「Sea級グルメ」一堂に 海の幸求め長~い行列 沼津港で全国大会開幕
沼津市の沼津港で28日、海の幸を使った全国のグルメが集う「第14回Sea(シー)級グルメ全国大会in沼津」(実行委主催)が開幕した。29日まで。過去最多全国33の「みなとオアシス」を代表する一品が一堂に会し、来場者の投票で決まるグランプリを目指す。開催地沼津の関係者は、後継者難などの課題が多い水産業振興のきっかけになることを期待する。
みなとオアシスは国土交通省が登録する港のにぎわいを創出するための施設。沼津は昨年、大会に向けて一般からレシピを公募し、「沼津小判めし」を代表メニューとして選出。会場の店舗には長い行列ができた。全国からは、もんべつ(北海道)のホタテステーキなどに人気が集まった。
沼津港は海の幸を求めて年間百数十万人が訪れる一大観光地となった一方、市内の水産加工業者数は年々減少している。沼津商工会議所の紅野正裕会頭は「大会をきっかけに沼津の海産物を知ってもらい、水産業者の売り上げ増につながれば」と望む。頼重秀一市長も「若い世代が大会を通じて魚のおいしさを知ることで、水産業の底上げとなれば」と願う。
みなとオアシス全国協議会の長沢宏昭会長(広島県尾道市)は「大会は、メニューづくりや運営などでさまざまな人たちがつながるきっかけになる。その過程が新たな食材の発掘や、まちづくりにもつながっていく」と指摘した。
(東部総局・尾藤旭)