⚽清水エスパルス 大勝負制し3位浮上 サッカーJ2第29節
明治安田J2リーグは6日、9試合が行われ、清水は東京Vとの上位対決を1-0で制した。両チームは勝ち点49で清水が得失点差の3位。
②味スタ(清水2勝)▽観衆17802人
清水 13勝10分け6敗(49) 1(1―0 0―0)0 東京V 14勝7分け8敗(49)
▽得点者【清】鈴木唯(1)
【評】清水は前半に奪った1点を守り、東京Vを下した。
序盤から思い通りに敵陣に球を運べず、相手のカウンター攻撃を受ける劣勢の展開が続いた。しかし前半35分、鈴木唯がゴール前での好機を仕留めて先制に成功した。
システムを変えて臨んだ後半は流れを引き寄せて優位に試合を運んだ。16、31分にカルリーニョスが迎えた決定機はものにできなかったが、終盤の相手の反撃を耐えて2戦連続完封を達成した。
鈴木唯 復帰弾が決勝点
大勝負を制した。清水は勝ち点3差で追っていた東京Vを破り、入れ替わりで今季最高の3位に浮上。2戦続けて最少得点を守り切る内容に、「タフで粘り強いチームになってきた」と振り返る秋葉監督の言葉はいつにも増して力強い。
立役者はフランス1部ストラスブールへの期限付き移籍から復帰後、初先発となったMF鈴木唯だ。前半35分、ゴール前で跳ねた球にタイミングよく右足を合わせた。「落ち着いてうまく当てられた」と言う技ありの一撃は、ポストに当たってネットを揺らした。
チームに合流してまだ3週間余り。状態は万全にはまだ遠い。それでも「自分が出ている意味を要所で示す」とピッチに立った。背番号23にとって昨年5月以来の清水でのゴールは、白星を呼び込む決勝点となった。
後半は3バックに布陣を変えながら、けがから復帰のMF乾、家族の事情で離脱していたFWチアゴサンタナと役者を次々投入。攻めの姿勢で追加点を狙いながら試合を押し切った。自陣でも堅く守り、2戦連続の無失点にDF高橋も「自信になる」とうなずく。
昇格を争うライバルとの直接対決となった今節は「こういうゲームを勝ちきり、自分たちの力を証明しながらJ1に上がるという作業をやっていかないと」(DF井林)と臨んだ一戦だった。有言実行の結果で、J1自動昇格圏の2チームの追走へ弾みを付けた。
(運動部・市川淳一朗)