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テーマ : 浜松市

激動下で託した望み 有権者の関心高く【参院選しずおか】

 過去2番目に多い8人の立候補者が改選2議席を争う激戦となった参院選静岡選挙区。有権者は何を基準に投票先を選んだのか、投開票日の10日、県内の東、中、西部の街頭などで思いを聞いた。ウクライナ危機や物価高、安倍晋三元首相の銃撃事件などで社会不安が高まる中で「今までより関心が高い選挙だった」との声が多く聞かれ、投票率の下げ止まりにもつながったとみられる。

今回の参院選は「候補者が多くて悩んだ」と振り返る蛭川真琴さん=10日、JR静岡駅
今回の参院選は「候補者が多くて悩んだ」と振り返る蛭川真琴さん=10日、JR静岡駅
「大きな社会問題が重なり、政治への期待は大きい」と語る望月幸子さん=10日、静岡市葵区呉服町
「大きな社会問題が重なり、政治への期待は大きい」と語る望月幸子さん=10日、静岡市葵区呉服町
今回の参院選は「候補者が多くて悩んだ」と振り返る蛭川真琴さん=10日、JR静岡駅
「大きな社会問題が重なり、政治への期待は大きい」と語る望月幸子さん=10日、静岡市葵区呉服町


 8人出馬で投票先を迷った有権者は多かったようだ。JR静岡駅で友人と待ち合わせていた会社員蛭川真琴さん(24)=富士宮市=は数日前に期日前投票をした。「新聞やツイッターで候補者の一覧を見たが、人数が多くて悩んだ」と言い、「当選した候補者には物価高対策に期待したい」と話した。
 静岡市葵区の中心市街地へ買い物に訪れた望月幸子さん(82)=同市駿河区=も前日に期日前投票を済ませた。「女性活躍推進や教育に力を入れる候補者に投票した。ウクライナ危機など大きな社会問題が重なり、政治への期待は大きい」と真剣な面持ちで語った。
 浜松市南区の投票所を後にした自営業小林睦夫さん(48)は「国民の声や地方の声を聞き、寄り添ってくれそうな候補者を選んだ。8人の乱立は(一定の組織票を持つ)自民党に有利に働いたと思う」との見方を示した。
 物価高に新型コロナ患者の増加なども重なり、政治に期待する声が相次いだ。小学生など子ども3人を育てる浜松市中区の自営業伊藤友岐さん(40)は長引くコロナ禍の影響を懸念。「学校行事などが制限され、子どもにとって生活しづらい状況が続いている。コロナ以前の生活に戻せるものは戻してほしい」と訴えた。
 伊豆の国市役所大仁庁舎で投票した無職長尾民子さん(75)は「年金が少なく、物価高も相まって生活に余裕はない。少しでもゆとりのある社会になれば」と注文を付けた。
 安倍元首相が奈良市で街頭演説中に銃撃された事件の受け止め方はさまざまだった。JR静岡駅で待ち合わせをしていた男性会社員(25)=静岡市清水区=は「自分の投票行動に影響はなかった。事件は投票先の決定とは切り離して考えるべきだ」との意見。伊豆の国市大仁庁舎に小学生の娘を連れて投票に訪れた森田真美子さん(42)は「国民がより政治に関心を持たないといけないと感じた」との思いを語った。

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