高純度「セリサイト」化粧品、浜松に商機　産出地・愛知の販売会社、アクセス生かし拡販へ

　浜松市に隣接する愛知県東栄町の化粧品販売会社「もと」（大岡千紘代表）が、全国で唯一採れる同町の天然素材「セリサイト」（絹雲母）を使った化粧品を開発した。三遠南信自動車道の開通などアクセスの利点を生かし、浜松市をはじめとする県西部で販路拡大を目指す。

セリサイトを使った化粧品の販売事業を展開する大岡千紘代表（右）と三崎順一社長＝４月上旬、愛知県東栄町

　セリサイトは鉱物の一種。粉末状に加工した際の滑らかな感触と透明感が特徴で、ファンデーションやおしろいの原料に使用される。東栄町産のセリサイトは海外産よりも純度が高く、きめ細やかなパウダーに仕上がるという。
　主な商品はファンデーションやフェースパウダー、メーキャップクリームの３種類。いずれも、セリサイトをふんだんに使った自然な肌触りが特徴と言い、「肌に優しく、誰でも使いやすい化粧品」（大岡代表）としている。
　当初は名古屋方面の事業展開を検討したが、三遠南信道の開通で東栄町から車で約１時間弱の浜松市などを市場として見据える。過去の化粧品販売のイベントなどでも、新しい商品への関心が高く、大岡代表は「浜松の店舗で商品を出せるようにしたい。商品を知ってもらうことで東栄町にも興味を持ってもらいたい」と話す。
　セリサイトの採掘、精製を手がける同町の三信鉱工の三崎順一社長（５７）は浜松市中央区の起業家支援拠点「ＦＵＳＥ」の会員で、浜松への事業展開を意識してきた。「交流の活性化や新たな事業の展開につなげたい」と期待する。
　料金はファンデーションが税込み６９３０円、フェースパウダー、同５８３０円など。問い合わせは＜電０５３（６７８）５１０２＞へ。