旧天竜林高事件 代理人弁護士が元市長の情報開示要請 スルガ銀行に
浜松市天竜区の旧天竜林高を舞台にした調査書改ざん・贈収賄事件で、中谷良作元天竜市長（９１）＝贈賄罪で罰金刑確定、再審請求中＝のアリバイの可能性を示す「スルガ銀行天竜支店 １２時２６分事務処理（中谷退店）」の記述について、中谷元市長の代理人の杉尾健太郎弁護士は２０日、この記述などを含む中谷元市長の個人情報開示を同行に要請した。依頼文書を同行宛てに郵送した。
同事件の確定判決などによると、中谷元市長は２００７年１２月１０日、同支店で保険契約手続きなどをした後、午前１１時ごろに同校を訪れ、北川好伸元校長（７５）＝加重収賄罪などで有罪確定＝に現金１０万円を渡したとされる。一方、検察が開示した中谷元市長に対する警察の取り調べメモには、１２時２６分（午後０時２６分）まで同支店に滞在していたことをほのめかす記述があり、弁護側はアリバイが成立する可能性を指摘している。
依頼文書では、取引や入出金に関する伝票など、中谷元市長の同日の手続きに関する全ての記録の開示を要請した。杉尾弁護士は「顧客である中谷元市長の冤罪（えんざい）を証明する重要な証拠になり得る。真実を明らかにするために協力してもらえたら」と話した。
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