決勝を泳ぐかは思案中という。ただ、本命に向けて状態が上がっているのは間違いない。

高(城南静岡高) 強豪に食らい付く  女子1500メートル自由形の高(城南静岡高)は自己記録とほぼ同じ16分43秒74で予選を通過。オープンウオーター(OWS)女子10キロでパリ五輪代表に内定している蝦名(日体大)の隣のレーンで、中間点まで6秒差と果敢に食らい付いた。
 昨年はジャパンオープンで自己記録を一気に10秒更新する16分43秒65をマーク。21日の決勝でも再現を狙い、「100メートル1分5~6秒ペースを刻んで、(全国合宿の対象になる)ナショナル標準記録の16分33秒台を出したい」と意気込む。
 19日の女子200メートル自由形でパリ五輪を逃した望月(鈴与)は、とこはSSの先輩。これまでに多くのアドバイスをもらってきた。「大舞台で自己新を出して、教えてもらったことを出せましたと伝えたい」と恩返しを誓う。

高橋(静岡東高出) ラスト悔いなし 100自 五輪代表の集大成  無名の存在から27歳でオリンピアンになった遅咲きスイマーの挑戦が終わった。東京五輪男子800メートルリレー代表の高橋(自衛隊、静岡東高出)は100メートル自由形予選がラストレースになった。準決勝進出に100分の5秒届かなかった悔しさはあるが、一歩ずつ成長を続けた水泳人生に思いをはせ、「悔いはない。出し切れた」とすがすがしかった。
 全国高校総体は2、3年とも予選敗退し、日本選手権の決勝進出も大学3年が初めて。決して目立つ選手ではなかったが、「水泳を辞めたいと思ったのは小学生の時くらい。その後は目標を達成するのが楽しかった。劣等感はなく、前向きに取り組めた」と振り返る。努力は自衛隊入隊後に転向した自由形で花開き、世界最高峰の舞台にたどり着いた。
 15日で30歳になり、集大成に位置付けた今大会。2種目とも決勝に残れなかったが、家族や高校時代の仲間、かつてのコーチの前で最後まで泳ぎ切る姿を見せた。「ここまで続けられるとは思っていなかった。学生時代に結果が出なくてもコツコツ続ければ五輪に届く。子どもたちの励みになれば」。静岡の後輩たちの活躍を願い、晴れやかな表情でプールを後にした。
 (山本一真)
  渡辺 順当に進出 男子200平  最も激戦になると予想される男子200メートル平泳ぎ。準決勝は順当に有力選手が上位を占めた。2組の渡辺はただ一人、2分7秒台で泳いで派遣標準記録を突破し「感覚通り」と満足そう。2022年世界選手権2位の花車は同じ組で力を残して全体2位通過。急成長の深沢は1組1位の全体3位で決勝へ進んだ。

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