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次世代車の最新動向報告 浜松のイノベーションセンターがフォーラム 中小のデジタル対応支援 

 電気自動車(EV)など次世代自動車に関連した中小企業のビジネス獲得を支援する浜松地域イノベーション推進機構次世代自動車センター浜松(浜松市)は15日、2024年度のフォーラムを同市内で開いた。静岡県内外の会員企業など約220人が参加し、次世代車を取り巻く国内外の最新動向に触れた。本年度もデジタルものづくりや、サプライチェーン(供給網)を担う小規模企業の現場改善に基づく収益力改善支援を強化する。

2024年度事業を報告する望月英二センター長=15日午後、浜松市中央区
2024年度事業を報告する望月英二センター長=15日午後、浜松市中央区

 望月英二センター長は、固有技術探索やカーボンニュートラル対応、中国製EVの車両分解など50回にわたる23年度の事業を報告。本年度のデジタルものづくり支援では、3Dプリンターを使った部品試作製作や完成車メーカーの導入技術を生かした研修会実施など「現場主義の支援を展開していく」と強調した。トークセッションでは、次世代自動車部品の試作テーマを探すため、車両分解部品を展示、貸し出すベンチマーク活動の意義を説明し、会員の先進企業も実践事例を報告した。
 経済産業省の清水淳太郎自動車課長は、世界の23年のEVが中国や欧米を軸に1千万台を超えるなど、自動車産業を取り巻く最新動向や各国の政策対応について講演した。「多様な選択肢を持ちつつも、EV市場が広がった場合を視野に競争力を持つことが必要」と展望した。
 次世代自動車センター浜松は18年に設立。3月末の会員は県内外530社。
 (浜松総局・山本雅子)

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