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テーマ : 浜松市

大自在(4月10日)県知事選挙投票率

 一昨日深夜の激しい雨音を聞き、1974年7月の「七夕豪雨」を思い出した。まさに「車軸を流すような雨」が、静岡県内各地で土砂崩れや河川の氾濫をもたらした。全県で44人が亡くなり負傷者241人、床上・床下浸水は8万戸超。住んでいたアパートは、備中高松城の水攻めのようだった。
 この日、もう一つ覚えているのは、当日が県知事選の投票日だったこと。事実上の一騎打ちとなったこの選挙では、山本敬三郎氏が大接戦の末、後に衆院議員となった永原稔氏を4千票差で破り、その後は3選を果たしている。
 山本氏から数え4代目、4期務めてきた川勝平太知事が、任期途中で辞職願を提出する見通しとなった。これを受けた知事選は来月9日にも告示、26日投開票の見通しという。
 これまでに後任候補として、元総務省官僚で2010、11年に副知事を務めた大村慎一氏(60)が出馬を表明。一方、地元経済界の一部が擁立に動く前浜松市長の鈴木康友氏(66)も前向きな姿勢を見せている。
 取材に応じた大村氏は「混迷する県政の立て直しに全力で取り組みたい」と述べた。鈴木氏も「市長の実績をベースにいろいろなことができる」と意欲をにじませ、近日中に出馬の可否を決めるという。
 激戦が予想される一方で気になるのは低迷が続いている各種選挙における県内投票率の低さだ。県選管の資料によると、前々回の知事選は46・44%、前回は若干上向いたとはいえ52・93%。「七夕豪雨」の日の81・04%を考慮すれば、決して高いとはいえない。向上策を改めて考えたい。

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