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サクラエビ秋漁 自主規制、解禁後に決定 漁業組合

 サクラエビ秋漁が26日に解禁されるのを前に静岡県桜えび漁業組合(実石正則組合長)は21日、船主会を由比港漁協で開き、資源回復のため行っている自主規制について協議した。今秋は荒天続きで同組合の資源調査が思うように進まず、漁解禁後に県水産・海洋技術研究所と共に行う資源調査の結果を踏まえ決めることにした。

情報連絡会を終え会見する実石正則組合長(中央)=21日午後、静岡市清水区の由比港漁協
情報連絡会を終え会見する実石正則組合長(中央)=21日午後、静岡市清水区の由比港漁協

 船主会では今期、これまで1日最大60隻としてきた操業隻数の規制を微修正し、資源状況を見ながら最大80隻まで拡大可能にする方針を固めた。規制の見直しについて、実石組合長は「資源回復に影響しない産卵後の親エビの漁獲機会を逃さないため」とした。
 解禁日から規制案がまとまるまでの間は、「試験操業」とし調査目的の出漁にとどめる。自主規制の正式決定は11月以降になる。
 船主会の前に同漁協で開かれた「情報連絡会」では、県水技研の担当者が現在の資源状況について「回復の初期段階」と説明。「湾内の卵数推定などから劇的な資源回復は見られない」として来春以降に産卵するエビを残す必要性を訴えた。
 実石組合長は「不漁が深刻化した18年秋漁以来の3年間の努力を無為にするようなことはしない。漁師たちの意識も変わり、資源保護が必要との声が上がっている」と話した。秋漁の漁期は12月23日まで。
 (「サクラエビ異変」取材班)

 

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