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大自在(3月11日)アカデミー福島

 日本サッカー協会の反町康治技術委員長(清水東高出身)が、協会サイトで「サッカーを語ろう」という連載をしている。1月には協会のエリート選手養成機関「JFAアカデミー」に触れていた。
 「女子は中学生になると受け皿が減る。セーフティーネットとしてもアカデミーは機能している」と反町さんは、女子育成の成果を挙げる。出身選手が日本の女子サッカー発展に貢献してきたことは間違いないだろう。2月のパリ五輪女子アジア最終予選ではアカデミー福島の高校3年生2人が「なでしこジャパン」に招集された。
 2011年の東日本大震災で福島県のJヴィレッジから静岡県に移転したアカデミー福島。震災後に東京電力福島第1原発事故対応の拠点となったJヴィレッジは19年に再開し、男子が21年から段階的に帰還。今春、女子中高生が一斉帰還する。
 1月のアカデミー福島卒校式。高校3年の女子13期生、金成瑠那さんが答辞で「富士山を望む素晴らしい環境でサッカーに打ち込むことができた」と本県関係者へ感謝を述べた。金成さんは福島県浅川町出身。6年前の入校式では、こう決意表明したという。「サッカーで福島の復興に役立ちたい」。
 男女がそろってアカデミー活動を再開させるJヴィレッジ。全国高校総体男子サッカーが今夏から固定開催されるなど復興のシンボルとして期待される。
 アカデミー福島の選手は、SBS杯国際ユースサッカーや国民体育大会などの静岡県選抜でもプレーした。県内の中高生選手に好影響を与えてくれたに違いない。

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