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テーマ : 議会しずおか

浜松新野球場、ドームか「照明なし」 静岡県議会建設委が絞り込み

 静岡県議会建設委員会は1日、県が浜松市西区の遠州灘海浜公園篠原地区に整備する新野球場に関する閉会中審査を行った。夜間照明がアカウミガメの生態に及ぼす影響を踏まえ、球場の構造は事実上、全体を屋根で覆ったドームにする案と照明設備がない案に絞り込まれた。規模については委員から注文が相次ぎ、県が目指す県議会12月定例会での意見集約は難航しそうだ。

新野球場の整備案ごとの概算事業費
新野球場の整備案ごとの概算事業費

 県は9月定例会建設委員会で、整備予定地近くで産卵するアカウミガメの環境影響調査の結果を公表し、「照明による影響は顕著には確認できなかった」と説明。一方、参考人招致した専門家からは「データが不足している」などと指摘が相次ぎ、過去に浜松市が実施した調査や有識者への聞き取りを踏まえて「子ガメの生態に人工光の影響がある」と修正した。
 県は球場の整備案について、公表済みの6案に加え、構造や規模ごとに照明設備がない4案を新たに提示した。概算事業費は照明がある場合に比べいずれも10億円安くなり、全体では70億~370億円。伊東信幸公園緑地課長は「自然環境に配慮すると、照明がある普通のタイプの球場は考えにくい」との認識を示した。
 規模を巡っては「県民のための球場にしてほしい」「プロ野球を見たい人が多いのは間違いない」などの声が交錯した。財政負担への懸念からPFI(民間資金活用による社会資本整備)の手法検討を求める意見のほか、「浜松市が応分の負担をすることも考えられる」との指摘も出た。
 球場使用料も議論となった。県の説明によると、他県のドームでは1日当たり10万円前後となり、高校野球で草薙球場を使う場合に比べ約5倍に膨らむという。
 県は年内に球場を1案に絞り込み、来年3月に基本計画を策定する現行スケジュールについて「できるだけ予定通りに進めたい」とした。

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