⚽清水エスパルス 執念の首位浮上 甲府に1ー0 J2第9節
J2リーグは7日、各地で第9節の10試合が行われ、清水は甲府に1―0で勝利した。
①JITス▽観衆14268人
清 水 6勝1分け2敗(19) 1(0―0 1―0)0 甲 府 4勝2分け3敗(14)
▽得点者【清】住吉(1)
【評】清水が終了間際の決勝点で富士山ダービーを制し、3試合ぶりの勝利となった。
清水はボールを保持しながら得点を狙ったが、縦パスが機能せずに前半を終えた。
後半の選手交代で展開は一変。清水はMF乾がボールを落ち着かせて好機を演出した。前線の外国人選手の突破力に頼る甲府の攻撃を耐え続けた。引き分けがちらつき始めた45分、DF住吉がCKの流れから頭で押し込み、値千金の決勝点を奪った。
DF住吉、加入後初得点 攻守の主役に
圧倒的なフィジカルを生かしたプレーで、DF住吉が攻守の主役になった。前節終了時点で1位だった岡山を抜いて首位に浮上。加入後初得点が貴重な決勝点となったヒーローは「自分が入ったからにはJ2で優勝してJ1に上げたい。2位以下をぶっちぎるいきおいでやる」と首位を譲らない決意を語った。
清水での初得点はオレンジサポーターと喜び合うと決めていた。後半45分。DF山原の右CKは一度はクリアされたが、けがから復帰したMF乾が「相手が対応できない」とみて、ダイレクトで折り返すと空中戦を制した住吉が頭でゴールに突き刺した。敵地まで駆けつけたサポーターから祝福を受けた住吉は「毎試合たくさんの人の応援が力になっている。我慢して最後に点をとれてうれしい」と顔をほころばせた。
本職の守備でもひときわ存在感を放った。外国人選手の個の力で仕掛けるプレーで押し込んできた相手を、センターバックでコンビを組んだDF高橋らと、体を張ってはね返し続けた。「J2の中でも脅威」と警戒していたカウンターにも、スピードを生かして立ちはだかった。
昨季の監督交代につながる敗戦となった甲府の地での勝利、離脱選手の復帰、昨季は一度も立てなかった首位と、前向きな話題ばかりの一戦に。秋葉監督は「勝利への執念が劇的ゴールにつながった。自分たちで崩れずに勝ち続ける」と改めてここからリーグの先頭を走る覚悟を示した。
(運動部・小沢佑太郎、写真はいずれも写真部・二神亨撮影)