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外国人材と企業 マッチング 東南アジア 機関と連携、融資 人手不足解消、「選ばれる県に」 しずおかFG 就労支援サービス

 しずおかフィナンシャルグループ(SFG)は、外国人の就労支援サービスに乗り出した。特定技能の在留資格を受ける東南アジアの人材を日本に呼び込み、人手不足に悩む取引先企業とマッチングを図る。フィリピンの技能実習生には、来日にかかる資金の融資を安全に受けられる環境整備を現地金融機関と進める。

外国人就労者向けサービスのイメージ
外国人就労者向けサービスのイメージ


 同サービスを手がけるのは、同社傘下のSFGマーケティング。人口増が続くフィリピン、インドネシアなどで現地の関係機関と協業し、日本での就労希望者を取引先企業に紹介する。高い日本語能力と職業専門性を持つ特定技能労働者は、人手不足が深刻な介護業界などで求人意欲が強く、対象業種への追加が見込まれる運送業など4分野でもニーズが高まるとみられる。
 一方、外国人労働者は失踪するケースも多く、同社は東南アジアでの金融ネットワークを生かして労働者の適性を見極める。国内の取引先に対しても外国人材を安い労働力ではなく、適正な契約に基づいて雇用するよう求める方針。沢井康人社長は「SFGの信用力を生かし、労働者と雇用主双方が納得できる関係を築きたい」と語る。
 静岡銀行はフィリピン最大手の金融機関BDOと連携し、技能実習生への融資制度を整備する。同国から来日する実習生が費用の一部を自己負担する際、高金利の業者から借りるトラブルが相次いでいるという。静岡銀は取引先企業に勤務する実習生の口座を同行で開設し、条件を満たせばBDOから融資を受けられるサービスを開始する。いずれはフィリピン以外の国にも拡大する考えで、「本県が外国人労働者に選ばれる地域にしたい」としている。
 (経済部・金野真仁)

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