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駿河湾サクラエビ秋漁 漁獲規制の継続を要請 解禁前に県水技研

 11月1日に解禁日を迎えるサクラエビ秋漁を前に、漁業関係者や学識者らが不漁の続く駿河湾内の資源状況などについて話し合う「サクラエビ漁に係る情報連絡会」が18日、静岡市清水区由比の由比港漁協で開かれた。県水産・海洋技術研究所(焼津市)の担当者は、資源の大幅な回復には「人為的な施策を続けつつ、自然環境の好転を待つ必要がある」と述べ、漁獲規制の継続を求めた。

秋漁解禁を前にサクラエビの資源状況を話し合った情報連絡会=18日午後2時半ごろ、静岡市清水区由比の由比港漁協
秋漁解禁を前にサクラエビの資源状況を話し合った情報連絡会=18日午後2時半ごろ、静岡市清水区由比の由比港漁協

 会議では水技研が約202トンを漁獲した今年春漁を振り返り、県桜えび漁業組合(実石正則組合長)が自主規制を導入して以来、最多となったことを指摘。春漁後のエビの産卵については、8、9月の湾奥で昨年はなかった卵の出現が見られたことなどを報告した。回復傾向を認めつつ「資源状況は低い状態が続いている」「劇的に回復したわけではない」として、稚エビの漁獲を避ける必要性を強調した。
 会議後、実石組合長は「サクラエビは駿河湾だけではなく日本の特産。責任は重く、絶やせない」と話し、「資源の状況を見ながら漁獲も増えれば」と秋漁への展望を示した。自主規制内容については、20日に開く船主会で決定するという。

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