⚽J2ジュビロ磐田 絶対的ストライカー不在も 総得点リーグ首位タイ “日替わりヒーロー”誕生
J2磐田は6日の仙台戦で4ゴールを挙げ総得点53点と清水に追い付きリーグトップに並んだ。得点者が分散し、シーズンの3分の2を超える29試合を終え、一人で2桁ゴールはいない。得点ランキング上位は他に独占されているが、チームを挙げてゴールを奪う姿勢が自動昇格圏の2位と好循環を生んでいる。
今季磐田の得点者はチームトップの8点を挙げるFWジャーメインを筆頭に、6点のMFドゥドゥ、金子、松本、5点はMF上原、FW後藤。DF松原も4点を奪うなど分散傾向で“日替わりヒーロー”が誕生する。6、7月の過密日程で試合ごとに選手を総入れ替えしたこともあり、リーグ戦に出場した29人のうち、半数以上の15人が得点している。
横内監督は得点者が散らばる傾向について「一人で決定付ける選手がいない」としながら「一人に頼ることなく皆に取ってもらいたい」と強調。「いろいろなポジションの選手が得点できるのはチームとして戦えている証明」と前向きに捉える。得点源と期待されるFWファビアンゴンザレスがここまで2得点と低調。戦力補強が禁止されている今季はチーム力の底上げが急務だった。
この状況に選手一人一人のゴールへの意識も高くなっている。金子は「ボックス内でシュートが求められている。自分で行くシーンが増えている」と言えば、今季3得点のDF鈴木雄も「J2優勝した2年前は(得点王の)ルキアンが何とかしてくれた。今年の方がより組織的だ」。絶対的なストライカー不在が、総合力の向上につながっている。
(運動部・名倉正和)