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テーマ : 動物・ペット

老犬の食事の注意点は? 栄養バランスと楽しさを重視【ペット質問箱】

 問 15歳になる柴犬が最近ドライフードを嫌がります。今後の食事をどうしていけばいいでしょうか。

 答 老犬は若い頃と比べて消化能力や食欲が低下し、栄養素の吸収や代謝も悪くなります。そのため、健康状態や体質に合わせて栄養素をバランス良く摂取できるように工夫する必要があります。
 具体的には、タンパク質や食物繊維などが不足しがちなので、食材は肉や魚、卵、チーズなどの動物性タンパク質を中心に、キャベツやカボチャなどの野菜で食物繊維を補います。高齢になると歯や歯茎が弱くなり、食べ物を飲み込む力が落ちるので、スープやペースト状にして水分量を多くしつつ、食材を細かく切ったり、ゆでたり、煮たりして柔らかくしておきます。
 味覚や嗅覚が衰えてきたと感じるなら、肉や魚のだしを加えて香りや味付けを工夫してみましょう。食事の回数は1日に3回程度に分けて、少量ずつゆっくり与えていきます。一度に大量に食べさせると消化不良や胃拡張などの恐れがあります。さらに、人間の高齢者と同様に食事を喉に詰まらせることがあるため、伏せや立った状態に近い姿勢にして食べさせます。この時、顎を上げて首を伸ばし過ぎないように注意してください。
 塩分や脂肪など、病気によっては制限されるものもありますが、何より大事なのは無理に食べさせるのでなく、優しく声をかけたりなでたりして、楽しく食事ができる環境をつくってあげることだと思います。
 (山田輝貴・県獣医師会員)

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