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テーマ : ジュビロ磐田

出番減った遠藤らベテラン “J1仕様”活躍の場は 【3度目のJ1復帰 ジュビロ磐田㊥】

 J2磐田が逆転での自動昇格を決めた最終節の栃木戦。スタメンに名を連ねた11人のうち、30代はMF山田大記(藤枝東高出)とGK三浦龍輝のみで平均年齢26・55歳。2月の開幕戦は30代のベテランが先発に6人いた。シーズン終盤はメンバーをほぼ固定して戦った横内昭展監督はチーム内競争の結果、若手中心にかじを切った。

金沢戦で相手と競り合う磐田の遠藤(中央)。終盤戦は出番が減った=7月5日、ヤマハスタジアム(浜松総局・山川侑哉)
金沢戦で相手と競り合う磐田の遠藤(中央)。終盤戦は出番が減った=7月5日、ヤマハスタジアム(浜松総局・山川侑哉)

 今季はファビアンゴンザレスの契約問題で国際サッカー連盟(FIFA)から補強禁止処分を受けたため、昨季と同じメンバーで戦った。29人のうち30代以上が半数近く。開幕前の鹿児島キャンプから指揮官は、攻守の切り替えが遅れたベテラン選手らに厳しい言葉をぶつけていた。シーズン中も攻守の切り替えとプレー強度が基準に満たなければ、過去の実績にかかわらず、容赦なくベンチから外した。
 夏場の11戦負けなしは主力と控え組で実質2チームを構成し、所属全選手を公式戦で起用。過密日程をうまく乗り切った。だが、終盤は若手の台頭もあり元日本代表のMF遠藤保仁、FW大津祐樹、MF山本康裕(磐田ユース出)、大森晃太郎ら昨季までチームを支えてきた30~40代のベテランが出番を大きく失った。
 今季チームを束ねた主将の山田は夏場以降、メンバーが固定されつつある中「試合に絡めない選手は難しい心境になる」と仲間を気遣い、最後までチームの結束を乱さないように苦心した。
 指揮官は自動昇格を決めた最終戦後のインタビューで「(磐田に)残って練習してくれている選手たちがいる」と言葉を詰まらせて涙ながらに控え組への感謝を口にした。とはいえ、プロは試合に出場してこそ自分の存在意義が証明される。
 シーズン終盤戦はベンチ入り含めてほぼ同じ選手で戦った。だが、来季はJ2よりも強度やスピードが必要なJ1が舞台。今季をさらにグレードアップした“J1仕様”の戦いが求められる。遠藤ら活躍の場が減ったベテランの去就とともに、フロントの編成に注目が集まる。

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