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ハンドブックに安全「絶対」事項 原発作業事故防止へ中電作製

 中部電力は浜岡原発(御前崎市佐倉)での作業注意事項をまとめたハンドブック「はまおか絶対ブック」を作製し、7月から運用を始めた。事故防止に向け、協力会社を含めた全従業員が携帯し、安全対策の徹底を図る。

浜岡原発の作業注意事項をまとめたハンドブック「はまおか絶対ブック」=御前崎市の浜岡原子力館
浜岡原発の作業注意事項をまとめたハンドブック「はまおか絶対ブック」=御前崎市の浜岡原子力館

 同原発は全炉停止中の現在でも30社以上の協力会社が作業に加わり、構内で約2700人が働く。作業中の服装や安全行動、施工前後の確認事項など絶対に怠ってはいけない全61項目を記し、訴求力を高めるため大きなイラストで表現した。一般的な道路工事現場でも通用する基本的な安全動作をはじめ、原発特有の放射線管理や汚染対策も盛り込んだ。
 従来の安全対策マニュアル本は作業上の禁止行為を約360項目にわたり文章で羅列していたため、分かりにくいとの声があったという。重大事故は発生していないが、現場では作業ルールの不徹底や軽微な事故も散見されていた。そこで、安全対策への意識をしっかり浸透させるため、見やすさにこだわった新しいハンドブックを作製した。
 県内の工事現場では複数人が死傷する重大事故が発生したばかり。ハンドブック作製に携わった浜岡原子力発電所専門課長(安全)の森田和樹さんは「作業事故の大半は不注意や確認不足が原因。わずかな事故でも防げるように安全対策を強化していく」と述べた。
 (御前崎支局・市川幹人)

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