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ADSL 22年の歴史に幕 ソフトバンク モデム配布で話題

 ソフトバンクは「ヤフー!BB」の名称で知られるインターネットの非対称デジタル加入者線(ADSL)の提供を31日で終了する。2001年9月に始まり、街頭での接続機器の無料配布で話題を集めた。ただネット接続は既に光回線やワイヤレス通信が主流で、NTTも一部地域以外でADSLを廃止しており、その使命を終えた形だ。
 ADSLは既存の電話回線を使って定額で使い放題というネット接続を実現し、日本でのブロードバンド(高速大容量)普及の立役者となった。
 ソフトバンクは創業者の孫正義氏(現ソフトバンクグループ会長兼社長)のアイデアで、ADSLに接続するモデムを紙袋に入れて全国各地で配布。新興企業だった同社の業績を飛躍させる契機となった。契約数は06年12月末に約516万回線でピークとなった後に減少し、23年12月末は約20万回線だった。19年には新規の契約受け付けも終えていた。
 通信大手のADSLサービスは、NTTグループが山間部など光回線を提供していない一部地域で続けているが、NTT東日本は25年1月末、NTT西日本は26年1月末にそれぞれ全て終了する。KDDIは16年に終えている。

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