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テーマ : ジュビロ磐田

⚽磐田 G大阪に無情2被弾 最下位確定で降格、奇跡ならず

 サッカーJリーグ1部(J1)は29日、大阪府吹田市のパナソニックスタジアム吹田などで第33節9試合を行った。最下位のジュビロ磐田は17位のガンバ大阪に0-2で敗れ、11月5日の最終節を残して2019年以来3年ぶり3度目の2部(J2)降格が決まった。今季J1に復帰した磐田だが、わずか1年でJ2に戻ることになった。

G大阪―磐田 後半28分、磐田はG大阪・パトリック(右から2人目)に追加点を奪われる=大阪・パナスタ(写真部・小糸恵介)
G大阪―磐田 後半28分、磐田はG大阪・パトリック(右から2人目)に追加点を奪われる=大阪・パナスタ(写真部・小糸恵介)
J1磐田の今季節別動向
J1磐田の今季節別動向
G大阪―磐田 後半28分、磐田はG大阪・パトリック(右から2人目)に追加点を奪われる=大阪・パナスタ(写真部・小糸恵介)
J1磐田の今季節別動向


②パナスタ(G大阪1勝1分け)▽観衆27988人
G大阪 9勝9分け15敗(36) 2(0―0 2―0)0 磐田 6勝11分け16敗(29)
▽得点者【G】食野(2)パトリック(5)

 【評】磐田は好機を生かせず、G大阪に完敗した。
 磐田は前半、自陣でブロックをつくりながら好機を待った。前半28分に相手のミスから決定機を迎えたが、FW杉本が決められなかった。41分の相手の決定機はMF松本が体を張って防ぎ、前半を無得点で折り返した。
 後半は互いにゴール前で好機を外していたが21分、相手にサイドから中央に運ばれて先制を許した。28分にも追加点を奪われ、選手交代で局面の打開を図ったが実らなかった。

イレブン涙「ゼロからやり直す」 今季象徴、遅すぎた逆襲

 J2降格を告げる無情の笛が鳴ると、磐田の選手はぼうぜんと立ち尽くし、動くことができなかった。MF鈴木は「実力不足。結果を受け入れるしかない」と涙を流した。
 先に失点すると挽回できない、今季を象徴するような展開だった。前半から質の高いクロスは上がるが、ゴール前の精度を欠き、決定機を外し続けた。
 2点を取られた残り15分余りで、渋谷監督は慌てて好調なMF古川、DF松原を含めて3人を一挙に投入した。だが、出遅れを取り戻すにはあまりに時間が少なすぎた。
 成績不振を理由に解任された伊藤前監督からチームを引き継ぎ、8月に就任した渋谷監督は戦い方を簡略化させ、就任後7試合で勝ち点7と粘った。特に直近4試合は7得点で4戦負けなしと復調の兆しが見えたが、巻き返しが遅かった。指揮官は「このような結果になり申し訳ない」と頭を下げた。
 外国人選手の契約問題で国際サッカー連盟から来年の補強禁止処分を受けるなど、スポーツ仲裁裁判所から裁定が出るまで不透明な状況が続く。藤田スポーツダイレクターは来季の補強に向けて「全く動けない。解決すべき課題を整理して備えるとしか言えない」と表情を曇らせた。裁定次第では既に決まっている大学生の内定取り消しも危惧される。
 「来年ゼロからやり直す。一貫性を持ってチームづくり、クラブづくりをしなければいけない」とMF山田。J2から出直す来季はいばらの道が待ち受けている。

ジュビロ磐田の沿革
 母体は1972年創部のヤマハ発動機サッカー部。93年ジャパンフットボールリーグ(JFL)で2位となり、94年からJリーグに参入した。年間優勝は97、99、2002年の3度。リーグカップ戦優勝は1998、2010年の2度。天皇杯優勝は03年度。1999年アジアクラブ選手権、アジアスーパーカップ優勝。2014、15、20、21年はJリーグ2部(J2)。
 ジュビロはスペイン語やポルトガル語で「歓喜」の意味。運営会社はジュビロ。クラブカラーはサックスブルー。ホームタウンは磐田市。

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