実用的な「生活日本語」覚えます 浜松市で全国自治体初の講座、6カ国20人受講
浜松市は本年度、日常生活で使う実用的な言葉を学ぶ「生活日本語」の教育プログラムをスタートした。文部科学省の採択を受けた全国の自治体で初の試み。15日に同市中央区の市外国人学習支援センターで開講式を行った。
「浜松版生活日本語コース」と銘打ったプログラムは、1年間で計600時間の講座を行う。生徒たちは週4回通学し、買い物や仕事、通院、子育てといった局面で必要となる言葉を学ぶ。同市在住・在勤で、中長期的に日本に滞在する外国人が主な対象。市から委託を受けた浜松国際交流協会が運営に当たる。
本年度はフィリピン、ベトナム、ウクライナ、ブラジル、ペルー、中国の6カ国20人が受講する。生徒たちは開講式で学習者証と教科書を受け取った。3月にウクライナから浜松市に移り住んだスヴャトゥコ・シャルコさん(16)は「まだ将来的なことは考えていないが、日本で暮らすためにとにかく早く言葉を覚えたい」と抱負を語った。
市国際課の松井由和課長は「外国人との共生社会に向けた態勢づくりは重要。浜松の多様性を生かし、地域活性につなげたい」と語った。
(浜松総局・岩下勝哉)