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テーマ : 静岡県内金融機関

AI活用システム構築へ 遠州信用金庫(浜松市)/鈴木靖理事長【キーパーソン・最前線】

 システム部門を中心に歩み、6月に理事長に就任した。コロナ禍で停滞した地域経済の回復に取り組むとともに、積極的なデジタル化推進方針を継続し、人工知能(AI)を活用した新たな営業形態も検討する。

鈴木靖理事長
鈴木靖理事長

 ―地域経済の現状は。
 「コロナ禍前までの回復には届かず、飲食業界や商店を取り巻く環境は厳しい。放映中の大河ドラマ、2024年の浜名湖花博20周年事業を生かして地域の消費を喚起したい。EV(電気自動車)シフトなどによるビジネスモデル転換が求められる中、県西部の中小製造業がこれをチャンスにできるかが経済発展のポイントの一つ。設備関係や将来を見据えた業種転換への提案にも積極的に取り組む」
 ―経営で重視する点は。
 「前理事長の守田泰男会長が金庫業務の積極的なデジタル化で構築したローコスト経営を基盤に、引き続き二人三脚で改革する。AIを活用したシステム設計も進めている。7月に東区・積志地区に個人や企業の個別相談に特化して開設した『ライフサポートプラザ』は、AI映像対話システム導入など金融機関の新しい営業形態の検討を兼ねている。将来は同様の拠点を増やすことも考えている」
 ―顧客支援の在り方は。
 「事務効率化を図る一方で、顧客のニーズや課題に対するコンサルティング機能は一層充実させ、現行の25店舗は維持していきたい。個人は家計の見直しによる支出の削減やライフサポート、企業にはDX(デジタルトランスフォーメーション)を提案し、収益力向上を支援していく。時代のニーズに対応できる金庫職員の育成にも力を入れる」
 (浜松総局・山本雅子)

 すずき・やすし 1977年入庫。常務理事、専務理事を経て現職。愛知工業大卒。浜松市西区出身。69歳。

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