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トヨタがラリー専用車を投入 4千万円超?世界で好成績

 トヨタ自動車が、公道でタイムを競うラリー競技の専用車「GRヤリス ラリー2」を今年発売した。個人や企業でつくるチーム向けで、税別価格が国際ルールの上限の約26万ユーロ(4200万円)近辺とみられる超高級車だ。世界で12台がデビューし、3月に国内のレースで優勝するなど好成績を収めている。

トヨタ自動車のラリー競技の専用車「GRヤリス ラリー2」
トヨタ自動車のラリー競技の専用車「GRヤリス ラリー2」

 トヨタは個人や企業が参加する「カスタマーモータースポーツ」を盛り上げようと、サーキット向けでは「GRスープラGT4エボ」(18万6千ユーロ、3千万円)を展開。トップレベルのラリー車両の本格的な展開は今回が初で、競技が盛んな欧州で注目を集めている。
 車名の「ラリー2」は世界ラリー選手権(WRC)の競技部門を指す。メーカーがしのぎを削る最高峰のラリー1に次ぐクラスで、市販車により近い部品を使う決まりがある。国際自動車連盟(FIA)が価格の上限も定めている。
 今回の車は、2020年の発売から4万台が売れた市販の「GRヤリス」を軽量化。フィンランドで手作業を通じて生産しており、1年目は約50台を供給する見込みだ。
 国内では、3日まで愛知県蒲郡市で初開催された全日本ラリー選手権に3台が出場した。トヨタはモータースポーツの知見を市販車開発に生かす戦略を掲げており、豊田章男会長は「もっといい車づくりに向けたステップとなった」と語った。
 今大会でヤリスに乗り換えた機能性フィルムメーカー「アイセロ」(愛知県)のチームの牧野太宣代表は「日本の車で戦いたいと思っていた。完成度の高さを感じた」と話した。

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