テーマ : 御前崎市

予算議決後の計画変更要望 御前崎市の正副議長が辞職願 「軽率な行動で混乱」

 御前崎市の幼保こども園の再編統合計画を巡り、関連予算を議決後に市議7人が執行部に計画見直しを求めた行動について、要望に参加した河原崎恵士議長と渥美昌裕副議長が27日、議会運営委員会で役職辞職願をそれぞれ提出した。河原崎議長は「軽率な行動で混乱を招いた」と説明。正副議長の辞職願は29日に開かれる6月定例会最終本会議で、賛成多数で認められる見通し。

議員運営委員会で辞職願を提出した河原崎恵士議長(右)=27日午後、御前崎市役所
議員運営委員会で辞職願を提出した河原崎恵士議長(右)=27日午後、御前崎市役所


 同計画は白羽幼稚園と白羽保育園、御前崎こども園を統合し、民間が新設園を設立運営する内容。市は7月から事業者選定の公募を始める方針を示した上で2023年度の一般会計当初予算案に施設の設計補助費700万円を計上し、市議会は3月末に賛成多数(反対1)で可決していた。
 しかし、河原崎議長らは予算議決からわずか2カ月後の5月末、市長室を訪れ、事業の運営方法や実施スケジュールの先送りを住民意見として柳沢重夫市長に提案した。一方、要望に加わっていない市議8人は「議決権限の重みを自覚していない無責任な行動だ」と問題視。河原崎議長に対する議長不信任決議案を提出する動きも見せていた。
 河原崎議長は委員会終了後、「市民から寄せられた意見は常任委員会の議題として公の場で取り上げるべきだった。議長でありながら取るべき手続きを間違えた」と陳謝した。
 議会運営委員会では、植田浩之市議も委員長を辞職。代わりに阿南澄男副委員長が就いた。阿南氏は一連の行動について「議会や市民が納得できるまで原因を追及していく」との考えを示した。
 市議会の”内紛”を受けて市健康福祉部の斉藤芳樹部長は「計画は予定通り着実に進めていく」と述べた。

いい茶0

御前崎市の記事一覧

他の追っかけを読む
地域再生大賞