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御前崎市長選 立候補者アンケート/浜岡原発や財政など全7項目

 任期満了に伴う御前崎市長選は、いずれも無所属新人で環境技術開発会社役員の下村勝氏(54)と元海外医療支援団体理事長の青田修二氏(53)が14日の投開票に向けて舌戦を展開している。両氏に市政の課題への考えや政策を聞いた。

下村勝氏(左)と青田修二氏
下村勝氏(左)と青田修二氏



再稼働是非を含めた浜岡原発への考えは
下村氏 地球温暖化対策や安定的な電源確保に向け、再稼働の検討は必要。原子力規制委員会の審査状況を注視し、市長自身が原発技術について理解を深めるべきだ。市民意見を集約し周辺市町の意向をくみながら議論したい。
青田氏 市民がしっかり話し合い、周辺市町とも理解を深めることが極めて大切。安全対策だけでなく原子力災害時の広域避難の経路や逃げる方法など検討すべき課題は多く、避難時の費用負担責任の所在も明らかにすべきだ。

財政健全化をどう実現するか
下村氏 歳出予算の費用対効果を徹底的に検証していく。削るだけでなく雇用創出や経済活性化への投資も行い、メリハリのある財政運営をする。将来的な利益を生み出すため、広い視野を持った人材育成も重要と捉えている。
青田氏 赤字の公共施設や第三セクターは経営形態の見直しや事業転換を考え、無駄な歳出を減らすことから始める。財政規模を縮小するだけでなく、税収増加につながる効果的な新規事業も打ち出す。

人口減少対策は
下村氏 市内経済の活性化で雇用を増やしつつ、魅力ある教育施策と子育て支援を打ち出す。空き家と遊休農地の活用で1次産業の担い手不足解消も図る。マリンスポーツなど地域の特色を生かした情報発信で移住者を呼び込む。
青田氏 人と経済が循環する都市づくりを推進したい。生まれ育った地域で学んで就職し、生涯を過ごしたいと思えるまちが理想。海外の優良企業誘致も目指し、国外や市外から人の流れを呼び込むことで人口増加につなげる。

産業や観光をどう活性化するか
下村氏 御前崎市の農産物や海産物のブランド化をさらに推進し、認知度拡大に努める。観光面では誘致した企業と地元事業者が連携できる仕組みを整え、海洋資源を生かしながら国際的に魅力ある都市を目指していく。
青田氏 静岡空港と御前崎市内をつなぐモノレールを建設する。海岸沿いには富士山を望む宿泊施設や夜市などを並べて観光を促進したい。遊休地は大規模な工業団地造成や企業、大学の研究機関の拠点になるように開発する。

医療福祉の充実に向けては
下村氏 高齢化が進む地域の実情に適した医療環境にするため、在宅医療やリハビリなど回復期医療に力を入れる。急性期患者については広域医療連携の仕組みを強化し、健康寿命延伸への取り組みを積極的に支援する。
青田氏 財政圧迫している市立御前崎総合病院を民間経営へ組織変更し、脳や心疾患、肝胆膵(すい)分野における緊急性の高い高度な手術が可能な施設へ改革する。その上で、患者の重症レベルに応じた広域医療連合体を模索する。

教育をどう発展させるか
下村氏 少子化でも各地区に既存の小学校を残したい。郷土愛を育むため地域連携教育は必須。海外の学校とも協定を結び、子どもがグローバル社会に関心を持つきっかけを与えたい。大人の生涯学習も充実化させる。
青田氏 学力成績にとらわれることなく市内全ての小中学生が海外へ短期留学できるプログラムを用意する。外国人との交流を通じて語学や異文化を学ぶ機会を創出し、幅広い視野を持った人材に成長できる環境を整える。

私ならではの政策は
下村氏 市民をはじめ、経済界、教育機関、市議会などが一体となり、地域の魅力を最大限に引き出す施策を打つ。現状と課題を分析しながらまちづくりの方向性を明確に示し、共創力と挑戦の市政運営を実現したい。
青田氏 モノレール構想をはじめとした大胆な交通インフラ整備で観光都市化を推進し、交流人口増加と雇用創出によって市内経済の底上げを図る。海外から投資も呼び込み、急速に進む少子化や人口減少に歯止めをかける。

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