トキの剥製初公開 静岡・地球環境史ミュージアム 25日まで収蔵品展
静岡市駿河区のふじのくに地球環境史ミュージアムで25日まで、「収蔵品展2023 ~トキと希少野生動植物~」が開かれている。今年1月、磐田南高から同館に移管され、初公開する国特別天然記念物トキの剝製のほか、同館が所蔵する資料から希少野生動植物の標本を展示する。
同館学芸課の岡宮久規主任研究員によると、剝製のトキは、1920年代に捕獲された1歳以下の若い個体。トキの剝製は額や足の皮膚に赤い着色が施されることが多いが、この剝製は天然色のままで珍しいという。
トキのほか、昆虫、魚類、両生類、哺乳類、植物など全33種の標本を展示。2020年に絶滅したとされる小笠原諸島固有のオガサワラシジミや、南アルプス周辺を流れる河川の源流に生息するアカイシサンショウウオなど、博物館や研究機関でしか見られない貴重な種が並ぶ。
月曜休館。4日午前11時、午後2時から同館研究員によるギャラリートーク、17日午後2時から同館の岸本年郎教授による講演会「標本の大切さと面白さ~昆虫標本を例に~」を行う。