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アカウミガメ放流 大海原へ旅立ち 声援送る 御前崎小

 絶滅危惧種のアカウミガメを飼育している御前崎市立御前崎小の児童が15日、子亀9匹を同市の下岬海岸に放流した。強い雨が降りしきる中、波打ち際まで近づき子亀を放った児童らは「頑張って」「産卵する時は御前崎に戻ってきてね」と声をかけ、大海原へ旅立つ小さな姿を見送った。

児童によって放流され、海へ向かうアカウミガメ=御前崎市
児童によって放流され、海へ向かうアカウミガメ=御前崎市

 同校のアカウミガメの飼育放流は1977年から続く伝統行事。昨年9月に市のウミガメ保護監視員からふ化したばかりの子亀を譲り受け、主に5年生が「カメ当番」として飼育管理を担当してきた。子どもたちは夏休みや年末年始も休まず餌やりや水槽の清掃などを行い、体長5センチ程度だった子亀は約10カ月間で25センチほどに成長。献身的な世話で愛情を注いできた。
 そして迎えた別れの時、児童によって放たれた子亀はバタバタと砂浜の上で手足を懸命に動かしながら、ゆっくりと海へ。波に押し戻される子亀もいたが、参加した4~6年生約100人は立派な成体になることを願って最後まで見送った。
 5年生の廣畑柚乃花さん(11)は「大切に育てたアカウミガメと離れるのは悲しいけど、30年後に御前崎の海岸に産卵上陸してくれると信じている。また会いたい」と笑顔で話した。
 今季ふ化した子亀はウミガメ保護監視員が9月ごろ、再び同校に預ける。

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