三島支局 金野真仁
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三嶋大祭り閉幕 農兵節、みしまサンバ 最高潮でフィナーレ
3日間にわたって開催された三嶋大祭りは最終日の17日、「踊りの日」と銘打ち、農兵節やみしまサンバなどのにぎやかなパレードを三島市の大通りで繰り広げた。子供しゃぎり大会や当番町による山車の競り合いも行われ、熱気は最高潮のままフィナーレを迎えた。 今年は新型コロナの影響でパレードの規模を一部縮小し、農兵節に6団体173人、みしまサンバに8団体252人が参加した。幕末の農兵調練をイメージした農兵節は、市民が世代を超えて受け継いできた伝統芸能。パレードでは豊岡武士市長を先頭に市議会議員やNPO法人みしまびとのメンバーらが続き、沿道の声援を受けて祭りを盛り上げた。 夜は三嶋大社前で山車の競り合い
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頼朝公旗揚げ行列 大泉洋さんら4人の俳優陣も参加 三嶋大祭り
三島市の三嶋大社を拠点に17日まで開催中の三嶋大祭りは16日、メインイベントの頼朝公旗揚げ行列を市内で繰り広げた。伊豆地域などが舞台になった大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が放映中の今年は源頼朝役の大泉洋さんら4人の俳優陣も行列に参加し、沿道に詰めかけた大勢のファンを楽しませた。 平家に敗れ、伊豆に配流された源頼朝が三嶋大社で源氏再興を祈願して旗揚げした―という故事にちなんだ恒例行事。頼朝のよろい姿で登場した大泉さんは安達盛長役の野添義弘さんが引く馬に乗り、沿道のファンに向かって「ありがとう」と手を振りながら行列を率いた。頼朝の弟の源範頼役を演じた迫田孝也さん、仁田忠常役の高岸宏行さんも後に続
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三嶋大祭り「幸せな時間」 参加の4俳優がコメント 大泉さん「小栗旬も連れてきたかった」
■源頼朝役 大泉洋さん 幸せな時間でした。昔からパレードをするのが夢で、それがこういう形で実現した。戦いに出る頼朝が三島の神社のご加護を受けたという思いがあるので、感慨深い。頼朝がこんな風に歩いたんだろうと想像して歩かせてもらった。 沿道から皆さんの愛情を感じた。小栗旬も連れてきたかった。ドラマに出演したみんなも来たがっていた。いつか本当にみんなで来られたらすてきだなと思います。 沿道に手を振る野添義弘さん=16日午後、三島市の三嶋大社前 ■安達盛長役 野添義弘さん 思った以上に多くの方が見に来てくださり、本当にびっくりした。大感激。できることなら、毎年恒例
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開幕「三嶋大祭り」 16日、旗揚げ行列に大泉洋さん参加
三島市の夏を彩る風物詩「三嶋大祭り」(実行委員会主催)が15日、三嶋大社を拠点に市内中心部で開幕した。新型コロナウイルスの影響を受け、開催は3年ぶり。初日から山車の競り合いや伝統の祭りばやし「しゃぎり」が繰り広げられ、歩行者専用道路となった大通りは法被姿の地元住民や観光客らで埋め尽くされた。 6年に1度回ってくる当番町(加屋、清住、三好、西本、緑、南)が山車を引き回し、太鼓や笛、すりがねの音を威勢良く響かせた。夜には大社前で激しい競り合いが行われ、祭りムードは一気にヒートアップ。周辺はしゃぎりと掛け声の熱気に包まれ、詰めかけた大勢の来場者も3年ぶりの“夏”を盛り上
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祭りの高揚感、独特の絵で表現 オーストラリア出身のカーさん
15日に三島市で開幕した三嶋大祭りの熱気を表現した絵画展が17日まで、同市のみしまプラザホテルで開かれている。6年前から伊豆の国市に住むオーストラリア出身の画家エドワード・カーさん(68)が独特の技法で描いた油彩画8点が並び、祭りの盛り上げに一役買っている。 流鏑馬(やぶさめ)や頼朝公旗揚げ行列、しゃぎりなど、コロナ前の2019年に見た大祭りの様子を描き上げた。下地に金色の塗料を塗る日本画の技法に水彩、油彩の技術を融合させ、祭りの高揚感を表現したという。3年ぶりの大祭り開催に、「大勢の人に心から楽しんでもらいたい」と話した。 絵画展の会場は夜もライトアップされるため、ウインドー越しに作品
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ミニ水力発電 児童作品審査 三島の実行委、効率性やアイデア評価
三島市を流れる豊富な湧水を活用し、小学生が創造性を養う「三島せせらぎミニミニ水力発電コンテスト」(実行委員会主催)が11日、同市の白滝公園で開かれた。工夫を凝らした10作品が並び、効率よく発電するアイデアや装置のデザインなどについて審査を受けた。 ペットボトルやプラスチックのざるなど身近な物を使って水車を作り、モーターを組み込んで装置を完成させた。白滝公園内を流れる湧水で効率よく回転させると、設置した発光ダイオード(LED)が点灯して華やかな雰囲気に包まれた。水車で川のごみをすくい上げたり、装置から生まれる電力でミニカーの模型を走らせたりと、さまざまな力作に注目が集まった。 児童らは作品
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新会長に佐藤浩美氏 三島ロータリークラブ
三島市の三島ロータリークラブはこのほど役員改選を行い、第66代の新会長に佐藤浩美氏(55)=写真=を選任した。 任期は来年7月までの1年間で、同RCでは4人目の女性会長。ウィズコロナの社会を見据え、活動を止めずに「リアルなコミュニケーションを大切にしていく」とし、奉仕活動などを通じて地域の困り事を一緒に考えながら「エンジョイ・ロータリーの思いをみんなで共有していきたい」と話した。
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函南・十国峠山頂 「パノラマテラス」オープン 絶景広がる
富士山や駿河湾を望む函南町の十国峠山頂に11日、360度の絶景が広がる「パノラマテラス1059」がオープンした。天空をイメージしたメニューを提供するカフェも開店し、初日から大勢の観光客が訪れた。 伊豆、駿河、遠江、甲斐など戦国時代の10国が見渡せたとされる十国峠は、眼下に広がる駿河湾や相模湾、そびえ立つ富士山も一望できるビュースポット。冬場の空気が澄んだ時期には東京のスカイツリー、横浜ランドマークタワーなども肉眼で見えるという。パノラマテラスにはデッキが設置され、標高770メートルの山頂エリアまではケーブルカーが運行されている。 オープニングセレモニーでは伊豆ジュニアブラスの演奏に続き、
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東レアローズ×静岡ブルーレヴズ バレーとラグビー小学生に指導
バレーボールVリーグ男子の東レアローズ、ラグビーリーグワンの静岡ブルーレヴズによる体験講座「ミシマスポーツフェス」(三島市主催)が10日、同市の東レ体育館で開かれた。静岡県内の小学生72人が参加し、バレーボールとラグビーの基本を体験した。 バレーボールではアローズの選手やスタッフが講師を務め、児童らは上級生と下級生に分かれてトスやスパイク、レシーブなどの指導を受けた。チームでボールを落とさないようトスを上げ続けるゲームでは、必死に食らいついてボールをつないだ。ラグビーではブルーレヴズの育成普及チームスタッフが指導に当たり、子供らはタックルやボールを使った遊びなどを楽しんだ。 市立徳倉小5
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三島、裾野、長泉の首長会議 移住、にぎわい創出に向け連携
富士山南東消防本部を設置している三島、裾野、長泉の3市町による「富士山南東スマートフロンティア推進協議会」の首長会議が10日、三島市の同本部で開かれた。県が進める「ふじのくにフロンティア推進事業」を活用し、移住を含めた人的交流の促進やにぎわい創出に向けて各市町が連携する方針を確認した。 2市1町をフロンティア推進エリアとして計画書を策定し、来年1月に県の認定を受けた上で具体的な事業に乗り出す考え。首都圏に近い立地的な優位性を生かし、転職なき移住先として子育て世帯に選ばれるエリアを目指す。本年度は人口動態や移住ニーズの調査に加え、次世代交通サービス「MaaS(マース)」の実証事業などを通じて
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市役所跡地活用 明大院生と探る 三島市がパートナー任命
三島市は9日、街中に新たなにぎわいをもたらす「共創パートナー」として明治大大学院理工学研究科を任命した。現在は分散している市役所機能の集約化を進めるに当たり、跡地の有効利用を修士課程の1年生約20人が考える。8月下旬に市内を訪れて5日間の調査研究を進め、結果は新庁舎の整備を検討する市民ワークショップに報告される。 市は約10年後をめどに築60年の市役所庁舎を建て替え、現在は離れている中央町別館、大社町別館の機能を本庁舎にまとめる考え。新庁舎は現在地か南二日町広場が建設候補地とされ、学生らはそれぞれのパターンに応じて利用されなくなる市有地や施設の活用方法を提案する。老朽化が進む社会福祉会館、
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三島市、抗原検査キット無料配布 10日から
三島市は10~14日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う医療機関のひっ迫解消に向け、感染の疑いがある市民を対象に抗原検査キットの無料配布を実施する。 発熱など軽度の症状があるか濃厚接触者になった場合のいずれかで、自分でキットを使って検査ができる市内在住者が対象。18~39歳は、医療機関による薬の処方を希望しない、陽性の場合はインターネットサイトの「自己検査・療養受付センター」に登録し、軽症の間は医療機関を受診せずに健康観察を受ける―も配布の条件となる。市立保健センターの駐車場で10日は午後3~6時、11~14日は午前9~11時にドライブスルー方式で配布する。 希望者は市のホームページから
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プロのショット間近に 三島で日本ゴルフ選手権 児童がエスコート
三島市で4日から開催された国内メジャー大会の日本プロゴルフ選手権大会は最終日の7日、後援する市の募集に応じた市内の小学5、6年生22人がエスコートキッズを務め、選手をティーグラウンドまで案内した。 最終組前の6組でエスコートを行い、児童らは練習グリーンを訪れて選手の様子を見学。ティーグラウンドに向かう前には選手と言葉を交わし、通常では入れないエリアでプロ選手の力強いティーショットを目の当たりにした。 東小6年の甲地琉夏さんと北小5年の森下海さんは、「選手から『いつかゴルフをやってみて』と言われた」「緊張したけど楽しかった」などと話した。 (三島支局・金野真仁)
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三島市長選立候補 石井氏が正式表明
三島市議の石井真人氏(43)は6日、市内で記者会見を開き、任期満了に伴う市長選(12月11日告示、18日投開票)に無所属で出馬する意向を正式に表明した。 三島駅南口東街区の再開発事業は「基本的に推進する」としつつ、組合設立認可の際に県が出した5分野16項目の要望に基づく調査を実施する考え。完了までは権利変換計画の手続きを行わないとし、事業の遅れで生じる借入金利などの負担については「税金投入が必要になるかもしれないが、無視して強引に進めれば市民の不利益になる。調査した上で進めるべき」と述べた。市役所の新庁舎建設や財政健全化についても持論を展開した。 市長選には現職の豊岡武士氏(79)も出馬
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猫おどり 町民メーク、息合わせ披露 函南で3年ぶり
猫の伝説が残る函南町の一大イベント「かんなみ猫おどり」(同実行委員会主催)が6日、同町の川の駅「伊豆ゲートウェイ函南」で開かれた。 「夜になると人間の言葉を話し、踊る猫」という同町軽井沢に伝わる民話を元に続けている恒例行事。新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催となる今年は規模を縮小し、感染対策も行いながらにぎやかなステージを繰り広げた。 町民有志で結成する「ブルーキャッツ」がそろいの衣装と口元の“猫メーク”姿で登場し、音楽に合わせて息の合った猫おどりを披露した。 会場には出店が並び、大勢の来場者でにぎわった。花火も打ち上げられ、夜空を華やかに彩った。 &nb
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着付け実演 日本文化に親しんで 三島市国際交流協会イベント
三島市国際交流協会はこのほど、市内に住む外国人と市民が日本文化に親しむイベント「日本の装束 十二単(ひとえ)」を同市のホテルで開いた。64人が参加し、着付けの実演を見ながら日本古来の伝統文化に触れた。 実演は静岡市の小林豊子きもの学院静岡本部の講師が行い、小袖と長袴(はかま)姿のモデルに緑や金、赤など色とりどりの衣装を丁寧に着付けた。着る順番やひもの結び方、袖の通し方など古来の作法について解説も行いながら、約1時間かけて重さ20キロの十二単の着装が完成した。襟元に重ねられたグラデーションが美しく、来場者が写真を撮ったりして楽しんだ。 着重ねた装束を抜け出るように脱いだ「空蝉(うつせみ)」
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ヤングケアラー早期発見を 三島で教職員研修
大人に代わって子どもが家事や家族の世話をする「ヤングケアラー」について正しく理解し、早期発見と適切な支援につなげる教職員スキルアップ研修(三島市教育委員会主催)がこのほど、市役所で開かれた。 静岡市教委スクールソーシャルワーカーの後藤久美さんは父親におびえる母親の心理的ケア、アルバイト中心の生活―など、ヤングケアラーを取り巻く実情に触れ、進路変更や学業の遅れなど子どもの生活に与える影響について説明した。子どもは「家族は大切」「やって当たり前」などと考え、保護者は外部の批判を恐れて家族を閉ざす傾向があるという。サポート側の視点として相談しやすい環境を整えて一緒に考える姿勢が重要とし、「大人の
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三島市、13日夜に3回目集団接種 コロナワクチン
三島市は13日午後6時から、帰省する若者が増える盆休みを利用し、新型コロナウイルスワクチンの集団接種を市立保健センターで実施する。 若者や普段は仕事でワクチンを受ける時間がない勤労者世代の接種率向上を図る。対象は2回目接種から6カ月以上経過し、3回目を受けていない18歳以上の市民。ワクチンは副反応が比較的少ないとされるノババックスを使用する。 接種希望者はインターネットかコールセンター<電0570(015)670>への電話で事前に予約する。
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燃料高が収益圧迫 伊豆箱根鉄道4~6月期
伊豆箱根鉄道が5日発表した2022年4~6月期連結決算は、売上高が前年同期比28・3%増の19億9300万円、経常損益が1億3200万円の赤字(前年同期は4億8300万円の赤字)、純損益が1億3100万円の赤字(3億2900万円の赤字)だった。鉄道、バス、タクシー事業はコロナ対策による外出の自粛が減りつつあるものの、燃料価格の高騰が収益を圧迫した。
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SDGs教育考える 日米の教職員、三島・源兵衛川の取り組み視察
日米両国の人的交流を促進する「日米教育委員会」は3日、官民協働による環境保全が続けられている三島市で教員交流プログラムを実施した。両国の教職員20人が市内を流れる源兵衛川などを訪れ、自然体験を通じて国連の持続可能な開発目標(SDGs)をテーマにした教育のあり方を考えた。 かつて汚染された水を市民、行政、企業の連携により復活させ、今も美しい流れを保ち続ける源兵衛川を視察した。川に入って魚取りなどの体験を楽しんだほか、同市のNPO法人グラウンドワーク三島から自然保護の取り組みや多くのホタルが飛び交う現在の状況について説明を受けた。三島梅花藻の里も訪れ、冷たい清流が咲かせるかれんな花を見ながら
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スリル満点アスレチック 「ドラゴンキャッスル」三島に8日オープン
三島市山中新田で8日にオープンするタワーアスレチック施設「ドラゴンキャッスル」で1日、報道機関向けの内覧会が開かれた。高さ17メートルの展望デッキと多彩なアクティビティーを備え、子供から大人までが楽しめる迫力のコースが設定されている。 隣接する国指定史跡の山中城跡に残る「龍伝説」にちなんで名付けられ、鉄骨に木材をあしらった六角柱型の施設には高さ3メートル、8メートル、13メートルにそれぞれコースが設けられている。命綱のハーネスをワイヤに取り付け、難易度に合わせて自由に進路を選びながら柱の上を渡ったりボートや自転車に乗ったりしてスリルを味わう。 運営会社は観光大つり橋「三島スカイウォーク」
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児童がお店の魅力PR 21日、三島で「だがしや楽校」 動画撮影、CM制作
子どもたちが学び、遊び、お手伝いするイベント「街中だがしや楽校」(同運営協議会主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が21日、三島市の三嶋大社で3年ぶりに開催される。2日には周辺の商店で働く小学生の事前説明会が開かれ、店の魅力や商品を伝えるコマーシャルづくりが行われた。 小学5、6年生が参加する「チビッコあきんど体験」では、三嶋大社周辺の7店舗で数人ずつのグループに分かれて売り子に挑戦する。 新型コロナの感染予防として大きな声で誘客ができない代わりに、今年は店内やおすすめ商品を撮影した30秒~1分程度の動画を店頭で流す予定。 児童は市教委の許可を受けて学校で配布されているタブレット端末を使い
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三島の豊岡市長 4選へ出馬表明
三島市の豊岡武士市長(79)は2日、市役所で記者会見を開き、任期満了に伴う市長選(12月11日告示、18日投開票)に4選を目指して無所属で出馬する意向を表明した。 三島駅南口東街区の再開発事業については「何としても実現し、街中ににぎわいをもたらす」と強調。ロシアの軍事侵攻に伴う建築資材の価格高騰は事業の進め方や販売する床の価格調整などで対応できるとし、「あまり不安には感じていない」と述べた。市内への移住者増加、三ツ谷工業団地の完成など3期12年の実績にも触れ、4期目を「さらなる飛翔(ひしょう)につなげる」と決意を語った。 同市長選には、市議の石井真人氏(43)も出馬の意向を示している。
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地方建設業とスタートアップ結ぶ オンラインコミュニティー設立
担い手不足や生産性の改善など多くの課題を抱える地方建設業と多彩な技術を持つスタートアップ企業をマッチングし、課題解決につなげるオンラインコミュニティー「オンサイトX」を三島市の加和太建設が立ち上げた。当初は県内建設業3社でスタート。将来的には全国各地に展開し、新たな業界の形と地域活性化の在り方を模索する。 建設業界は特に地方で若手社員の離職率が高い上、現在は免除されている週休2日制が2024年に完全義務化されるなど生産性の向上が急務になっている。巨大な市場規模の割に人材育成や業務効率化への投資は十分ではなく、業務領域ごとのサービスも他業界に比べて少ないという。同社は多彩なテクノロジーを持つ
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議員定数 市民意見募る 22日まで三島市議会
三島市議会は1日、議員定数(22人)のあり方に関する市民意見の募集を始めた。22日まで。議会内では現状維持から1~2人の削減まで意見が分かれ、市民の声を参考にしながら来年春の市議選に適用される定数について協議を進める考え。 会派別の意見では緑水会、新未来21、共産が「現状維持」、改革みしま、公明が「2人削減」。無会派議員は2人が現状維持、1人が1人削減を主張している。定数に関しては議会運営委員会が昨年度に実施した議会基本条例の検証で、前回改正から8年が経過し、人口が減少傾向にあることなどから検討の必要性が指摘されていた。同委員会は市民と市内団体から寄せられた意見を踏まえて30日に協議を行い
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ごみ減量アドバイザー養成 三島市、現状や課題解説
三島市の廃棄物を減らしてリサイクルを推進する「ごみ減量アドバイザー」の養成講座が31日、市役所で開講した。年度内に計5回の講座が行われ、受講者はごみの課題やアドバイザーの役割について学ぶ。 初回のテーマは「ごみ処理の現状と課題」。講師を務めた市職員は年間のごみ排出量が3万3661トン、市民1人では1日当たり845グラムのごみが捨てられていると説明し、「徐々に減少しているものの、まだ多いのが現状」と語った。市の最終処分場は残余容量が約8%と逼迫(ひっぱく)し、焼却灰を全量埋め立てれば約3年で飽和状態になるとし、年間約8千万円をかけて県外に搬出している状況を解説した。 アドバイザーは今後、視
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女性の視点で問題共有 静岡県商工会議所女性会連合会 遠藤悦子会長【キーパーソン】
静岡県内10カ所にある単会が連携する県商工会議所女性会連合会の会長に就任した。各地の取り組みや情報を共有し、新型コロナウイルスの感染拡大で苦境が続く商工業界に女性の視点で貢献する。 ―女性会の役割は。 「女性の資質向上と商工業の振興で地域の発展に寄与することが目的だが、自分たちで景気を良くするとか変革するとかではなく、まずは女性の中で社会の貧困やジェンダーなどさまざまな問題を理解することから始めたい。特に女性は年上だから遠慮するというのが少なく、肩書や年齢にとらわれず対等に話し合いやすい。さまざまな考えがあるからこそ、社会は良い方向に向かうと思う」 ―何に取り組むか。 「10月には3
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速く走るこつは 三島で小中生 正しいフォーム実践
三島市スポーツ協会はこのほど、小中学生を対象にした走り方教室を同市の長伏公園内浄化センター広場で開いた。オリンピック強化スタッフも所属する「クレーマージャパン」の専属コーチが講師を務め、計30人が速く走るこつを学んだ。 年代別に分かれて足の上げ方、腕の振り方について指導を受けたほか、上半身と下半身を連動させるトレーニング方法に取り組んだ。地面に置いた障害物をまたぎながら正しいフォームを身に付け、素早く足を上下させることで推進力を生み出す走り方を実践した。 児童らは普段、陸上競技以外にもサッカーや野球、ソフトボールなどさまざまな種目に取り組み、スポーツの基本として走る大切さを実感した。
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水力発電の仕組み理解 三島の児童、いざコンテスト 事前講座
三島市の小学生が発電の原理を学び、創造性を養う「三島せせらぎミニミニ水力発電コンテスト」が3年ぶりに開催される11日に向け、参加する児童を対象にしたオリエンテーションがこのほど市役所で開かれた。小学生を含む13の家族やチームが出席し、少年少女発明クラブの講師らに水力発電の仕組みなどを学んだ。 コンテストは同クラブやNPO法人地域活性スクランブルフォーラムなどでつくる実行委員会が主催。児童らはモーターやLEDなど材料費3千円の支給を受け、水力発電装置の工作に挑戦する。デザインにもこだわった多彩な作品に仕上げ、コンテスト会場の白滝公園(同市)を流れる水を使って電気を発生させる。 オリエンテー
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⚾日大三島Vナイン 生徒出迎え、市長も祝福「甲子園で旋風を」
29日に行われた第104回全国高校野球選手権静岡大会で優勝した三島市の日大三島高では、春のセンバツに続く甲子園の切符を手にした選手を大勢の生徒らが温かい拍手で出迎えた。選手らは新型コロナウイルスの感染対策に気を付けながら、帽子を取って会釈したり手を振ったりして祝福に応えた。 選手を乗せたバスが同校に到着すると、スタンドで応援した生徒から歓声が上がった。応援団長の石井優大さん(3年)は「昨日の準決勝で逆転サヨナラ勝ちし、決勝は興奮そのままに応援した。春と夏で甲子園に連れて行ってもらえることが本当にうれしい」と声を弾ませた。投打に活躍した松永陽登選手は「また甲子園で野球ができる喜びを実感してい
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知徳高の3選手 アーチェリー女子団体、全国総体へ意欲 三島
5月の県大会で優勝し、8月9日に香川県で開幕する全国高等学校総合体育大会への出場を決めた知徳高(長泉町)アーチェリー部女子団体の選手3人がこのほど、三島市役所に豊岡武士市長を訪ねて本番での意気込みを語った。 全国総体に出場するのはいずれも同市出身で3年の重森萌花さん、浜中和さん、稲垣歩結さん。各選手が70メートル先の的に向けて計72射を放ち、720点満点で合計スコアを競う。県大会では前半で浜松北高に30点差を付けられたが、後半に巻き返して20点差の逆転勝ちを収めた。個人の部でも優勝した重森さんは「個人の自己ベストと団体優勝を目指して頑張りたい」と全国の大舞台を見据えた。 豊岡市長は「集中
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伊豆箱根バス 運賃改定へ 25年ぶり、コロナ禍で厳しく
伊豆箱根バスは28日までに、路線バスの運賃改定に関する認可申請を中部運輸局に行った。新型コロナウイルスなどの影響で厳しさが増す経営状況を受け、平均で14・5%の値上げを行う。9月に許可を受け、10月1日から新運賃による運行となる見通し。 同社の運賃改定は1997年6月以来、25年ぶり。新型コロナの感染拡大に伴う観光需要の激減、新しい生活様式の定着で利用者数の減少が続く上、原油の高騰も経営状況の悪化に拍車を掛けている。改定は県東部の12路線、神奈川県の7路線が対象で、初乗り運賃は現在の150~180円を200円とする。主要区間で数十円程度の値上げを行うほか、通勤や特殊通学の定期も料金が変更と
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三島でMTB関係者が交流 静岡県東部、自転車聖地に
東京五輪の自転車競技が行われた県東部のレガシーづくりを目指し、各市町でマウンテンバイク(MTB)のコースや施設を運営する関係者が26日、三島市の三島商工会議所で交流会を開いた。 各地に点在するMTBの魅力を線でつなぎ、面に広げて県東部を自転車の聖地として浸透を図る。交流会では10団体が参加し、自己紹介に続いてそれぞれの取り組みを発表した。鉄塔の管理道路を活用した富士市のMTBコースや自転車を楽しめる道の駅の施設、11月に裾野市で開催されるMTBの大会などが示され、関係者は情報発信やイベント開催などでの連携を模索する方針を確認した。交流会は県東部地域スポーツ産業振興協議会(E―spo)が主催
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街中に音楽を 気軽に「よりみちライブ」 三島の有志ら企画
気軽に立ち寄って音楽に親しむ「よりみちライブ」がこのほど、三島市のみしま未来研究所で開かれた。函南町在住のバイオリニスト戸上真里さんとピアニストの服部真由子さんが出演し、聴衆とのトークも交えながら本格的なプロの演奏を披露した。 街中に音楽を響かせようと結成した有志らによる「プロジェクトM」の主催。聴衆は「サクラ」と称して関係者の身内から参加を呼び掛け、定期的にゲリラライブの開催を重ねながら口コミでサクラの拡大を図るという。今回のライブではクラシック曲やルパン三世のテーマなど多彩な約10曲を演奏し、合間には戸上さんが曲の背景について“おしゃべり”するなど「ゆるい演出」
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静岡県の開発許可に疑問 函南・メガソーラー 県議会自民PT視察
函南町軽井沢で計画が進む大規模太陽光発電所(メガソーラー)事業の検証に向け、静岡県議会最大会派の自民改革会議が立ち上げたプロジェクトチームが25日、現場を視察した。事業への「不同意」を表明する仁科喜世志町長らとも面談し、林地開発許可を巡る業者や県のやりとりも含めて「正面から議論し、問題があれば正していく」と語った。 同事業は、東京ドーム13個分になる約65ヘクタールの事業用地に計10万枚のソーラーパネルを設置する。雨水をためる調整池から近くの川に水を放流する計画だが、管理する町との河川協議が実施されていない疑いが浮上している。2019年に県が業者に出した林地開発許可では河川協議が「実施済み
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トウモロコシ畑の巨大迷路オープン 函南町・オラッチェ
酪農の飼料用トウモロコシ畑を活用した巨大迷路が23日、函南町丹那の酪農王国オラッチェでオープンした。広さ約6千平方メートルの休耕田を活用し、トウモロコシを刈り取って設けたコースが挑戦者を待ち受けている。 同地区で盛んな酪農の飼料用トウモロコシは高さ2メートルほどに成長し、畑に植えられた約4万本が視界を遮って迷い込ませる。コースはオラッチェのスタッフが考え、今年はルートを増やしたために難易度は例年と比べて「やや高め」。3カ所のチェックポイントが設置され、参加者はスタンプを集めてゴールを目指す。 初日から大勢の親子連れが訪れ、行き止まりを引き返したり声を掛け合ったりしてコースを進んだ。スタッ
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野菜不足 指先でチェック 三島市「ベジメータ」導入
“健幸”まちづくり事業「スマートウエルネスみしま」に取り組む三島市は8月から、指先から野菜の摂取状況を測定する装置「ベジメータ」を導入し、市内の企業に栄養士が出張する健康経営支援を開始する。 ベジメータは、指先に当てて反射させたLEDの白色光から皮膚の表面に存在する野菜の栄養素「カロテノイド」の量を測定する装置。皮膚と血中はカロテノイド量が強く相関するほか、皮膚は2週間程度の蓄積量が反映されるため野菜や果物の食習慣が計測できる。1回の測定時間は約10秒で、3回計測の平均値を出してより正確なデータを出すことも可能という。 厚生労働省が生活習慣病予防に推奨する野菜摂取
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静岡人インタビュー「この人」 栗原薫さん 静岡県交通指導員会連合会の会長に就任
三島市交通指導員会に1975年に入り、登下校時の交通安全活動や啓発イベントに参加してきた。連合会は県内33市町の交通指導員会で構成し、会長の任期は2年間。73歳。 ―県内の交通事故の状況をどう思うか。 「自転車事故が多発している。特に電動自転車は扱いを間違えると事故になる危険が高まる。実は、自転車のルールは難しい。降りれば歩行者になることも周知し、安全運転を徹底したい。高齢者関連事故も多い。お年寄りが横断歩道を渡らずに近道をするのが危険だ。自分の身を守ることを第一に考えてもらいたい」 ―県の連合会はどのような状況か。 「自分が入会したころは2千人の指導員がいたが、現在は1400人。年
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伊豆文学賞舞台化事業 三島で俳優交え朗読会
伊豆をはじめ県内の魅力を題材にした「伊豆文学賞」の舞台化推進事業が21日夜、三島市で始まった。さまざまな受賞作品を掘り起こして脚本化し、舞台作品に仕上げる取り組み。本年度は「声に出して読む伊豆文学賞」と題し、朗読を通じて作品を発掘する“宝探し”の会(全6回)を開催する。 初回の作品は第17回の最優秀受賞「前を歩く人―坦庵公との一日」。日米和親条約が結ばれた直後の江戸末期、国を憂う韮山代官の江川英龍(坦庵)と米国帰りのジョン万次郎、密出国を企てた吉田寅次郎(松陰)らによる伊豆でのやり取りを描いている。朗読会には作者の小長谷建夫さんと県舞台芸術センター(SPAC)の俳優
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テニス、乳がん克服の仲間と 小坂さん、川原さん静岡県大会V
三島市のテニスチーム「プラザ」に所属する長泉町の小坂真寿美さん(56)と三島市の川原牧子さん(55)が、乳がんの早期発見を啓発する「ピンクリボンレディーステニス大会」(10月、神奈川県藤沢市)に出場する。乳がんを患いながらコートに復帰した仲間とともに練習を重ね、県大会の55歳以上の部で優勝。「闘病する方の励みになれば」と意気込む。 チームの工藤えり子さん(53)=沼津市=が乳がんを患ったのは3年ほど前。胸のしこりに気付いて悩み、抗がん剤治療で髪の毛が抜けるなど苦しむ工藤さんを他のメンバーが支えた。工藤さんは精神的に落ち込む時期もあったが、練習に復帰すると徐々に元気を取り戻したという。 同
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経済支援策を要請 町議会最大会派に函南町商工会
函南町商工会は19日、町議会最大会派の清風会との意見交換会を同商工会館で開き、新型コロナウイルスの影響で苦境に立たされる地域経済の支援策を要請した。 住宅や店舗の改装工事費を町が一部補助する「リフォーム助成事業」は当初予算の800万円が底を突きかけ、さらなる予算確保を求めた。大規模工事では大企業の1社が落札する入札方法を見直し、費用は掛かるものの業務の細分化などで地元業者も受注できる仕組みを取り入れるよう訴えた。プレミアム商品券の「かんなみ応援チケット」による経済効果についても説明した。 会派長の中野博議員は「要望は持ち帰って会派で精査し、できる限りの商工業支援をしていきたい」と語った。
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都内の児童、清流散策 みしまエコツーリズム 学生企画のプラン
“水の都”と呼ばれる三島市の清流スポットを巡る「みしまエコツーリズム」が17日に開かれ、東京都杉並区の小学生らが市内の源兵衛川や三島梅花藻の里などを訪れた。 環境学習に取り組む明治大の学生が、住民の手で清流を復活させてきた三島の旅行プランを企画。昨年には国土交通省が主催するコンテストの学生部門で2位となる優秀賞に輝いたものの、新型コロナウイルスの影響で実現には至らなかった。そのプランを同大の学生も所属する国際交流団体「チャレンジ・フォー・ザ・フューチャー」が受け継ぎ、区の助成を受けながら外国人を含む小学生19人を三島に招いた。 バスで三島に到着した一行は河川環境の
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山車引き回し、しゃぎりの競り合い 3年ぶり 三島・大場神社祭典
三島市の大場神社祭典が16、17の両日、同市大場地区で開かれ、新型コロナウイルスの影響で中止されていた山車の引き回しやしゃぎりの競り合いが3年ぶりに行われた。 初日は雨が降る中でも山車が町内各所を回り、笛や太鼓、すりがねのにぎやかな音色が響いた。子どもらも演奏を披露したほか、17日は大場公会堂で中郷中のしゃぎり会と地元小学生がそれぞれ2台の山車に乗って競り合いを繰り広げた。大人もちょうちんを手に声援を送り、祭りを盛り上げた。 山田進町内会長は「やはり祭りにしゃぎりがないのはさみしい。来年以降も少しずつ、例年通りの祭りに戻っていければ」と語った。 (三島支局・金野真仁)
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残った野菜を堆肥に 三島青果 坂小の農園に活用
農産物の卸売市場「三島青果」(三島市市山新田)は15日、市場で出る野菜の残さなどを堆肥化し、学校農園で児童が野菜の栽培に取り組む市立坂小に使ってもらう地域循環の取り組みを始めた。 NTT西日本グループが進める「地域食品資源循環ソリューション」の一環で、野菜を発酵、分解させて堆肥化する装置で捨てるはずの農産物を肥料に再生させる。児童数の減少により小規模特認校の指定を受ける同校では、ダイコンやジャガイモの栽培など年間を通じた農作業を学校の畑で続けている。今後、リサイクルした堆肥を使った農作物の観察やフードロスの学習など、特色ある教育をさらに進める。 同日は児童らが三島青果を訪れ、野菜を堆肥化
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「まん延防止」なら中止 三嶋大祭り 行列の場所取り、声援禁止
8月15~17日に三島市の三嶋大社を主会場に開催される三嶋大祭りの実行委員会は15日、同大社で全体会議を開いた。新型コロナウイルスによる祭りへの影響について「まん延防止等重点措置が本県に発令された場合は中止」とし、それ以外は感染予防対策を徹底した上で開催する意向を確認した。 祭り期間中は三嶋大社から伊豆箱根鉄道三島広小路駅周辺までを歩行者専用道路(午後2時半~9時15分)とし、水分補給を除く飲食は禁止。大通りは左側通行とし、8人の警備員を配置して立ち止まったり飲食したりする人に目を光らせる。消毒液、検温器は各所に設置するほか、露店の数は従来の3分の2以下に減らす。 大河ドラマで源頼朝を演
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三島市と麗水市(中国)提携25周年 二胡の演奏会や友好記念品展示
三島市と中国・麗水市の友好都市提携から25周年を記念するイベント(県主催、三島市共催)が16日、同市の日清プラザ・イトーヨーカドー三島店で始まった。 北側入り口のレストスペースで二胡(にこ)の演奏が披露され、美しい音色が響いた。日本大国際関係学部(同市)の中国語研究会によるワークショップでは、学生8人と来場者がチラシで三島と麗水市の風景を1枚にしたちぎり絵を作成した。三島市が麗水市から寄贈を受けた陶器や木版年画など、友好の歴史を示す約50点の品々も展示された。 友好都市提携は1997年5月12日、「水と緑」の自然環境が共通する両市が締結した。イベントは17日も開かれ、中国武術の演武が披露
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健康追求、サンドイッチ 女性グループと開発 三島のコカラベーカリー
豊富な食物繊維と低糖質のパンを製造、販売する「コカラベーカリー」(三島市)は、市内で健康美と元気を支援する女性グループ「ヒップスみしま」と連携し、味とヘルシーにこだわったサンドイッチを開発して15日から販売を開始した。 小麦の外皮など「ふすま」と呼ばれる部分を焙煎(ばいせん)微粉砕したコカラを原料とし、特有のにおいやボソボソした食感を独自製法で解消。味と健康を追求したパンを売りに、昨年7月に市役所前でオープンした。1周年に合わせてヒップスとのコラボ商品を企画し、三島商工会議所が運営する経営支援ステーション「M―ステ」の支援も受けてサンドイッチの開発に乗り出した。 試食会で女性のアドバイス
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「SDGSの可視化」提案 三島商議所 建設業向け講座
三島商工会議所は14日、建設業向け「SDGsセミナー」を三島市の同商議所で開いた。三井住友海上経営サポートセンターの五十嵐朋人氏が国連の持続可能な開発目標(SDGs)の意義に触れ、新たな技術開発や市場開拓などビジネスとの関連性について解説した。 持続的で強靱(きょうじん)な世界の実現に向けたビジネスの根本的な変革が求められているとし、貧困や福祉、教育などさまざまな課題を解決する17のゴールについて説明した。学校の授業で取り上げられるなど若者世代にも認識が広がる中、仕事のモチベーションや職業選択にもつながる「SDGsの可視化」が企業の魅力向上につながると指摘。ホームページで取り組みを紹介する
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事業計画作成など学ぶ 三島で創業支援塾開講
三島市の三島商工会議所が運営するみしま経営支援ステーション「M―ステ」はこのほど、起業をサポートする「創業支援塾」の開講式を同商議所で開いた。 創業を目指す起業家や事業を始めたばかりの経営者を対象に、創業計画書(ビジネスプラン)の作成や補助金受給などを支援する。30日まで全4日のカリキュラムを組み、初日は開講式に続いて創業に向けた心構えなどをテーマに講義を行った。成功企業から学ぶ五つの視点や創業の留意点のほか、ビジネスプランの全体系や事業の明確化などで成功イメージを作る大切さについて説明した。 受講した20人は今後、販売促進の方法や創業資金の調達、事業の引き継ぎによる起業などについて学ぶ
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函南に東京の和食専門学校生 ワサビの特徴やすりおろし学ぶ
東京すし和食調理専門学校(東京都)の学生が12日、函南町の伊豆わさびミュージアムと酪農王国オラッチェを訪れ、地元食材の特徴や野菜残さの堆肥化について学んだ。 わさびミュージアムでは運営する山本食品の山本豊社長がワサビの種類や辛さの理由などを紹介し、すりおろし方のこつとして「よりクリーミーに、空気をできるだけ含ませる」とアドバイスした。アルミやサメ肌、同社製の「鋼鮫(はがねざめ)」など、すりおろす板によって空気の含み具合が変わる様子も実演。異なる道具でおろしたワサビを水に入れ、空気の含有量によって浮き沈みの違いを披露した。 オラッチェでは今春から、同校がかつらむきの練習で使うダイコンの残
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楽寿園で70周年記念式典 さらなるにぎわい創出へ 三島
今年で開園から70周年を迎える三島市立公園「楽寿園」で10日、記念式典が開かれた。関係者が三島駅前の中心市街地に位置する自然豊かな楽寿園の魅力に触れ、さらなるにぎわい創出へ思いを新たにした。 明治時代に小松宮別邸として建てられた楽寿園は1952年7月15日、市が地元資産家の緒明家から土地を買い取って開園した。約1万年前の噴火で富士山から流れ着いて固まった溶岩層が広がり、敷地内には地下水が湧き出る小浜池や自然林などの庭園が整備されている。国の天然記念物、名勝に指定され、来園者数は今年6月下旬に2300万人を突破した。 式典であいさつした豊岡武士市長は都市空間を創出する駅前再開発と自然あふれ
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徳倉パワーズ全国へ ソフトボール静岡県準V 三島市長に意気込み
5月29日と6月5日に開催された「県小学生男子・女子ソフトボール大会」で三島市の徳倉パワーズが準優勝し、30日から岡山県で始まる全国大会への出場を決めた。監督、選手らが7日、市役所に豊岡武士市長を訪ね、意気込みを語った。 県大会では好調な打線と安定した守備がかみ合い、準決勝まで危なげなく勝ち上がった。決勝では強豪の静岡ジュニアソフトボールクラブに0―1で敗れたものの、県第2代表として全国大会の出場権をつかんだ。夏の全国大会出場は3年ぶりで、選手らは「春にできなかった全国1勝を目指したい」などと本番を見据えた。 豊岡市長は「一球に集中して勝ち進み、優勝してもっと大きなカップを持ち帰ってほし
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安全運転競う 三島で地区大会
三島地区安全運転管理協会はこのほど、セーフティードライバーコンテスト三島地区大会を三島市の三島中央自動車学校で開いた。同協会加盟の9事業所から20人が参加した。 標識や運転者の義務など交通法規を問う学科審査と、教習コースでの実技審査を行った。発進時や交差点、踏切での安全確認から車線変更、S字カーブまで安全運転に関するさまざまなチェックを受け、100点満点からの減点方式で得点を競った。上位5人が表彰を受け、同3人は10月に静岡市で開催される県大会に出場する。 表彰を受けたのは次の通り。 ①川口康平(加和太建設)②篠木光祥(桜ケ丘幼稚園)③杉村絵美(同)④遠藤智也(市社会福祉協議会)⑤狩野
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人気歌手多数出演 音楽フェス、三島で8月 学生ら準備着々
2017年に関西で始まった子ども参加型の音楽フェス「ロックスフォーチル」が8月7日、三島市民文化会館で開かれる。企画、運営は大学生など若者を中心とする実行委員会。有名アーティストの出演を取り付け、「子どもも大人も非日常の空間を楽しんでほしい」と“特別な1日”を作り上げる。 ロックスフォーチルが関西以外で開催されるのは初めて。人気ロックバンド「アジアン・カンフー・ジェネレーション」のボーカルで本県出身の後藤正文さん、元レミオロメンの藤巻亮太さん、シンガー・ソングライターの矢井田瞳さんら多数のアーティストが出演するほか、子どもらもバックダンサーなどでステージを盛り上げる
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記者コラム「清流」 暑い夏の幸せ
ジメジメの梅雨があっという間に終わったかと思えば、次は早くも猛暑。6月からクーラーが“フル回転”のお宅も多いのではないだろうか。節約の夏、設定温度を下げるのには若干の罪悪感も抱きつつ、適切な利用と水分補給で熱中症には気をつけたい。 「水の都」と言われる三島市では、川のせせらぎに涼を求める人たちで連日の大にぎわいだ。透き通る富士山からの湧水は訪れた観光客を感動させ、川には水遊びをする子どもたちの光景が日常的に広がる。うだるような暑い夏にも、魅力や楽しみはたくさんあると実感する。 今夏は、市内の「足水スポット」を巡るキャンペーンも始まった。散策で疲れた足を冷たい川に入
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三島に台湾国家発展委員会 源兵衛川を視察 まちづくり学ぶ
産業振興や地方創生に向けて日台連携を図るため日本を訪れている台湾政府の国家発展委員会がこのほど、三島市の源兵衛川を視察し、環境保全に取り組むNPO法人グラウンドワーク三島の渡辺豊博専務理事とまちづくりの手法について意見を交わした。 高度経済成長期に汚染された源兵衛川を再生させ、今も清らかな水の保全に尽力するGW三島に高い関心を持つ同委員会が「まちづくりのヒント」を求めて三島を訪問先に選んだ。一行は渡辺専務理事の案内で源兵衛川沿いを視察し、多くの人でにぎわう清流の魅力を実感。高仙桂副主任委員は「源兵衛川がここまで美しいとは思わなかった」と驚き、「子供も水に親しみ、次世代につないでいる。新た
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大泉さんら大河俳優陣4人出演 三嶋大祭り 8月15~17日開催
三島市の三嶋大社で8月15~17日に開催される三嶋大祭りの実行委員会は4日、メインイベント「頼朝公旗揚げ行列」(16日)に出演する俳優陣を発表した。いずれも大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で伊豆地域にゆかりのある武将を演じる4人。実行委の名誉会長を務める豊岡武士市長は記者会見で、「新たな発展の旗揚げにしたい」と意気込みを語った。 行列に参加するのは、三嶋大社で源氏再興を祈願して旗揚げした源頼朝役の大泉洋さん(49)、大社を参拝する頼朝に付き従った安達盛長役の野添義弘さん(64)、頼朝の弟で伊豆に幽閉されて生涯を閉じた源範頼役の迫田孝也さん(45)、現在も姓が函南町の地名に残る仁田忠常役の高岸宏
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頼朝役に大泉さん、大河俳優陣3人も 8月開催「三嶋大祭り」
三島市の三嶋大社で8月15~17日に開催される三嶋大祭りのメインイベント「頼朝公旗揚げ行列」で、今年の源頼朝役に大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の頼朝を演じているタレント大泉洋さんが4日までに、決定した。 頼朝公旗揚げ行列は、伊豆に流された源頼朝が三嶋大社で源氏再興を祈願し、旗揚げしたという故事に由来する。大祭り中日の16日に実施し、例年、頼朝役や北条政子役、北条義時役などと市民を含む約60人の行列が市街を練り歩く。新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催となる今年は、大泉さんをはじめ、大河ドラマで源範頼を演じる迫田孝也さん、安達盛長役の野添義弘さん、仁田忠常役の高岸宏行さんが行列に加わる予定
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三島の「朝旅」楽しんで 市が特設サイト、朝食店や散歩コース紹介
三島市は早朝に市内各所を巡る「みしま朝旅」のウェブサイトを市観光協会のホームページに立ち上げ、観光誘客や周遊の促進に力を入れている。中心市街地の豊かな自然を取り入れたおすすめコース、朝食を提供する飲食店などの情報を掲載し、日中とはひと味違うさわやかな朝の魅力を発信している。 市内では三嶋大社や源兵衛川など史跡や自然が点在し、NPO法人や市民グループも各所を歩く「みしま朝散歩」のイベントを定期的に開催している。 市が開設したウェブサイトでは清流が楽しめる水辺スポットや大通り商店街などを紹介しているほか、三島駅南口から源兵衛川を経由して中郷温水池へ向かう2・5キロなど三つのコースも写真入りで
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危機感共有呼び掛け ウクライナから三島避難 ネジェリコさん講話
ロシアの軍事侵攻を受けるウクライナの東部ドニプロから三島市に避難しているネジェリコ・マリーナさん(62)のトークイベントが3日、三島市のみしまプラザホテルで開かれた。ネジェリコさんはウクライナの歴史と自然豊かな故郷の美しさを語り、ロシアに対して「人生を壊したテロリスト」と憤りをにじませた。 同市内に住む娘の原アンナさん(40)の通訳を介し、肥よくな土壌が広がる同国について「肥料がなくても作物が育つ」などと魅力を紹介。 男女平等で自由を重んじる国民性に触れ、ソ連から独立した当初は貯金も仕事もなくなったものの「努力してゼロから生活を立て直した」と語った。 料理やファッションなどを写真で示し
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社明運動ポスター 小中学生を表彰 三島
社会を明るくする運動の三島市推進委員会が市内の小中学生を対象に募集したポスターコンクールの表彰式が2日、市社会福祉会館で開かれ、特選の13点を手がけた生徒、児童が表彰を受けた。 「立ち直る 決意を励まし 支える社会」「大丈夫! 地域の励まし 心の支え」など、地域社会のつながりや非行防止、更生などを訴える標語に合わせたポスターを募集。 市内の小中学生から956点の応募があり、71点が入賞作品に選ばれた。 特選を受賞したのは次の通り。 山谷怜子(北中3)奥本ひかり(佐野小5)平松采倖(北小6)三枝未空(北上小5)大川勇翔(南小6)中野風香(沢地小6)秋山ふき(佐野小5)杉山杏奈(東小5)
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三島野菜の魅力体感 生産地観光ツアー、馬鈴薯収穫や試食も
三島市特産の箱根西麓三島野菜PRプロジェクトを展開する「こころキッチンJP」(本社・京都市)は2日、三島市の農地や野菜の直売所などを巡る観光ツアーを開催した。全国から約30人が訪れ、農作物の収穫体験などを通じて地域農業の現状に触れた。 標高約300メートルに位置する同市笹原新田の畑では、みしまコロッケの原料にもなる三島馬鈴薯(ばれいしょ)が旬。生産者の宮沢竜司さん(37)は「手掘りなのでジャガイモの肌がきれい」などと特長を説明したほか、農業の高齢化が進む中でも若手が奮闘する状況を語った。東京から夫と子供の3人で参加した倉林早穂さん(42)は「普段食べているものが、どんな思いでどう作られてい
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トウモロコシ畑に迷路 函南・酪農王国オラッチェ、23日開業
酪農の飼料用トウモロコシ畑を活用した巨大迷路づくりが2日、函南町の酪農王国オラッチェで行われた。町内の小学生ら約60人が参加し、コースに沿ってトウモロコシや雑草を鎌で刈り取った。 約5千平方メートルの畑に植えられた高さ2メートル以上に成長する4万本のトウモロコシが、挑戦者の視界を遮って迷い込ませる。コースはオラッチェのスタッフが毎年考え、今年はルートを増やしたために難易度はやや高めという。迷路づくりでは参加者が指定されたポイントに分かれ、トウモロコシを刈り取りながらコースを作っていった。迷路は2004年にスタートし、19回目となる今年は23日から8月31日まで営業。スタッフは「今年はコース
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手信号の交通誘導 停電想定し訓練 三島署
三島署はこのほど、集中豪雨や台風などによる大規模停電を想定した交通整理訓練を三島市内で実施した。 課を越えて災害などに対応する同署方面機動隊の約20人が参加し、手信号の基本動作を確認したほか、交差点に備え付けられている固定式発動発電機の操作方法を学んだ。 東小西側の交差点では実際に信号を止め、道路の中央に立った署員が笛の音と手信号で行き交う車を安全に誘導した。
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三島の夏、涼しく散策 “足水スポット”地図で案内 手ぬぐい提供も
三島市観光協会は7月1日から、富士山の湧水が流れる市内の“足水スポット”を巡る「夏のさんぽ旅キャンペーン」を開催する。川岸に腰掛けて足水を楽しめる5カ所を地図で案内し、ぬれた足を拭く手ぬぐいなどをプレゼントする。8月31日まで。 同市は駅から近い中心市街地にも透き通った水が川を流れ、特に暑い夏は水遊びをする子供らや散策中に疲れた足を川に入れて涼む観光客の姿が日常の光景として広がる。同協会は市内を紹介する「#てくてくみしまマップ」で源兵衛川や白滝公園、御殿川など5カ所の足水スポットを案内し、猛暑が続く中でも密を避けて楽しめる三島のローカルツーリズムとして提案する。
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静甲 開発テストセンター、三島に開所 要望に沿った製品提案
包装機械の設計、製造を手がける静甲(静岡市清水区)は29日、三島市松本の三島工場に機械の開発テストや展示を行う「三島テストセンター」を開設した。ニーズに応じたオーダーメードの包装機械を製造する際、より実機に近い形でのテストを可能にすることで、発注者の要望に沿った製品開発と提案につなげる。 容器に液体を注入する「液体充塡(じゅうてん)」、ふたを閉める「キャッピング」、容器などを所定の場所に運ぶ「ハンドリング」を中心に、さまざまな製造ラインに組み込む約20種類の包装機械をそろえた。発注者の構想段階から稼働後を見据えたテストが可能になるほか、最新の機械を常設することで新規顧客の獲得と販売促進を狙
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歯ごたえ独特「ゴム焼きそば」 懐かしい三島の味、飲食店が再現
かつて三島市広小路町で親しまれた老舗店「一福」の焼きそばを再現しようと、市内の飲食3店舗が連携して商品開発に乗り出した。一福が閉店した10年前まで多くの地元住民が通った懐かしの一品は、歯ごたえが独特の通称「ゴム焼きそば」。7月1日から同市の楽寿園で販売を開始する予定で、レシピをたどりながら本物に近づけようと奮闘中だ。 一福は約60年前から夫婦2人で営業を続け、名物の大判焼きとともに売り出す焼きそばが下校中の学生らに大人気だった。弾力のある焼きそばに備え付けのソースで自由に味付けし、好みに応じて肉や目玉焼きなどをトッピング。店主だった渡部正昭さん(79)は「特に高校生がたくさん食べに来てくれ
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東レアローズ×静岡ブルーレヴズ体験講座 8月に三島、児童募る
バレーボールVリーグ男子の東レアローズ、ラグビーリーグワンの静岡ブルーレヴズの選手やスタッフによる小学生対象の体験講座が8月10日、三島市末広町の東レ体育館で開かれる。主催する三島市は7月1日から、参加を希望する児童を募集する。 両チームによる体験講座は初開催で、アローズは選手、スタッフ、ブルーレヴズは育成普及チームのスタッフが講師を務める。1時間ずつバレーボールとラグビーの両方を行い、いずれも初心者、未経験者を想定した初歩的な講座を予定している。保護者の観覧も可能。 定員は60人。県内在住の小学生を対象に参加者を募る。時間は午前9時半~午後0時15分。申し込みは所定の用紙かはがきに必要
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小中高生が思い発表 函南で青少年健全育成大会
函南町青少年健全育成大会がこのほど、町文化センターで開かれ、小中学生と高校生の計8人が学校生活での経験や地域への思いなどを発表した。 桑村小に通う内野剛志さん(6年)は地元住民に勉強を教えてもらうなど地域とのつながりの深さに触れ、自らも地域のためにできることとして「明るいあいさつを広めたい。そして自分も大人になったら、子どもが安全に登下校できるよう見守りたい」と語った。 東小6年の松井蓮恩さんは、一昨年に町が大きな被害を受けた台風19号で自宅のライフラインが止まった経験を紹介。防災キャンプなどでの学習を経て自宅の備蓄品について話し合うなど、「普段から備えることが大切。自分にできることを探
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産業ロボ“適材適所” 三島で導入セミナー 人手不足解消や効率化
三島市の三島商工会議所は28日、人手不足の解消や事業の効率化につなげる産業用ロボットの導入セミナーを同商議所で開いた。 講師を務めた県ふじのくにロボット技術アドバイザーの窪寺恒二氏は、人工知能(AI)の開発によってロボットの役割が増える一方、情報不足やコストなど導入に向けた「4つのハードル」を示した。生産能率や省人化、不良率の低減などの目標に向けて「ロボットは手段の一つ」とし、段取りや手作業の改善なども並行して行うことでコストの低減につながると指摘。全てをロボットに委ねるのではなく、適切な工程に必要な機能を取り入れる“適材適所”の必要性を強調した。 ロボットの仕様
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リサイクル大切さ学ぶ キヤノン社員と分別実験 三島・徳倉小
リサイクルに力を入れるキヤノンの社員を講師に招いた環境出前授業が24日、三島市立徳倉小で開かれた。国連の持続可能な開発目標「SDGs」などについて学んでいる5年生66人が、座学と実験を通じてリサイクルの大切さを考えた。 鉄やプラスチック、ビーズなどが混ざった4種類の物質を、磁力や重さ、大きさなど異なる特徴を利用して分別する実験に挑戦した。磁石で鉄を摘出したほか、ふるいに掛けて大きさで分けたり、重さによる水中の浮き沈みで分離させたりして4種類を別々に取り出した。数人のグループごとに取り組み、さまざまな道具を使いながら工夫を凝らして成功させた。 座学では、レーザープリンターで消耗するトナーカ
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地域発展へ思い新た グラウンドワーク三島 創立30年
三島市のNPO法人グラウンドワーク三島はこのほど、創立30周年を記念した意見交換会を市民文化会館で開いた。自然保護や地域を支えるNPOとしての役割について報告され、三島の発展に向けた思いを新たにした。 渡辺豊博専務理事は「議論よりアクション」をモットーに続けてきた30年の活動に触れ、高度経済成長期に汚染された源兵衛川の浄化、ホタルの復活などの成果を強調した。NPO法人や社会的企業を行政、企業の間に位置する「中間労働市場」とし、農業やバイオトイレの販売などビジネスも並行して進めながら「多くの人材を取り込み、サービスの循環を生み出す仕組みが必要だ」と訴えた。 参加者からは今後も地域資源の価値
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トウモロコシ三島名物に 甘み十分、豊富な品種で人気
JAふじ伊豆三島函南地区本部は、三島市の高地で生産されるトウモロコシのブランド化を進めている。強い甘みと多彩な品種が特長の「みしまとうもろこし」として売り出し、6月上旬から毎週土曜に開く朝取れ販売会では住民らが長蛇の列を作る人気ぶり。生産者は「新たな特産品にしたい」と意気込んでいる。 夜に糖分を蓄えるトウモロコシは寒暖差で甘さが増し、標高数百メートルの箱根西麓は生育に最適な環境。これまで鳥獣被害により地元での栽培は敬遠されてきたが、昨年からJAの指導に基づく対策を施しながら生産が始まった。初の収穫後に開いた販売会は大勢の市民らでにぎわい、2年目となる今年は計5軒の農家が生産に乗り出した。
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テレワーカーら交流 三島でフェス 英語スピーチで思い発表
テレワークを続ける人たちが集まって交流する「ワーケーションフェス」がこのほど、三島市のみしま未来研究所を主会場に開かれ、市内各地で多彩なイベントが繰り広げられた。 同研究所は旧幼稚園舎をリノベーションして開設され、コワーキングスペースやカフェ、バーなどの機能を持つ交流の場として親しまれている。同日は自然の中でもテレワークが可能な軽乗用車のキャンピングカーや、さまざまな場所でリフレッシュできるテントサウナなどが展示されたほか、ロボットプログラミング教室も開かれた。英語の3分間スピーチではエンジニアやプログラマーら7人が参加し、語学力を駆使してそれぞれの思いを発表した。 職住一体のコワーキン
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議員定数あり方検討 三島市議会、2023年春の市議選前に判断
三島市議会は20日、議員定数(22人)のあり方について検討を開始したと発表した。現段階での考えは2~4人の定数削減が2会派、現状維持が3会派。定数が変更される場合は、来年春の市議選から適用される。 16日に開催した各派代表者会議では、緑水会、新未来21、共産の3会派が「現状維持」、公明が「2人減」、改革みしまが「2人か4人の減」。これまでに無会派を交えた全議員の意見交換も行い、今後は市民の意見聴取と市内団体へのアンケートなども実施する。検討の結果は9月定例会の最終日に報告される予定で、定数変更となれば議員発議の条例改正を経て次の任期が始まる来年5月からの適用となる。 議員定数に関しては、
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ショベルカー操縦、慎重に 函南で建設作業体験イベント
三島市の加和太建設は18、19の両日、小学生らが建設業を体験するイベント「君の建設アカデミア」を函南町の道の駅「伊豆ゲートウエイ函南」で開いた。建設業を志す若者が減少する中、幼い年代に体験を通じて仕事の楽しさを実感してもらおうと企画した。 工事現場でおなじみのショベルカーを使ったボールすくいでは、社員の手ほどきを受けながら小型の体験用車両を操縦して慎重にアームを動かした。高所作業車の乗車体験では約10メートルの高さから周辺を見下ろしたほか、4・8メートルの高さに組まれた足場にも登って建設現場の様子を体感した。かんな削りや配管を組み合わせるパズルなどのコーナーも設けられ、大勢の親子連れでにぎ
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楽寿園 来園2300万人 福田さん親子(沼津)に認定証 三島
7月に開園70周年を迎える三島市立公園の楽寿園で18日、来園者が2300万人を突破し、記念式典が行われた。 2300万人目となったのは、沼津市から訪れた福田美那さん(34)と陽渚ちゃん(5)、幸大君(4)、流大君(0)の親子。豊岡武士市長から認定証と動物のぬいぐるみ、無料招待券などを受け取り、「久しぶりに来てびっくりした。また主人やじいじ、ばあばとも来たい」と喜んだ。豊岡市長は「人と触れ合える小さな動物もたくさんいる。これからも楽寿園をかわいがってほしい」と語った。 明治時代に小松宮別邸として建てられた楽寿園は1952年に開園し、来場者は77年に1千万人、2011年に2千万人を達成した。
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「電子看板」で情報発信 大会結果リアルタイムに 三島市民体育館など
インターネットに接続した大型モニターでスポーツや健康などに関わる情報を掲示する「デジタルサイネージ」の設置式が14日、三島市民体育館で開かれた。市は6月中に公民館や市役所など市内7カ所にモニターを置き、スポーツ大会の結果などさまざまな情報をリアルタイムに発信する。 昨年、地域活性化と市民の健康づくりを目的に包括連携協定を結んだアールビーズ(東京)との共創事業。マラソン愛好者向けの雑誌「ランナーズ」を発刊する同社は、複数の情報を一つの画面で同時に発信するデジタルサイネージのシステムを開発。マラソンやランニングなどに関する日本最大級のポータルサイト「スポーツタウン」を運営し、各地の自治体ととも
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おいもサンド、キッシュ… 三島の専門学校生、アイデア料理試作
三島市一番町の中央歯科衛生士調理製菓専門学校は15日、市やJAふじ伊豆と連携して地元野菜を活用した料理の試作・試食会を同校で開いた。学生が農地を訪れるなどして野菜のおいしいレシピを考案し、審査で優秀作品に選ばれた5点の料理は学生レストランで提供される予定。 学生は4月に箱根西麓三島野菜の畑を訪れ、収穫体験をしながら野菜の特徴などについて生産者から話を聞いた。それぞれ考えた49点のレシピは校内選考と同JAや市の職員も交えた審査で5点に絞られ、試作・試食会では三島のおいもサンド、ごろごろ野菜たっぷりのキッシュなど学生の個性あふれるアイデア料理が並んだ。 優秀レシピは順次、市や同校を運営する鈴
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警察志願者の減少顕著 静岡県内各署 業務体験など呼び込みに工夫
少子化や人手不足に伴う民間企業の採用活動の活発化などから、県内で警察官を志望する若者が減少している。県警によると採用試験の受験者は10年前と比べて半分以下に減り、特に大卒見込みの志願者数は他県と比べて落ち込みが大きい。各署は採用説明会などで警察業務の体験会や音楽隊のコンサートを開くなど、あの手この手で若者を呼び込む工夫を凝らしている。 三島署で6月上旬に開かれた採用説明会では、業務の説明などに続いて県警音楽隊によるミニコンサートが行われた。アニメソングや刑事ドラマメドレーなど6曲に加え、カラーガードによるステージも披露。将来は交番勤務を志望する伊東商高3年の大坂紀心さん(17)は「県警に音
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田方農高「花いけ」全国準V 悔しさバネ 秋に雪辱誓う
5月に岐阜県で開催された「高校生花いけバトル全国選抜大会」で、函南町の田方農業高フラワーデザイン部が準優勝した。制限時間内に生け花のアイデア、スピード、正確性を競う3人1組の団体戦。大会に向けて準備と練習を重ねてきた生徒は結果に手応えを感じつつ、「優勝できずに悔しい」とさらに上の結果を目指す。 出場したのはいずれも3年生の鈴木花さん、鈴木美空さん、北詰花凛さん。同校が昨年度に残した各大会での成績が評価され、全国15校が集う選抜大会への出場権を獲得した。本番は先鋒(せんぽう)、中堅、大将の順に出場し、長さ25メートルのテーブルに並ぶ花材を選んで仕上げる作品の得点を競った。 予選をトップ通過
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元幕内力士・磋牙司さん 第二の人生は子ども支援 三島市長に引退報告
昨年の大相撲9月場所で引退した元幕内力士の磋牙司洋之さん(40)=三島市出身=が15日、市役所に豊岡武士市長を訪ね、現役引退と8月に予定する断髪式について報告した。報道陣の取材では「まだ相撲をやりたいぐらい。全てやりきったけど悔いだらけ」と述べ、引退後については「つまずいたり生きづらさを感じたりする子どもをサポートしたい」と語った。 磋牙司さんは同市の錦田小、錦田中を経て飛龍高で活躍した。東洋大を卒業後に入間川部屋へ入門し、身長164センチの小兵ながら約18年間にわたって角界で精進を重ねてきた。最高番付は前頭9枚目、生涯戦績は467勝452敗21休。 現役時代からさまざまな悩みを抱える子
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佐藤さんデフリンピック柔道5位「ここからはい上がる」 三島市役所
5月1~15日にブラジルで開催された聴覚障害者によるスポーツの祭典「第24回夏季デフリンピック競技大会」で、柔道男子66キロ級に出場した三島市在住の佐藤正樹選手(29)が14日、市役所の豊岡武士市長を表敬訪問した。結果は5位に終わったものの、「がんばり続ける大切さを学んだ。ここからはい上がる」と意気込みを語った。 生まれつきの聴覚障害を抱える佐藤さんは7歳で柔道を始め、現在はケイアイスター不動産(本社・埼玉県)のチームに所属しながら練習を重ねている。初出場となる4年に1度のデフリンピックでは、12カ国12人が対戦した66キロ級の準決勝で敗退。3位決定戦でも敗れてメダルには手が届かなかったが
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サイコロ振って三島散策 移住者と住民、スゴロクの旅
三島市や周辺市町への移住者と住民が交流し、地域の魅力を発信する「リアルスゴロクの旅」(三島青年会議所主催)が12日、市内で開かれた。100人が16チームに分かれてサイコロを振り、市内の商店街や自然を散策しながら発見した三島の魅力をSNSで紹介した。 参加者は最近5年以内に三島や周辺市町に移り住んだ50人と、以前から地元で生活する住民50人。三嶋大社を出発し、サイコロを振りながら配布されたマップに合わせて市内を歩いた。ストップするマスには「記念写真を撮る」などの“お題”を設定し、インスタグラムに掲載した写真の「いいね」が多い参加者には賞品が贈られる。 サイコロの目に
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ボッチャで交流 三島市社協、高齢者の居場所を提供
三島市社会福祉協議会はこのほど、年齢や障害の有無を問わずに楽しめるスポーツ「ボッチャ」を通じ、高齢者の交流を促進する居場所の提供を始めた。市中心部の社会福祉会館で出入り自由の気軽な空間を共有し、市内各地から高齢者が集まってにぎやかに楽しんでいる。 「わいわいボッチャ居場所」は毎月第2、第4木曜に開かれ、9日は25人が参加した。最初にボッチャのルールを確認した後、数人のグループに分かれて対戦。白い的球をめがけて赤と青のボールを投げ、ぴたりと寄せるショットが決まると大きな歓声が上がった。 居場所は毎回2~3時間程度だが、いつ来ても途中で帰っても構わない。事前の申し込みは不要で、ボッチャのル
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適切換気へ“見える化” 三島市初の民間提案事業、こども園で実験
三島市は9日、錦田こども園で室内の空気中に含まれる二酸化炭素(CO2)やPM2・5などをセンサーで数値化し、適切な換気につなげる実証実験を開始した。3月から導入した「民間提案制度」による初の事業で、実証実験を提案した東京の企業2社と連携しながら来年3月末まで続ける。 空気質を計測するセンサー機器を園内に約20台設置し、CO2やPM2・5、揮発性ガスなどを数値やイラストで表示する。エアコンを使用する室内などで効率的な換気に役立つほか、一定の数値を超えた場合は園の管理者に連絡が入る。データはクラウドに送信され、可視化した空気の状態を個別のタブレット端末などで共有することもできるという。 連携
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オンラインでNZと交流 三島・しらゆり保育園 クイズなど楽しむ
三島市のしらゆり保育園は7日、オンライン会議システム「Zoom(ズーム)」を活用した海外交流を行い、ニュージーランドの子どもたちと園児がゲームやクイズを一緒に楽しんだ。 同園では5歳児70人、ニュージーランドでは3、4歳児約20人がそれぞれ参加し、互いの言語であいさつを交わした後、モニターに映し出される共通の画面でゲームに挑戦した。クイズでは「日本の着物はどれ?」「ニュージーランドにキーウィという熊がいる?」など両国にまつわる問題が出され、園児らはみんなで考えて答えた。ソーラン節の歌も披露するなど、それぞれの伝統文化も楽しんだ。 しらゆり保育園では、事前に手作りした両国の国旗を振って交流
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全日本学童軟式野球 三島・リトルジャイアンツ全国へ 市長訪問
5月の「高円宮杯全日本学童軟式野球マクドナルド・トーナメント県予選」で優勝し、8月に東京で開催される全国大会への出場を決めた少年野球チーム「リトルジャイアンツ」(三島市)の選手らが6日、市役所に豊岡武士市長を訪ねて県大会の報告と大舞台に向けた意気込みを語った。 県大会では強力打線で準決勝まで大差で勝ち進み、決勝で函南少年野球団と対戦。序盤から点の取り合いになり、4点を追う最終回に5得点してサヨナラ勝ちした。選手らは「諦めずに戦った結果」と振り返り、初出場となる全国大会でも「全員で優勝したい」と語った。 豊岡市長は日々の練習と体調管理の大切さを選手に伝え、「一球に集中して戦ってきてほしい」
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キャベツ収穫に挑戦 箱根西麓三島野菜PR モニター視察ツアー
日当たりと水はけに優れた高地で生産される三島市特産の箱根西麓三島野菜をPRする視察ツアーが4日、市内で開かれた。東京や大阪などから訪れたモニター10人が野菜の畑や直売所などを訪れ、地元農業の魅力と現状に触れた。 一行はJAふじ伊豆の野菜直売所を見学した後、標高350メートルの同市笹原新田でキャベツを生産する宮沢竜司さん(37)の畑を訪れた。就農のきっかけや高品質にこだわる産地の思い、価格の変動による農家の苦労―などについて宮沢さんから話を聴いたほか、取ったばかりのキャベツを試食したりして農業の魅力に触れた。根を刈り取る収穫方法も教えてもらい、包丁を手に協力して挑戦した。 主催は食を通じた
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ジュニア防災士養成 避難所運営を体験 函南中で図上訓練
函南中は2日、防災・安全をテーマにした体験学習を同校で開き、1年生約150人が県の職員を講師に招いたジュニア防災士養成講座を受講した。 南海トラフ沖地震の発生確率や揺れの大きさによる被害想定、津波や液状化現象、土砂災害などの二次災害について説明を受けた後、避難所運営シミュレーションの図上訓練に取り組んだ。電気や水道などのライフラインが使えず、同校に100人が避難してきた想定で行い、31のグループに分かれた生徒らは避難所となる体育館の図に通路や受付などを配置して受け入れ態勢を整えた。食べ物やトイレの問題も考え、体が不自由な人に配慮しながら安定した運営方法を話し合った。 今後、地域の防災訓練
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記者コラム「清流」 迷っても楽しい町
先日、取材に向かう道中で東京から三島を訪れた観光客2人に道を尋ねられた。三嶋大社を目指して歩いているようだが、進む方向は真逆。それならと、自分と行き先が重なる場所まで案内した。 話を聞くと、2人が三島に来たのは初めて。道に迷ってしまい、街中をしばらくさまよったらしい。さぞ苦労しただろうと思いきや、2人は意外にも「また三島に来たくなりました」。川沿いのせせらぎや歩道を彩る花壇の美しさに驚いたという。 昨年度、三島への移住者は前年比3.5倍の171人。人数、伸び率ともに県内の自治体でトップだ。歩くだけで楽しい町並みは、観光振興のみならず市民の健康増進にもつながる。迷子の観光客すら感動させるの
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ボッチャ白熱 三島で体験会 6月から定期教室も
三島市は6月から、東京五輪・パラリンピックのレガシー創出事業として、障害者を対象にパラリンピック競技ボッチャの定期教室を始める。来年3月には健常者も交えた大会を開催する予定で、このほど、体験会が市民体育館で開かれた。 赤と青のチームに分かれ、手玉を白のジャックボールに近づけて得点を競うスポーツ。体験会は13人が参加し、県コミュニティースポーツ協会の猪浦玲子代表の指導で投げ方の練習を行った。経験者も多く、ゲーム形式の対戦では車いすに乗った参加者らも正確なショットを披露。手玉をジャックボールに寄せて白熱した戦いを繰り広げた。 定期教室は6月から来年3月までの原則第4土曜日に、市立北小体育館で
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物価高騰対策に8800万円 三島市 交通、農業、給食費を支援
三島市は、新型コロナウイルスやロシアによるウクライナ侵攻の影響で原油などの物価が高騰する中、交通事業者や農畜産業者、学校給食費を支払う児童生徒の保護者を支援する費用として8800万円を一般会計補正予算案に盛り込む方針を固めた。7日開会の市議会6月定例会に提出する。 交通事業者は基本額20万円に加え、1台当たりバス8万円、タクシー5万円、鉄道は1編成に50万円を支給する。肥料、飼料の価格が高騰する農畜産業には1人最大20万円。学校給食費には、食材の値上がりが続く中でも食事の質が低下しないよう1651万円を計上した。 このほか、「デジタル田園都市国家構想推進交付金」の活用事業として、農業用水
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三島「ネコ歩き」1万人突破 岩合さん写真展 梅田さんに記念品
三島市の佐野美術館で開催中の動物写真家岩合光昭さん(71)による写真展「世界ネコ歩き2」(同美術館、静岡新聞社・静岡放送など主催)の来館者数が31日、開幕から1カ月余りで1万人を突破し、同館で記念セレモニーが開かれた。 1万人目となったのは、旧蒲原町(静岡市)出身で現在は東京に住む梅田多津子さん(67)。伊豆市を訪れて東京に戻る際、写真展のチラシが目に留まって途中下車した。昨年8月から4カ月間、保護ネコを自宅で世話したことでネコ好きになったという。岩合さんの写真を見ながら「ネコの目つきがすてき」と語り、同館からの記念品贈呈に「こんなラッキーナンバーに当たるとは。うれしい」と喜んだ。 写真
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函南西瓜出荷始まる 目ぞろえ会 甘さ、申し分なし
函南町特産の「函南西瓜(すいか)」の出荷が始まり、30日には生産者が等級の基準を確認する目ぞろえ会がJAふじ伊豆の函南営農経済センター(函南町)で開かれた。今年は天候不順で出荷が遅れたものの、例年通りの甘いスイカが育っているという。7月まで2玉入りの2万5千ケースが県内外に出荷される。 函南西瓜は甘みが強く、しゃりっとした歯ごたえが特徴。生産者8人が函南西瓜組合を構成し、約7ヘクタールの農地で栽培を続けている。目ぞろえ会ではJAの検査員が病害虫や傷などの外観、たたいた音で分かる実の詰まり具合、置いた時の傾き―などで判別する「秀」「優」「良」の等級基準を説明した。 同組合の芹沢清孝組合長(
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しゃぎり3年ぶりに 三島で腰切不動尊大祭
1633年に腰から上だけの状態で見つかった石仏をまつる「腰切不動尊」(三島市南本町)の大祭が28日、開かれた。新型コロナウイルス対策の規模縮小により中止していた伝統芸能「しゃぎり」も3年ぶりに披露された。 石仏は腰から下の病気やけがの平癒、安産などに御利益があるとされ、腰切不動尊はかつて「田町のお不動さん」として地元で親しまれた。戦後間もない頃まで大祭に大勢の住民が足を運んだものの、徐々に管理が行き届かなくなったという。1999年に同市のNPO法人グラウンドワーク三島が管理を受け継ぎ、大祭と例祭を執り行っている。 同日は読経の後、同市で活動するNPO法人レッツエンジョイしゃぎりのメンバー
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ご当地ビール 悩みの種の「搾りかす」 土作りに有効活用 三島
ビールの醸造で大量に発生する麦芽の搾りかす(モルトかす)を堆肥に混ぜ、農地の土壌改良につなげる取り組みをJAふじ伊豆の三島函南地区本部が始めた。全国各地で製造が広がる“ご当地ビール”の生産者にとって、廃棄にコストがかかるモルトかすの処分は悩みの種。農業が盛んな箱根西麓で、有効活用に向けた新たな連携を模索する。 同本部によると、堆肥にモルトかすを混ぜることで土壌が柔らかくなり、通気性と排水性が高まる。土壌に含まれる酸素が増えれば農産物の呼吸が促進され、良質な作物の生育につながるという。モルトが堆肥の発酵を促進し、有用菌を活性化させることで悪影響をもたらす細菌の抑制効果
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「健幸まちづくり」を推進 三島で研究会 全国の首長ら情報共有
健幸まちづくりを進める116市区町村が加盟する「スマートウエルネスシティー首長研究会」が25日、三島市の三嶋大社で始まった。オンラインを含めて全国の自治体から首長や職員が出席し、26日まで各地の取り組みや国の施策について情報共有する。 初日は6人が講師として登壇し、健康的なまちづくりやスポーツの推進などについて説明した。筑波大大学院人間総合科学学術群の久野譜也教授は、地域のコミュニティーが住民の健康寿命を左右する現状に触れ、「80歳以上が週3回以上出かけたくなる交流の場」「車に依存せずに移動できる地域」など健幸まちづくりのポイントを挙げた。 今後の方向性として民間や国との連携を進める中で
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配車アプリ「GO」導入 タクシー利用者増、観光波及効果も
オンラインで最寄りのタクシーを呼び寄せる配車アプリケーション「GO」が4月から、静岡県東部のタクシー会社3社で運用を開始した。既存の配車アプリを統合したシステムで、大都市圏では既に普及が広がっているものの、県内の導入は初めて。伊豆箱根交通(三島市)では既存アプリと比べて利用者数が約9倍に伸び、特に観光への波及効果が期待される。 GOは「ジャパンタクシー」「モブ」の2種類の既存アプリが統合し、2020年に運用を開始した。GPSで現在地に近いタクシーがスマホ画面に映し出され、乗客が配車依頼をすると車内のタブレットに直接連絡が入る。呼び出す場所の説明は不要で迎車の待ち時間も短縮されるほか、クレジ
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三嶋大社の歴史、参拝方法学ぶ 「子ども観光大使」認定講座始動
「ふじのくに子ども観光大使」の本年度認定講座(NPO法人子ども未来、県主催)が22日、三島市の三嶋大社を皮切りに始まった。来年2月まで静岡県内で全10講座が開催され、小中学生が各地の自然や歴史について学ぶ。 小学1年~中学2年の19人が受講した初回の講座は、禰宜(ねぎ)の近藤亘さんが三嶋大社について説明。放送中の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の時代背景に触れつつ、鎌倉時代から明治時代にかけて神様の成り立ちや歴史の変遷を解説した。子どもらはお参りの前に手を清める「手水」やお辞儀の仕方などについて学んだほか、「二拝・二拍子・一拝」の正式な参拝方法を本殿で実践した。 認定講座は、地域の魅力を自分
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副業人材契約、地域活性化へ 専門スキルで課題解決 三菱地所勤務、三島在住/神田主税氏【本音インタビュー】
三菱地所に勤めながら、一昨年に加和太建設(三島市)と副業人材のパートナー契約を結んだ。テクノロジーを活用したコミュニティーづくりなど本業の経験、知識を生かし、地域課題の解決や人的交流の促進に取り組む。新型コロナウイルスで社会がめまぐるしく変化する中、地方創生と新たな働き方について思いを聞いた。 ―副業のきっかけは。 「三島に住み始めたのは18年前で、いわゆる妻の居住地に移る“嫁ターン”。2019年にIT関連企業から三菱地所に転職し、コロナの影響で出社回数が減る中、三島を歩いてみたら地域の可能性を感じた。静岡空港や御殿場アウトレットも三菱地所と関係が深く、裾野ではウ
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静岡人インタビュー「この人」 オクサーナ・ステパニュックさん(東京都)三島市などを回るウクライナ出身のオペラ歌手
ロシアの軍事侵攻を受けるウクライナのキーウ州スィニャワ村出身。チャイコフスキー記念国立音楽アカデミーを首席で卒業後、2003年に初来日し、06年からは三島市で毎年コンサートを開いている。コロラトゥーラという高い音域を歌う。藤原歌劇団正団員。44歳。 ―三島を訪れるようになった理由は。 「今も家族のように応援してくれる柴原俊介さんと出会ったことがきっかけ。三島は歌が好きな人が多く、拍手も温かい。富士山も大好きで、自然がすごく美しい。自分にとって縁起の良い場所」 ―ロシアの侵攻開始後はどんな活動をしているか。 「チャリティーコンサートなどで全国を回っている。県内は三島と富士宮を訪れた。6
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三島観光協会 地元商店の魅力、市外客へ動画で発信
三島市観光協会が地元の魅力を発信する動画チャンネル「みしまめぐり」の撮影が16日、市内で始まった。フリーアナウンサーの小沼みのりさん(40)と山本豊副会長(60)が市中心部の大通り商店街を歩き、地域に密着したさまざまな店を取材。店主の人柄にもスポットを当て、市外から訪れる観光客が身近に感じる地元商店の魅力に迫る。 まず訪れたのは、創業85年の老舗和菓子店「兎月園」。3代目店主の綾部剛さん(47)とにぎやかに掛け合いながら、和洋菓子が並ぶ店内でおすすめ商品などを紹介した。綾部さんは創業時に十五夜を眺めて決まった店名の由来も説明し、三島の中心街について「いろんな店がひしめき、何かに挑戦する人を
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無農薬食材を給食に 三島の母親5人、プロジェクト始動
無農薬食材の普及を目指す三島市の母親5人が立ち上げた「みしまオーガニック給食プロジェクト」のキックオフイベントが14日、同市の県総合健康センターで開かれた。今後、米作りの体験や情報発信を通じて子どもの健康と有機農業のさらなる拡大につなげる。 農林水産省が昨年5月に打ち出した有機農業の推進計画「みどりの食料システム戦略」を追い風に、健康で安全なオーガニック食材を学校給食に取り入れて消費の拡大と食育を推進する。SNSを使った情報発信を積極的に進めるほか、みそ造りなどの食育イベントも企画する。6月には同市梅名の田んぼで米の有機栽培も始める予定。 キックオフイベントでは“発酵の楽園
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オリジナルビール初提供 ホップで香りさわやか 三島の醸造所
三島市初のクラフトビール醸造所を併設する飲食店「ティールズ・ブリューイング」でこのほど、同醸造所で完成したオリジナルビールを初めて提供した。県東部では“ご当地ビール”が盛んに製造される中、代表社員の秋田克彦さん(48)は「三島でもさらに盛り上げていきたい」と力を込める。 伊豆箱根鉄道の広小路駅から徒歩3分の場所に店を構え、飲食スペースとカウンターの奥に煮沸釜や発酵タンクを設置した。2種類のオリジナルビールは米国西海岸のスタイルを取り入れ、ホップでパッションフルーツやレモンなどかんきつ系の香りを加えた。1カ月程度かけて完成させた味わいは「初めてにしては上出来」(秋田さ
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生演奏で元気に体操 "朝の街"楽しむ催し 三島
三島市のNPO法人みしまびとはこのほど、“朝の街”を満喫する「朝フェス」を同市のみしま未来研究所で開いた。市内を巡る朝散歩に加え、生演奏に合わせて体を動かす「全力ラジオ体操」などユニークなイベントを繰り広げた。 参加者51人が2グループに分かれて早朝の三嶋大社と源兵衛川を巡る約3・5キロのコースを歩いた後、同研究所でヨガやバレトンなどのエクササイズに取り組んだ。全力ラジオ体操では地元の演奏家がピアノ、バイオリンで音楽を奏で、市ラジオ体操連盟会長の豊岡武士市長も飛び入り参加。普段とは一風違うラジオ体操に参加者の気持ちも高まり、のびのびとした動きで心地よい朝を楽しんだ。
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好きなデザートに1票 三島・沢地小で「給食選挙」
三島市選挙管理委員会は13日、6年生が選挙の仕組みや歴史を学ぶ出前講座を沢地小で開いた。児童が好きなスイーツに投票する「給食デザート選挙」では代表児童による立会演説も行われ、“当選”を果たした米粉のクレープは実際の給食で提供される。 このほか、立候補したスイーツはココアプリン、静岡産みかんゼリー、ガトーショコラの計4品。立会演説では代表の児童が「ココアの香りと優しい甘さが口の中に広がる」「チョコのおいしさを最大限引き出したガトーショコラを伝えよう」などと魅力を語り、「清き一票を」と支持を訴えた。投票では実際の投票箱や記入台を使い、受け付けから開票までの作業を本番さな
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街中活性化へ研究会 三島の市民ら意見交換
三島市の三島駅と広小路、三嶋大社の3カ所をつなぐエリアと周辺地域のにぎわい創出を目指す「まちなかリノベーション研究会」が10日発足し、市役所大社町別館で初会合が開かれた。昨年度に策定した推進計画の実現に向け、今後はメンバーが月に1度程度の研究会で意見を交わす。 市内で街中の活性化に取り組む市民ら約10人で構成。昨年度に作業部会が策定した推進計画は「産業」「空間・場」「仕組み・人」の創造を柱に据え、商品開発や情報プラットフォームの構築など15の戦略を設定した。初回の研究会ではそれぞれが進める活動について発表したほか、空き店舗への補助金についてエリアを絞るなど効果的な運用に向けた提案も寄せられ
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東レアローズ Vリーグ4位報告「地元の応援、力に」 三島市役所
三島市を拠点とするバレーボールVリーグ男子の東レアローズは12日、選手、監督らが市役所に豊岡武士市長を訪ね、4位となった今季リーグといずれも3位に入った天皇杯、黒鷲旗全日本男女選抜大会の結果を報告した。 胃がんで闘病中の藤井直伸主将ら主力が離脱したにもかかわらず、全ての大会とリーグ戦でベスト4に食い込んだ。コロナ禍の今季、全36試合を戦いきったのは10チーム中でアローズだけ。三島でのホームゲームは5勝1敗の好成績を残し、峯村雄大副主将は「地元の試合は気合が入り、応援が力になっている」と述べた。篠田歩監督は「離脱の穴を選手が埋めてくれたからこそ上位と戦えた」と振り返り、「力を蓄えて来季は優勝
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日大生が宿泊プラン考案 富士山三島東急ホテル、伊豆箱根鉄道と連携 女性や親子連れターゲット
三島市の日大国際関係学部と富士山三島東急ホテル、伊豆箱根鉄道はこのほど、産学連携で同ホテルの宿泊・日帰りプランを考案し、販売を始めた。三島の食や自然、複数の路線が交差する三島駅の特徴を生かし、女性や親子連れなどターゲットを絞った観光商品に仕上げた。 同学部の矢嶋敏朗准教授のゼミで観光を学ぶ学生が主体となり、ホテルでの視察やプレゼンを重ねながら半年がかりで企画した。日帰り商品の「和風アフタヌーンティープラン」は眺望を生かした同ホテルの和室を活用し、コロナ禍で外出が難しかった主婦や女性客らが3段の器に盛り付けた料理や和菓子を楽しめる内容。県内のお茶も提供し、4年の岡田鼓蓮さん(21)は「静岡や
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記者コラム「清流」 ネコに国境はない
青空のビーチでおなかを出してくつろぐ茶トラネコ、好奇心いっぱいの視線で何かを見つめる子ネコ…。三島市の佐野美術館で写真展「岩合光昭の世界ネコ歩き2」が開催中だ。国内外16地域で撮影したネコの表情、しぐさは実にさまざまで面白い。 モルドバでは雪の中を歩き、アラブ首長国連邦では砂丘を散歩する。ニューヨークのピザ屋では“看板ネコ”が愛きょうを振りまきながら客を出迎える。マイペースでも懸命に、それぞれの環境を受け入れながら仲間や他の動物と生きる姿。ネコの世界には国境も差別もないのだ。 それに比べて、戦争の歴史を繰り返す人間の何と愚かなことか。ウクライナではき
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三島の国文化財 築90年の日本家屋「隆泉苑」修繕へCF
昭和初期に建てられた三島市の日本家屋「隆泉苑」の大規模修繕に向け、所有する佐野美術館(同市)は10日から、修理費用をインターネット上で募るクラウドファンディング(CF)を開始する。国の登録有形文化財にも指定される一方で屋根や壁の劣化は激しく、3期に分けて計5900万円を目標に協力を呼びかける。 隆泉苑は、化学工業の分野で近代日本の発展を支えた同美術館の創立者佐野隆一(1889―1977)が、故郷の三島に住む両親のために建設した。周囲には広さ2千坪の回遊式庭園も整備され、現在では結婚式や会社の研修、茶会などで幅広く親しまれている。一方、築90年ほど経過した建物は雨漏りで屋根や柱、壁が変色し、
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調べ物支援 DB貢献 函南町立図書館 国会図書館から礼状
函南町立図書館はこのほど、利用者の調べ物などを支援する「レファレンスサービス」の事例を蓄積するデータベース(DB)事業に貢献したとして、国立国会図書館長からお礼状の贈呈を受けた。 利用者の質問に対する司書の回答や、求められた本の探し方などを全国の図書館が登録し、国立国会図書館がデータベース化して一般公開している。レファレンス事例や調べ方マニュアルなどの登録ごとにポイントが加算され、一定基準を満たした図書館に対してお礼状を贈る。函南町立図書館のポイント数は全国43位で、お礼状は3年連続。県内ではトップだった。 同町立図書館では地元が舞台となった大河ドラマ「鎌倉殿の13人」にちなみ、北条義時
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静岡県高校将棋東部地区男子団体 沼津東Aが優勝
第53回県高校将棋選手権大会(県高校文化連盟、静岡新聞社・静岡放送など主催)の東部地区大会が7日、三島市の日大三島高で始まった。初日の男子団体戦は沼津東A(加藤太誠、小見山和士、野川雄貴)が優勝した。 10校の計15チームがトーナメント戦に臨み、盤上で熱戦を繰り広げた。上位5チームが県大会に進む。8日には男子個人戦が行われる。 このほか、県大会に出場するのは次の通り。 ②富士見A(市川塁規、高橋夏生、小宮山颯太)③日大三島A(田沢佑季、藤井裕麒、勝又諒介)④富士(北大生、小倉伸之輔、長尾莉玖)⑤沼津東B(江崎友昭、久米巧馬、三沢秀尚)
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三島市 郷土の魅力発信 全国広報コンクールで入選
三島市が市民の郷土愛醸成に取り組む「夢・未来創出事業」が、全国広報コンクール(日本広報協会主催)の広報企画部門で入選した。高校3年生を対象にした「広報みしま特別号」の発行や10年後の自分に宛てた「未来レター」などを実施し、進学などで市外に出る若者らがいずれ戻ってきたくなるよう地元の魅力を発信した。 同部門には全国の自治体から86件の応募があり、県内の入選は三島市だけ。市は卒業を前に地元の理解を深めてもらおうと高校3年生向けの広報特別号を作成し、県東部と伊豆地域5市3町の高校に通う約6千人に配布した。室町時代に寺尾源兵衛によって造られた「源兵衛川」、富士山からの地下水が湧き出る「水の都・三島
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5周年 伊豆ゲートウェイ函南 700万人来場、観光拠点に
開駅から5周年を迎えた函南町の道の駅「伊豆ゲートウェイ函南」で3日、記念セレモニーが開かれた。町内の観光関係者らが出席し、節目と新たな門出を祝福した。 道の駅は伊豆の玄関口に位置し、来場者は年間で100万人以上、3月末で累計700万人を突破した。隣接する伊豆わさびミュージアム、めんたいパークも休日を中心ににぎわい、町内の観光、交流の拠点として利用されている。記念セレモニーが開かれた同日はラジオの公開生放送なども行われ、親子連れなど大勢の来場者が詰めかけた。 セレモニーでは関係者がくす玉を割り、5周年の節目を祝った。仁科喜世志町長は「魅力的で地域に根ざした施設として大いに貢献してほしい」と
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ネコ歩き、思い出語る 動物写真家岩合さん、三島・佐野美術館で
世界各地でネコを撮り続ける動物写真家岩合光昭さん(71)の写真展「世界ネコ歩き2」(佐野美術館、静岡新聞社・静岡放送など主催)を開催中の同美術館(三島市中田町)で3日、ギャラリートークが開かれ、岩合さんが各地で出合ったネコのエピソードを紹介した。 リオデジャネイロで暮らす茶トラ猫のシキーニョは「砂浜の王様」と呼ばれ、主人のバイクに乗ってビーチに毎日やってくる。撮影にも緊張せず、あおむけになって横になる余裕さが印象的という。ニューヨークの白猫ホワイトスライスはピザ屋の“看板猫”。店先のイーゼルに跳び乗り、人々に愛嬌(あいきょう)を振りまいている。 「砂漠とネコ」を撮
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函南町の観光振興 脱“通過点”へ魅力発信【記者コラム 湧水】
伊豆への玄関口に構える道の駅「伊豆ゲートウェイ函南」(函南町)が1日、開駅から5周年を迎えた。隣接する伊豆わさびミュージアム、めんたいパークなどを含め、特に連休中は大勢の観光客でにぎわう。一方、同町は伊豆に向かう“通過点”としてのイメージも色濃い。町内の豊かな自然や食、観光資源を生かし、滞在時間を少しでも増やす努力が欠かせない。 その一つとして注目されるのがご当地グルメ。地元産の食材を使ったメニューは、その土地ならではの魅力となる。同町でも2018年度、特産の丹那牛乳で作る「函南カルボナーラ」が立ち上がった。町は国の交付金を受けて500万円の予算を計上し、民間企業に
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交流先・徳之島の美食、自然 日大三島高生、楽寿園で紹介
三島市の日大三島高は1日、昨年7月の世界自然遺産登録を機に交流を続けている徳之島(鹿児島県)の魅力発信イベントを同市の楽寿園で開き、島の特産品や自然保護の取り組みを来場者に紹介した。 同校が昨年7月に世界遺産登録を祝福する動画を徳之島に送ったことから交流が始まり、現地の高校生との「島I(しまい)都市プロジェクト」がスタート。これまでにオンラインを通じたふるさと自慢、動画サイトのユーチューブによる魅力発信などに取り組んできた。美しい海が魅力の徳之島では海洋プラスチックの問題に対する危機感も強く、情報を共有して自然保護について考えた。 イベントでは、互いに名産のジャガイモで作ったコロッケの食
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三島の放課後児童クラブ 「平和」考える特別授業
民間事業者が運営する三島市認可の放課後児童クラブ「サードプレイス」(同市芝本町)は27日、ウクライナへの軍事侵攻が続く中で「平和」について考える特別授業を行った。1~6年生15人がけんか、仲直りなどについて意見を出し合い、友達と仲良くするために「話し合う」大切さを学んだ。 意見の食い違いや意地悪、仕返しで起きるけんかをテーマに取り上げ、「嫌なことをされた場合」の感情として友達をやめる、嫌いになる、無視してしまう―などの意見が上がった。一方、「嫌なことをしてしまったら」の問いには「謝る」との答えのほか、「許してもらえるか不安」「謝るか迷う」などの声も寄せられた。 争いのない環境について問わ
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ウクライナから避難、ネジェリコさん 三島市長訪問 「早く戦争終わって」 三島市長訪問
ロシアの軍事侵攻を受けるウクライナ東部のドニプロから三島市に避難している家族4人が26日、三島市役所に豊岡武士市長を訪問した。ネジェリコ・マリーナさん(62)はロシアに対し、「ウクライナ人にも考えられないこと。ファシストもやっていない」と批判した。 ほかに避難しているのはネジェリコさんの娘コベリエバ・ジュリアさん(37)と孫のミランさん(13)、ルカ君(3)。戦闘の激化を受けて5日にドンバス地方の西隣に位置するドニプロを出発し、ポーランドのワルシャワから政府が座席を確保した民間機に乗って16日に日本に到着した。現在は14年前から結婚を機に三島市に住む娘の原アンナさん(40)の自宅に身を寄
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「大量虐殺怒り消えない」 ウクライナ東部から三島に避難の一家【一問一答付き】
ロシアの軍事侵攻を受けるウクライナ東部のドニプロから家族4人で三島市に避難しているネジェリカ・マリーナさん(62)が25日、入国に伴う新型コロナウイルスの隔離期間を終えて静岡新聞社の取材に応じた。ドンバス地方の西隣に位置するドニプロでは民間施設にもミサイルが落とされ、「これはジェノサイド(大量虐殺)だ。ロシアへの怒りは死ぬまで消えない」と語った。 ネジェリカさんは娘のコベリエワ・ジュリアさん(37)、13歳と3歳の孫と共に来日し、現在は三島市に住む娘の原アンナさん(40)の自宅に身を寄せている。ドニプロでは3月下旬から爆撃が激しくなり、地下鉄やシェルターもないため避難できない状況。ネジェリ
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世界中のネコ、自然体とらえる 三島で岩合光昭展開幕
世界各地のネコを撮り続ける動物写真家岩合光昭さん(72)の写真展「岩合光昭の世界ネコ歩き2」(佐野美術館、静岡新聞社・静岡放送など主催)が23日、三島市中田町の同美術館で開幕した。マイペースで愛らしいネコの自然体をとらえた写真が並び、初日から大勢の来場者が訪れた。 ニューヨーク、ペルー、瀬戸内海など国内外16地域で撮影された約140点を展示した。ピザ屋の“看板ネコ”は店先のイーゼルに乗って客に愛きょうを振りまき、海水浴を楽しむ人間を横目に砂浜に寄りかかるリオデジャネイロの茶トラネコはまるで“王様気分”。砂丘で足跡を残して散歩したり、ヒツジの大
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ミシマバイカモ見頃に 豊富な水量、早くも満開 三島の群生地
静岡県の絶滅危惧種にも指定されているミシマバイカモが、三島市の群生地「三島梅花藻の里」で見頃を迎えている。管理するNPO法人グラウンドワーク(GW)三島によると、市内を流れる湧き水が豊富な今年は例年よりも2カ月ほど早く満開となっているという。 ミシマバイカモは清らかな湧水が育む水中花で、梅のようなかれんな花を咲かせる。例年は川の水位が高まる6月ごろに満開となるが、今年は春先の雨と冬に降り積もった富士山の豊富な雪により水量が例年よりも多いという。源兵衛川や御殿川などでもこれからミシマバイカモが次々と咲き始め、9月ごろまで見頃が続く見通し。 GW三島の渡辺豊博専務理事によると、ミシマバイカモ
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猫の愛らしさ全開 三島・佐野美術館、岩合光昭展23日開幕
世界各地の猫を撮り続ける動物写真家岩合光昭さん(72)の写真展「岩合光昭の世界ネコ歩き2」(佐野美術館、静岡新聞社・静岡放送など主催)が23日、同美術館で開幕する。20日には作品の搬入、展示作業が行われ、多彩な表情やしぐさを見せる猫の写真が飾り付けられた。 砂丘で足跡を残しながら散歩をする様子、少し驚きながら大きな馬をじっと見つめるしぐさ、好奇心あふれる子猫の視線…。マイペースで愛らしい猫の自然体をとらえた約140点の展示写真は、ニューヨーク、ペルー、リオデジャネイロなど国内外16地域で撮影した。海水浴を楽しむ人間を横目に砂浜で寄りかかる茶トラの猫はまるで“王様気
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24日に定期演奏会 1年半ぶり、練習に熱 三島フィルハーモニー
三島市を拠点にした県内最古のアマチュアオーケストラ「三島フィルハーモニー」は、24日に市民文化会館で開く定期演奏会に向けて練習を重ねている。新型コロナウイルスの影響で昨年秋は延期となり、定期演奏会としては約1年半ぶりの開催。 ブラームスの「交響曲 第1番」と「悲劇的序曲」を演奏する。バイオリン、チェロ、ビオラなど13種類の合奏によるステージを繰り広げ、練習では出演するメンバー65人が関谷弘志氏の指揮の下、本番に向けてテンポやリズムを確認した。 本番では、三島市出身のバイオリニスト山田帆菜さんによる独奏も披露する。ロシアの軍事侵攻を受けるウクライナの難民を支援する募金も行う。午後1時半開演
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伊豆観光振興 連携確認 台湾企業のCEO、三島訪問
3月に美しい伊豆創造センター(会長・豊岡武士三島市長)と観光振興に関する包括連携協定を結んだオンライン旅行会社「KKday(ケイケイデイ)ジャパン」の陳明明(チン・ミンミン)CEOらが15日、観光つり橋の三島スカイウオーク(同市)を訪れ、豊岡会長らと今後の連携を確認した。 KKdayグループは台湾を拠点にアジア最大級のオプショナルツアー予約サイトを運営し、観光施設のチケットをネット販売するなどさまざまな事業を手がける。連携協定によりインバウンド(訪日外国人)向けに伊豆の観光資源を活用した商品を開発、販売し、双方の経済活性化と友好関係の発展を目指す。 三島を訪れた陳CEOは「旅行はコロナで
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ビジネスマナー基本学ぶ 三島商議所セミナー、新入社員38人が参加
三島市の三島商工会議所は13日、市内や周辺市町の中小企業に採用された新入社員38人を対象に「社会人基礎教育セミナー」を開いた。 全国でコミュニケーションやマナーについて指導する桑野麻衣さんが講師を務め、身だしなみやお辞儀の仕方、立ち居振る舞いなどビジネスマナーの基本を紹介した。言葉遣いでは尊敬語や謙譲語、丁寧語についてそれぞれ解説し、「親しみやすいとなれなれしいは違う。言葉を崩すことはあっても、崩れるのはダメ」と強調した。 実技では参加者が名刺交換に挑戦し、顔を見てフルネームを名乗り、お辞儀をして交換する―などと指導を受けて取り組んだ。桑野さんは「目的は名刺の交換ではなく、あくまでもあい
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記者コラム「清流」 ご当地ウイスキー
晩酌の2杯目に飲むのはハイボール。昔はビール一辺倒だったが、10年ほど前に見た朝ドラの影響でウイスキーに目覚めてしまった。気分で炭酸水との配分を調整でき、糖質オフ、プリン体少なめというのもありがたい。 地域特産のビールや焼酎、日本酒はよく聞くが、“ご当地ウイスキー”はちょっと珍しい。三島市でウイスキーの蒸留所を立ち上げる計画が浮上している。三嶋大社の大鳥居前、近代的な雰囲気が漂う築95年の国登録有形文化財「懐古堂ムラカミ屋」を改装し、2024年中の商品化を目指すという。 このウイスキーは基本的に地元だけで販売されるらしい。そうなると、三島からなかなか離れられなくな
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清流保護30年、記念誌に 三島ゆうすい会 地域への思い新た
街中を清らかな水が流れる三島市の「三島ゆうすい会」が創立30周年を迎え、活動の歴史や清流の大切さをまとめた記念誌がこのほど完成した。幅広い市民からのメッセージも掲載し、今後も「水の都・三島」を守り続ける地域の思いをつづっている。 富士山からの湧水が各地で自噴する同市の川は高度経済成長期に水の汚染と枯渇が進み、清流の復活を願う市民らが1991年に同会を設立させた。当初は約400人が毎週、源兵衛川などで清掃を続けたほか、地域や小学校などで出前講座を続けて水の大切さを呼びかけてきた。透き通る水が流れる現在も月に1度の清掃活動や年4回の水質検査に取り組み、他団体や企業とも連携しながら川を守り続けて
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宴会場を癒やし空間に マッサージチェア定額使い放題 コロナ禍、新発想で巻き返し 三島の飲食店
三島市広小路町でイタリアンレストラン「パステリア地中海」を経営する小河屋商事は、新型コロナウイルスの影響で利用が激減した宴会場を改装し、最新のマッサージチェアが定額で使い放題になる「リラクゼーションボックス」を始めた。売り上げが落ち込み、一時は廃業を検討したが、飲食のお客も呼び込む新たな発想で巻き返しを図っている。 1902年に鍛冶屋から始まった同社は今年で創業120年。4代目オーナーの小河鉄平さん(45)はコロナ禍で廃業を考えて不動産会社に書類を提出する際、先祖から受け継いだ会社の重みを感じて踏みとどまった。鍛冶屋から金物屋、飲食店と業態を変え、これまでも時代の波を乗り越えてきた。「自分
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甲子園「一からやり直し」 日大三島高野球部 三島市役所を訪問
今春の第94回選抜高校野球大会に出場した日大三島高野球部の選手、監督らが6日、三島市役所に豊岡武士市長を訪ね、甲子園での経験を報告した。 同校は初戦で金光大阪高(大阪)と対戦し、初回に先制点を許しながらも粘りの野球を繰り広げた。打線がつながらず0―4で敗れたが、永田裕治監督は「新たな船出の礎、糧となり、選手は忘れ物を取りに行けるよう頑張ってくれると思う」とさらなる成長を見据えた。加藤大登主将は「相手捕手のリードがうまくて的が絞れなかった」と振り返り、「一からやり直し、また県で優勝できるよう意識を高めたい」と意気込みを語った。 当日は甲子園で応援した豊岡市長は「はつらつと元気いっぱい戦った
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稚児行列 三嶋大社、華やぐ
三島市の三嶋大社で3日、稚児健康祈願祭が開かれ、衣装に身を包んだ37人の子どもが大社周辺の市内を練り歩く稚児行列が行われた。 男児は緑色の狩衣(かりぎぬ)にえぼし、女児は桜色の千早に金の冠姿。保護者に手を引かれながら同市本町の大通りを歩き、大社の境内を通って本殿までの約1キロで華やかな行列を作った。沿道では祖父母らがカメラを構え、かわいらしい姿を写真や映像に収めていた。 行列の後は本殿でお払いなどの神事を行い、舞殿で稚児の舞が披露された。
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ポールを手に朝散歩 10キロコース楽しむ 三島のNPO
三島市を「朝の街」として発信するNPO法人地域活性スクランブルフォーラムは2日、早朝の市内を巡る朝散歩にノルディックウオークを取り入れて実施した。市ノルディックウオーキング協会の指導を受け、参加者はポールを使って約10キロのコースを歩いた。 午前5時20分に三嶋大社の西門に集合し、同協会の指導員からポールの長さ調節や準備運動、正しい歩き方などについて学んだ。ノルディックウオークを初めて体験する参加者も多く、足腰への負担も少なく坂道も楽に進むなどのメリットを実感しながらコースを進んだ。同市沢地の龍澤寺を折り返し、見頃を迎えた上岩崎公園の桜並木を眺めながら朝の散歩を楽しんだ。 同協会の木内雅
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三島市プロモーション動画 内閣府主催「クールジャパン」奨励賞
三島市が昨年2月に製作した市のプロモーション動画がこのほど、内閣府が主催する「クールジャパン動画コンテスト」の地方自治体部門で奨励賞に輝いた。市内に広がる豊かな自然をアピールし、海外への発信に加え地元住民にも魅力の再発見につながると高評価を受けた。 源兵衛川を中心に市内を流れる水をテーマにした約3分間の動画で、豊かな自然が育む箱根西麓三島野菜やウナギなど地元の食材もPRしている。三嶋大社などの歴史的な資源もドローンで撮影するなど市内各地の魅力を盛り込んだ。コンテストでは一般と地方自治体の両部門に414点の応募があり、最優秀、優秀に次ぐ奨励賞を受けた同市は県内で唯一の受賞となった。 動画は
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記者コラム「清流」 有権者の責任
現職と新人2氏が出馬した函南町長選の投票率は、過去最低の前回選を10ポイント近く下回る36.89%。2010年の町長選からは約18ポイントも下落し、投票した有権者は3人に1人を少し上回る程度ということになる。 告示の10日前に3氏の構図が固まり、候補者が政策論争を交わす時間はなかったのかもしれない。しかし、それが言い訳にならないほど今回の投票率は低い。町は財政的に豊かでも人口が増加傾向にあるわけでもなく、むしろその逆だ。町政に無関心で本当に良いのだろうか。 世界にはトップの判断で戦争を引き起こす国もある。政治家の立場はそれほどに重いからこそ、民主国家では国民の意思で選ばれる。有権者の責任は決
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自主運行バスの路線変更 三島市、4月1日から 村の駅に新停留所
三島市は31日、自主運行バス「ふれあい号」「なかざと号」のルートを4月1日から延伸するのに合わせ、バス停を新設する同市安久の伊豆・村の駅で記念式典を開いた。同市では新年度からバス停のオーナー制度も開始し、より地域に根ざしたバス運行に力を入れる。 中郷地区や大場駅方面を運行する「なかざと号」は御園地区など市南部に路線を延ばし、ジャンボタクシーで市役所方面から行き来する「ふれあい号」との結節点として村の駅に新たなバス停を設ける。大人の運賃は均一200円とし、他の路線もルート変更するなどして交通空白域の解消を図る。 オーナー制度は、1カ所につき年間10万円の協力金を支払った民間企業などにバス停
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三嶋大社 桜見頃で春一色 ライトアップも
三嶋大社(三島市)の境内に並ぶ桜が見頃を迎えている。ミシマザクラやソメイヨシノ、しだれ桜がほぼ満開となり、参拝者が写真を撮るなどして春の訪れを満喫している。 境内には15種類、200本の桜の木が植えられ、春には大勢の参拝者が訪れる桜の名所となっている。神池や青空に映える白やピンクの花々が美しく、参道は春一色の暖かな雰囲気が広がる。出店も並び、花をめでる親子連れや観光客でにぎわっている。 三嶋大社によると、見頃は4月上旬ごろまで続く見通し。開花期間中は午後6~9時にライトアップも行われ、幻想的な景色が楽しめる。
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文化財→ウイスキー蒸留所に 三島「懐古堂ムラカミ屋」をリノベーション
三島市大社町の国登録有形文化財「懐古堂ムラカミ屋」をリノベーションして、ウイスキーの蒸留所を立ち上げる計画が始まった。蒸留後に熟成させる樽(たる)の保管場所を市内で募集するなど、市民を巻き込みながら三島でしか飲めないウイスキーを造り上げる。蒸留所は1年後に稼働を開始する予定で、2024年中の商品化を目指す。 企画したのはバーボンウイスキーの製造販売を手がける「Whiskey&Co.」(東京)。全国各地を回って適地を探す中で、市内を流れる清らかな水と首都圏へのアクセス、町並みの雰囲気に魅せられて三島を選んだ。特に関東大震災後に建てられた旧洋品店のムラカミ屋は近代的な風情をそのままに残し、大森
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函南町長選 現職の仁科喜世志氏が再選 2新人を大差で破る
任期満了に伴う函南町長選は27日、投開票が行われ、無所属で現職の仁科喜世志氏(71)が元町議の土屋学氏(55)、環境保護活動家の塩谷敬治氏(66)を退けて再選を果たした。投票率は36・89%で、前回選を9・82ポイント下回った。 仁科氏は災害対応や子育て環境の整備など1期4年の実績を訴えたほか、軽井沢地区で民間企業が進める大規模太陽光発電所(メガソーラー)事業については「不同意を貫く」と反対の姿勢を鮮明にした。土屋氏は古い行政体質の刷新などを打ち出したが、組織の支援がなく広がりを欠いた。環境政策を掲げる塩谷氏は独自の戦いに終始し、浸透しなかった。 午後9時45分ごろ、同町柏谷の仁科氏の事
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「ぶしのくに」自転車でPR 「鎌倉殿」ちなみ、前輪にロゴ 静岡県と三島のレンタル業者
伊豆地域などを舞台とする大河ドラマ「鎌倉殿の13人」にちなみ静岡県を「ぶし(武士)のくに」としてPRする県は25日、三島市や周辺市町でレンタサイクルを展開する「ハレノヒサイクル」と連携し、ぶしのくにのロゴマークを前輪にラッピングした電動自転車のレンタルを開始した。 「ぶしのくに静岡県」と書かれたラッピングは車輪が回転しても回らない特殊技術を使用し、走行中の自転車でもはっきりと文字が見えるという。ハレノヒサイクルは三島市など約40カ所で利用でき、返却するラックに空きがあれば近くのステーションでも乗り捨てが可能。ラッピング自転車によるPRは伊豆の国市の観光案内所でも始まり、ドラマが放映される1
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静岡人インタビュー「この人」 松田吉行さん 三島青年会議所(JC)理事長に就任した
スローガンは「つなぐ 『奇跡』へ続く『軌跡』を」。新型コロナウイルスの感染拡大で活動が制限される中、JCの若い力で地域を盛り上げる。松田商事(三島市)取締役。38歳。 ―スローガンに込めた思いは。 「コロナ禍で希薄になる人のつながりを大切にし、三島JCを未来へつなげる活動を続けていく。礼儀やルールを押しつけすぎず、JCの伝統も受け継ぎながら時代に合った組織を考えたい」 ―コロナの影響は。 「JCは従来、膝をつき合わせた“オフライン”の活動に重きを置いてきた。その点でコロナのダメージは大きいが、オンラインも活用した会議やイベントも開いている。人と人が会えなくても
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三島の食マップで 絵本作家がイラスト ミールキットや飲食店紹介
新型コロナウイルスによる苦境を協力して乗り越えようと、三島市広小路町の飲食5店舗が各店の料理を詰め合わせたミールキット「三島広房」を紹介する街歩きマップが完成した。イラストを手掛けたのは同市在住の絵本作家えがしらみちこさん。市観光協会もミールキットと地元野菜の料理を組み合わせた観光商品を企画し、三島の食の魅力をPRしている。 ミールキットはコロナで難しくなった食べ歩きを自宅で楽しんでもらおうと、和洋中の“プロの味”を詰め合わせて一昨年から販売している。イラストマップは各店舗の特徴をほのぼのとしたタッチで描いたほか、三島駅から広小路までの自然や町並みを紹介している。観
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政策立案にデータ活用 根拠基づき効果的に 三島市が職員研修
デジタル技術を駆使した「スマート市役所」の実現を目指す三島市はこのほど、経験や勘に頼らず根拠に基づく効果的な政策立案の推進に向け、データ利活用の職員研修を市民生涯学習センターで開いた。庁内各部の若手職員12人が参加し、データ活用の意義と分析手法について理解を深めた。 研修はデータ分析の目的とゴールの明確化からスタート。待機児童の解消、廃棄物の分別率向上―など日ごろの業務で抱える課題解決に向け、どのようなデータが役立つかを考えた。市民意識調査で寄せられた実際のデータをソフトウエアツールで解析し、市民生活や社会情勢の傾向をつかんで効果的な政策立案につなげる方法を学んだ。 受講後はそれぞれが設
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三島で一斉安全行動 「シェイクアウト訓練」実施
三島市は東日本大震災から11年となる11日、市内各地で一斉に避難行動を実践するシェイクアウト訓練を実施した。 午前10時に同報無線などの合図で訓練が始まり、市民は地震の発生を想定してそれぞれ身を守る安全行動を取った。市役所本館の市民課窓口前では来庁した市民らが体を低くして頭を守り、その場でじっと動かずに1分間待機した。市民課を訪れていた同市の西貝友希さん(22)は「訓練は知らなかったので驚いた。何かあればすぐに対応できるよう、日ごろから気をつけたい」と話した。 参加したのは市内の学校や福祉施設、民間企業など120団体の1万6千人。情報収集・伝達、安否確認などの訓練も行われた。
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防災願う河津桜見頃 函南町の柿沢川沿い【動画】
函南町の柿沢川沿いに並ぶ410本の河津桜が見頃を迎え、13日まで「かんなみの桜まつり」が開かれている。川の土手には菜の花も鮮やかに広がり、ピンクと黄色の美しい“競演”を楽しみながら散策する大勢の住民や観光客でにぎわっている。 桜並木は榎木橋~駒形橋の約1キロ。1998年の台風で氾濫した柿沢川の改修工事に合わせ、2度と水害が起きないよう願いを込めて植樹された。富士山や箱根連山を望む絶好のロケーションも人気で、来場者がスマートフォンで撮影するなどして春の訪れを満喫している。 今年の開花は2週間程度遅れ、まもなく満開になる見通し。13日までは近くに駐車場が用意され、料金
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コロナ禍 出会いに感謝 みしま未来研究所で卒業式 三島
旧幼稚園舎を活用したコミュニティースペース「みしま未来研究所」を運営するNPO法人みしまびとは6日、新型コロナウイルスの影響で大学の休校が続く中、同研究所に集まって勉学に励んできた大学4年生3人の卒業式を開いた。同年代の若いメンバーが資金を募って企画し、コロナ禍で出会った仲間の門出を祝福した。 卒業生は東洋大4年の遠藤綾さん(22)と、いずれも日大国際関係学部4年の杉本聖賢さん(23)、笠掛怜美さん(22)。コロナ禍で休校が続いた2020年以降、それぞれ友人の紹介などで同研究所に通い始めた。大学のリモート授業を受けたり勉強したりする中で、学校や職業、出身地などが異なるさまざまな若者との交流
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河津桜410本見頃 函南・柿沢川沿い 13日まで「桜まつり」
函南町の柿沢川沿いに並ぶ410本の河津桜が見頃を迎え、町観光協会は13日まで「かんなみの桜まつり」を開いている。関係者によると現在は五分咲き程度で、最盛期は週明けごろになる見込み。 桜並木は榎木橋-駒形橋の約1キロ。1998年の台風で氾濫した柿沢川の改修工事に合わせ、2度と水害が起きないよう願いを込めて植樹された。富士山を望む絶好のロケーションが人気で、川の土手に咲く菜の花が彩りを添えている。 13日までは近くに駐車場が用意され、料金は平日が無料、土日曜が500円。
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タブレットで「心の相談」 三島市教委、児童生徒の悩み受け付け
三島市教育委員会は、小中学生に1人1台配布しているタブレット端末を活用し、児童や生徒の悩み相談を受け付けている。市内の小中学校ではタブレットを自宅に持ち帰ることが許可され、子供らは家庭で周囲の目を気にせず、対面では話せない困り事を打ち明けることができるという。 タブレットに登録された市教委のポータルサイトに「心の相談」のページを新設し、児童や生徒が悩みを相談できる入力フォームを導入した。学習の遅れ、友達関係、いじめ…など子どもらが抱える悩みは何でも受け付け、話を聞いてほしい特定の先生がいる場合は記入してもらう。相談内容は学校の管理職も目を通し、複数の教諭が情報を共有して問題解
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「感謝」胸に全力 センバツ・日大三島高、健闘誓う 選手、監督ら市長訪問
今春の第94回選抜高校野球大会に出場する日大三島高野球部の選手、監督らが28日、三島市役所に豊岡武士市長を訪ね、甲子園での健闘を誓った。 永田裕治監督は新型コロナウイルスの感染対策をしながら練習を続けている現状を説明し、「力はまだまだ劣るが、好感を持たれるようなはつらつとした野球をしたい」と語った。加藤大登主将は三島駅や街中に掲げられるのぼり旗などを目にして「三島全体の盛り上がりに驚いている。全員が感謝と使命感を持ち、全力で戦ってきたい」と意気込みを述べた。 三島市の高校がセンバツに出場するのは昨年の三島南高から2年連続。豊岡市長は相次ぐ朗報に「野球のまちになってほしい」との期待を込めつ
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メディア招き視察ツアー 三島市 食や文化、自然PR
関東圏の報道機関や旅行会社の関係者を三島市に招き、観光施設や史跡を案内して魅力を発信する視察ツアー(市観光協会主催)が24日、市内で始まった。25日まで10人が各地を巡り、三島の食や文化、自然を体験する。 初日は三嶋大社を訪れ、神職による「正式参拝ツアー」に参加した。三嶋大社は大河ドラマ「鎌倉殿の13人」にもゆかりが深く、平家追討を願い百日参りをした源頼朝と妻の北条政子が休息したと伝わる「腰掛け石」などを見て回った。本殿ではご祈とうやお払いなどの神事も行い、神職から作法について説明を受けた。 市内の飲食店では地元食材を使った料理を味わった。25日は早朝からデジタルイラストマップを使った朝
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三島市、AI導入で業務効率化 手作業100秒→機械処理20秒 給付金支給の事務
三島市は住民税非課税世帯に10万円を支給する臨時特別給付金の事務作業に人工知能(AI)やロボットによるソフトウエアツールを導入し、業務の効率化と迅速化を図っている。手書き書類のデータが自動的にシステム入力されるなど、処理時間は80~90%短縮されるという。 郵送や窓口で申請者から提出された確認書類をスキャナーで読み取ると、手書きの氏名や電話番号、支給要件のチェックなどが一覧表に入力され、さらに専用のフォーマット(書式)にデータが落とし込まれる。手作業では1件当たり100秒かかるのに対し、機械処理による入力は約20秒。最初に動作設定すれば自動的に処理が進むため、その間に職員は別の作業を行うこ
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選挙の仕組み学ぶ 三島北高で講座 投票意義など理解
来年度から選挙権を持つ高校2年生を対象にした選挙出前講座がこのほど、三島市の三島北高で開かれた。市選挙管理委員会の職員がリモートで講師を務め、選挙の仕組みや投票する意義などについて解説した。 選挙は法律や税金の使い方を決定する政治家を投票で選ぶ手段―とした上で、20代の投票率が60代以上を大きく下回る現状を示した。多くの得票を目指す政治家が高齢者向けの施策に注力する「シルバー民主主義」は若者がないがしろにされかねず、「若い人に手厚く税金を使ってほしければ、若者が選挙で主張することが大切」と強調した。 事前に生徒が答えたアンケートでは、投票に行かない理由として「誰に投票して良いか分からない
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三島市、大場地区農地を都市整備へ 地権者高齢化、開発要望も
三島市は2022年度から、市南部の大場地区で都市的なまちづくりに向けた区画整理事業に乗り出す。新年度の一般会計当初予算に関連費用として800万円を盛り込み、地権者の高齢化が進む約10ヘクタールの農地を中心に都市整備を進める方針。 対象地域は主に三島南高の南側に広がる田んぼで、東名沼津インターチェンジに直結する東駿河湾環状道路や伊豆箱根鉄道の大場駅にほど近い好立地。優良農地の「農振農用地(青地)」に指定されているものの、地権者の高齢化が進み農業の担い手不足が深刻化している。昨年、地権者から大場地区のまちづくりに向けた支援や予算措置の要望書が市に提出された。 一方、農振農用地は土地利用に関す
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元教師が塾に通えない児童指導 学習の遅れサポート 三島でNPO
地域のにぎわいづくりに取り組むNPO法人「伊豆地域振興研究所」は2月から、放課後に塾へ行かない児童への学習支援を三島市本町のコミュニティースペース「佐藤塾」で始めた。定年退職後の元教員が子どもの習熟度に応じて指導し、学力の遅れが生じないようサポートする。 放課後の学習環境が中学入学後の学力差につながるとし、家庭の事情などで塾に通えない児童らに週2回、学習の場を用意した。原則として4~6年生を対象に、小中学校の教員や校長を務めた小沢高好さん(70)が国語と算数を教える。 児童は個々に合った教材で学習に取り組み、授業でつまずいた分野を重点に理解を深める。 佐藤塾は一昨年、日大国際関係学部の
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三島観光「バス使って」 市、公共交通マップ作成 地元絵本作家えがしらみちこさんデザイン
三島市はJR三島駅南口を出発するバスの路線図と市内外の観光地を紹介する公共交通マップを作成し、配布を始めた。市内在住の絵本作家えがしらみちこさんがデザインを担当し、ほのぼのとしたイラストで観光客や地元の親子らに公共交通の利用を促している。 駅南口に設置されている5カ所のバス乗り場を出発し、市街地を通過して箱根やJR沼津駅、御殿場など6方面に向かう路線を表示した。三嶋大社、佐野美術館、三島スカイウオークなど観光施設のイラストには、バスやタクシーを使った場合の運賃と所要時間を書き添えた。裏面にはより詳細な路線図が掲載され、持ち歩きに便利なポケットサイズへの折りたたみも可能。 市は駅南口の観光
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三島で3月「マンホール聖戦」 スマホで撮影、投稿呼び掛け AI劣化判定に活用、上位者には賞品も
市内各地のマンホールふたをスマートフォンで撮影して投稿する「マンホール聖戦in三島」が3月19~24日、三島市で開かれる。従来は目視で管理していたマンホールの写真を幅広く集め、デジタルデータの蓄積と人工知能(AI)による劣化判定につなげる。開催は東京都渋谷区、石川県加賀市に続き全国3カ所目。 市下水道課によると、市内のマンホールは約1万3千個。維持管理は委託業者がチェック項目を目視で確認しているが、手間が掛かる上に誤差が生じやすい。市は将来的に劣化度の統一基準に基づくAI判定の導入を見据え、写真データが集まる市民参加型のマンホール聖戦をきっかけに管理のスマート化を加速させる考えだ。 イベ
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三島市予算案 過去最大392億円 コロナ後、まちづくりに重点
三島市は4日、2022年度当初予算案を発表した。一般会計は過去最高の392億円を計上し、前年当初比で30億1千万円(8・3%)の大幅増。新型コロナウイルスの感染防止や市内経済の支援策に加え、移住定住、企業誘致、インフラ整備などポストコロナを見据えた「未来創造型」のまちづくりに重点を置いた。 歳入の柱となる市税収入は2・1%増の175億4100万円。コロナの感染拡大に伴い法人市民税が減収となる一方、企業の設備投資などで固定資産税が増収となった。市債と国庫支出金がそれぞれ26・2%増加し、歳入全体を占める自主財源の割合は前年を3ポイント下回る52・9%。 歳出は小学校の施設補修整備(6億88
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函南町予算案 一般会計116億円 子育て支援など強化
函南町は4日、2022年度当初予算案を発表した。一般会計は前年当初比6・0%増の116億9千万円で、特別会計と企業会計を含めた予算総額は225億2900万円(3・5%増)。町総合計画の後期初年度に当たり、子育てや住民生活の支援体制強化を重点にメリハリある予算編成となった。 一般会計の歳入は、町税が3・5%増の51億1500万円。社会経済の回復による町民税の増額に加え、コロナ対策に伴う固定資産税の増加を見込んだ。新型コロナウイルスのワクチン接種事業などで国庫支出金が24・6%の大幅増となり、県支出金も4・1%の増加。町債は臨時財政対策債の減額などにより56・3%減の3億4400万円とした。
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施設構想「なるべく早く」 三島駅南口再開発、市議会委で当局
三島市議会経済建設委員会は3日、三島駅南口東街区に広域健康医療拠点の建設を進める再開発事業について市当局との質疑を行った。市は施設の導入機能のイメージについて「できるだけ早く市の考えを示したい」との意向を明らかにした。 2017年度の事業提案時から社会情勢を受けて計画内容が修正される中、委員からは「コンセプトと現状の整合性を確認したい」との要望が上がった。市の担当者は交渉中の案件について「詳細な内容は明かせない」とした上で、施設のフロアコンセプトに関しては「複数の提案が出されている」と説明。組合と協議する中で「いつ、どこまで出せるか分からないが、早ければ年度内にも考えを示したい」と語った。
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記者コラム「清流」 地域の印象
10年ほど前にイタリアのある都市を旅行で訪れると、街中にごみの山が積まれていた。聞けば回収業者のボイコットが原因らしい。美しい町並みを期待していただけに、残念な思いをしたのを覚えている。 ごみは捨てる人の生活を表すとも言われるが、地域の印象すら左右しかねない。豊かな自然が自慢の三島市でも、「ルール違反」の赤い紙を貼ったごみ袋が回収場所に取り残されている。目にする度に、かつて見たイタリアの風景を思い出してしまう。 三島では毎朝、多くの市民が街中の清掃に汗を流している。地域花壇も各地に点在し、季節の美しい花を咲かせる。そんな努力を無にしないためにも、当たり前のルールはしっかり守りたい。
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条例改正案に町長反対 メガソーラー、函南臨時議会
民間業者が進める函南町軽井沢の大規模太陽光発電所(メガソーラー)建設事業を巡り、施設の設置を規制する町条例の一部改正を求める住民グループの直接請求を受けた町議会臨時会が1日、開会した。仁科喜世志町長は条例改正を特定事業の阻止に向けた「狙い撃ち」に当たるとし、反対の意見を付して議案を上程した。 メガソーラー建設に町長の同意を必要とする同条例について、町は施行前に開発許可の申請手続きが始まっていた同事業への適用を「遡及(そきゅう)適用に当たる」と判断。当初計画を含む事業全体には適用せず、昨年8月に業者が変更した計画のみ条例に基づく「不同意」を通知した。一方、住民グループは条例改正により事業の起
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⚾地元高校、2年連続甲子園へ 祝福一色、三島に“野球熱”【センバツ】
今春の第94回選抜高校野球大会に日大三島高(三島市)の出場が正式決定した28日、市内は各所に横断幕が掲げられるなど祝福ムードに包まれた。三島勢のセンバツ出場は昨年の三島南高に次いで2年連続。同市では出身選手が2年続けてプロ入りする中、朗報を追い風に野球熱のさらなる高まりを期待する声が上がった。 正式決定を受け、三島市役所やJR三島駅南口にはセンバツ出場を祝う懸垂幕がお目見え。伊豆箱根鉄道(同市)も三島駅のホームに横断幕、路線バス回送時の方向幕に応援メッセージを掲示したほか、電車の車両には祝福のヘッドマークも取り付ける予定という。駅のホームでは横断幕の写真を撮影し、地元高校の快挙を喜ぶ乗降客
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高齢者ワクチン3回目接種 2月前半、予約枠の半数届かず 三島市
三島市は28日の定例記者会見で、一般高齢者を対象とする新型コロナウイルスワクチンの3回目接種について、市がこれまでに受け付けた2月1~15日の予約が枠の半数に届いていない状況を明らかにした。2月後半の予約は1日から受付を開始し、3月中旬には高齢者接種をほぼ終える予定。 2月1~15日の予約枠は8428人で、申し込みがあったのは3802人。そのうちモデルナ製を受けるのは962人、ファイザー製が2840人という。市を通さないかかりつけ医の予約も別枠で設けられ、ワクチンは全てモデルナ製を使用する。 64歳以下への接種券は2月上旬から発送され、届き次第予約が可能になる。集団接種は13日から保健セ
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ストリートピアノ常設 函南・わさびミュージアム にぎわい一助に
函南町の伊豆わさびミュージアムで26日、フードコートの一角にグランドピアノがお目見えした。誰でも気軽に触れられる“ストリートピアノ”として常設し、館内を改装して音楽に親しむ環境を整える予定。地元業者のコラボによるにぎわいづくりの取り組みで、「ワサビとピアノの新しい化学反応」に期待が高まる。 多数のワサビ商品が並ぶミュージアムは一昨年に館内でわさび田が復元されるなど、伊豆の入り口に位置する人気の観光スポット。新型コロナウイルスの影響を受けつつも、運営する山本食品の山本豊社長(60)は「新たな楽しみを届けたい」とピアノの設置に乗り出した。家庭用よりも大きめのグランドピア
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オンラインで書道稽古 三島の「房仙会」 スリランカからも参加
三島市の書家福田房仙さん(72)が主宰する書道教室「房仙会」は、新型コロナウイルスの影響で対面の指導が難しくなる中、オンラインを活用した書の稽古を続けている。全国の生徒約50人に加え、日本への留学を志すスリランカの学生にもモニター越しに指導する。オンラインの長所を生かし、新たな教室の形を模索している。 スリランカから参加するのは、同国で日本語学校に通うラヴィンドゥ・ウィクラマシンハさん(21)。予定していた岡山理科大への留学がコロナの影響で中止となり、再び日本への留学に向けて書を学び始めた。書道を通じて日本文化にも目を向け、「将来は良い書道家になりスリランカで教えたい」と新たな夢も抱いてい
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「情報モラル標語」優秀賞 水谷さん、浅田さん表彰 日大三島
インターネット上の危険やモラルを作品で呼び掛ける「ひろげよう情報モラル・セキュリティコンクール」の表彰式が25日、三島市の日大三島高で開かれ、県警サイバー犯罪対策課長賞とNPOふじのくにネットワーク機構理事長賞に輝いた生徒2人に賞状が贈られた。 同課長賞に選ばれた水谷日菜乃さん(2年)の作品は「知らぬ間に 覗(のぞ)く人あり 慎重に」。各句の始まりをアルファベット表記で「S、N、S」とし、「作品を通じ、SNSについて考えてもらいたい」との思いを込めた。同NPO賞の浅田希愛さん(2年)は「広めるな 正誤のわからぬ 情報を」との標語を作り、誤った情報が拡散する危機感を表現した。 同コンクール
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学力テストのデジタル化 三島の中学で試行 タブレット端末で解答
タブレット端末を活用した全国学力テストのデジタル化を検証する実証実験が24日、三島市立南中で実施された。3年生28人が英語の試験に臨み、画面上をタップしたりキーを打ち込んだりして問題に答えた。入力された解答はオンラインで専用サーバーに送られ、円滑な運用と迅速な採点に向けた課題を確認した。 文部科学省が進める学力テストのデジタル化は2024年から段階的に始まる見込みで、実証実験は国立教育政策研究所の研究指定校となっている同校など全国20校で先駆けて行われた。英語の試験では画面上のアニメーションや音声を使った選択問題、タイピングによる記述などの設問が出題された。タブレットの録音機能を活用した英
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文化財火災に備え 三嶋大社で訓練 高所からも放水
三島市の三嶋大社で24日、文化財防火デー(26日)に合わせた消防訓練が実施された。本殿からの出火を想定し、同大社の自衛消防隊、富士山南東消防本部、市消防団が迅速な消火活動を行った。 自衛消防隊の初期消火が行われる中、通報を受けて出動した消防隊や消防団の車両が境内に続々と到着し、一斉に放水を開始した。同本部が昨年12月に導入したはしご付き消防ポンプ車も駆け付け、高さ13・7メートルから本殿の屋根に向かって水をかけた。 消火器を使った訓練や施設の立ち入り検査も行われた。
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ワンコインで自然体験 幼児ら気軽に 三島のNPOが「ソトアソビ」
子供が自然に親しむ場を提供する三島市のNPO法人「森のようちえん・太陽と緑の風クラブ」は、カヤックや釣りなど多彩な体験を楽しむ「ソトアソビ」プロジェクトを開始した。ふるさと納税制度を活用した県のクラウドファンディング(CF)で寄付を集め、幼児から小学生までがワンコインで気軽に参加できる仕組みを整えた。 自宅に閉じこもりがちな子供らに野外の楽しさを伝えようと、これまで木登りなど野遊び中心だった活動の幅を広げた。CFで集まった寄付金100万円を活用し、子供の参加費は1回500円に設定した。活動は月に2回実施し、カヤックによる川下りや無人島遊びなどのイベントを企画している。 23日は同市佐野の
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「三島は潜在力高い」明大院生が模型、パネル 遊休地活用策を提案
明治大で建築都市学を専攻する大学院生が22日、三島市の地域活性化に向けて遊休地の活用法を提案する建築模型とパネルを市役所ロビーに展示した。世代を超えた人の交流やライフステージに合わせた暮らし方など、地域の課題も踏まえたまちづくりの方向性を示している。 大学院の1年生15人が昨年9月に市内で5日間の合宿を行い、地域を歩きながら現状と課題を分析。地元の観光アドバイザーらとも議論を重ね、仮設建築、学生食堂、産業、住み替えの視点からまちづくりを考えた。 空きが多い駐車場や遊休地を活用し、移動式の建築物を用いた「週1マルシェ」、シェア型工房と商業施設での染め物体験、販売などを提案。三島駅南側の楽寿
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三島の自然や史跡フリーイラストに 市民団体が公開
アートと地域をつなぐ市民団体「アルテ・プラーサ」は、三島市内の自然や史跡、特産品などを描いた「みしまフリーイラスト」をウェブ上で公開している。ホームページから自由にダウンロードでき、事前申請や著作権の表記も不要。三島ならではのチラシやポスターの作成などに無料で活用できる。 イラストは三嶋大社や箱根西麓野菜、楽寿園など、三島にちなんだデザイン77点。沼津市のイラストレーター渡辺純さんが、ほのぼのとしたタッチでかわいらしい絵を描き上げた。カラーと白黒の2種類を用意し、町内会のお便りや子ども向けの塗り絵など多彩な使い方を提案する。 日常生活に地元アーティストによる芸術を取り入れ、地域への認知度
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給食デザート「清き一票を」 三島・北小で選挙講座 舌戦、投票…本番さながら
三島市立北小で20日、選挙出前講座が開かれ、6年生145人が選挙の仕組みや歴史について学んだ。好きなスイーツに投票する「給食デザート選挙」も行われ、“当選”したスイートポテトは3月4日の給食で全校児童に提供される。 このほか、デザート選挙に立候補したのはチョコプリン、フレンズクレープ、ガトーショコラ。それぞれ代表の児童が立候補者を務め、立会演説で「味、大きさ、栄養が最高」「チョコ好きにはたまらない味と食感のハーモニー」などと魅力を語った。応援演説も行い、支援者が「あなたには給食を変える力がある。清き一票を」と支持を訴えた。 市選挙管理委員会の指導を受け、実際の選挙
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全中での経験糧に飛躍 三島北上、山田中生 市長訪問し報告
昨年8月の全国中学校総合体育大会に出場した三島市立北上中、山田中の陸上部員が17日、三島市役所に豊岡武士市長を訪ね、大舞台での経験を振り返りながら今後のさらなる活躍に向けて決意を新たにした。 北上中は篠原柚葉さんが女子100メートルハードルで3位、女子4×100メートルリレーで6位に入り、女子100メートル走で安田彩紗さん、山田中は江島定芳さんが男子800メートル走で出場した。全員3年生で、表敬訪問では「1年の時から全国大会出場を目指し、つらい練習を乗り越えてきた」「高校生になったらインターハイに出場できるよう頑張りたい」などと思いを語った。 豊岡市長は「高校では新たな目標に
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函南ブランド2品目追加 函南ちょうざめ/丹那茶 認定証を授与
函南町の特産品としてPRする「函南ブランド」の認定証授与式が17日、町役場で開かれ、4年前から同町で養殖が始まった「函南ちょうざめ」と酪農が盛んな丹那地区で出た堆肥で栽培する「丹那茶」が新たに認定を受けた。 同ブランドは3年ごとに更新され、今回の認定で59品目。チョウザメはJR函南駅近くの養魚場跡地を活用して続けられ、このほど出荷が始まった。町内にはチョウザメ料理専門店もオープンし、函南ちょうざめ企業組合の岩野三郎代表理事は「思ったよりも順調。味も上々」という。 深い味わいと豊かな香りが特徴の丹那茶は、酪農で発生する堆肥を活用して循環型農業を推進する。生産業者イワキの岩城東秀さんは「丹
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厄よけ豆 袋詰め手際よく 三嶋大社、コロナ終息願い込め
2月3日に節分祭が開かれる三嶋大社で18日、「厄よけ豆」の袋詰めが始まった。同大社敬神婦人会の計137人が19日まで、4万袋に豆を入れる作業に取り組む。 新型コロナウイルスの感染対策として、例年は1日で行う作業を2日に分けて実施する。初日は85人が盆に盛られた豆を適量ずつすくい取り、三角形の紙袋に手際よく詰めてのり付けした。同婦人会の多田与枝子会長(83)は「早くコロナが終息するよう願いを込めた。節分祭のころは少しでも収まっていてほしい」と話した。 節分祭では70歳以上の崇敬者から選ばれた年男が厄よけ豆を舞殿からまく。祈とうの際にも配るほか、2袋100円で参拝者に授与する。
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不要な資機材を譲渡、活用 三島商議所、リユースプロジェクト始動
三島商工会議所は、事業変更などで不要になる企業の資機材を必要な事業者に譲り渡す「三島リユースプロジェクト」を開始した。会員事業所同士の譲渡は転売される可能性も少なく、「有効活用を」と願う所有者と引き取り業者の思いを仲介する。18日には初のマッチングが成立し、同商議所で受け渡しが行われた。 譲渡されたのは電子回路の電流や電圧、周波数などを測定し、波形やデジタルで表示する機器2台。電子回路設計から産業翻訳へと事業転換したオフィスきくち(熱海市)が出品し、券売機などのユニットを設計、製造するアーステック(三島市)が引き取りを申し出た。買いそろえれば10万円以上する機器で回路設計には欠かせず、同社
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眺望絶好のキャンプ場開設 函南移住、北海道出身の渡部さん夢実現
6年前に函南町へ移住した渡部竜矢さん(40)が昨年12月、同町平井の鬢之沢(びんのさわ)地区にキャンプ場をオープンさせた。首都圏から近く、富士山と箱根山麓を一望できる絶好のロケーション。資金協力を呼びかけたクラウドファンディング(CF)では1190万円が集まり、今後はバースペースを整備するなどさらなる展開も計画中だ。 町の中心部から車で約30分。地元の酪農家から牧草地を借り受け、2万平方メートルの広さにテントを張るフリースペースを提供する。好天なら正面に富士山を望み、夜は満天の星。道具を持ち込めばバーベキューも楽しめる。いずれは農作物の収穫や酪農の体験など地元との連携も模索する。 北海道
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競技かるた名人奪取 川瀬さん(長泉)「永世」称号目指し鍛錬
8日に開かれた小倉百人一首競技かるたの第68期名人位決定戦で勝利した長泉町の川瀬将義さん(27)が15日、三島市内で所属する三島せせらぎ会の練習に臨み、「幼いころから名人を意識してやってきた。感慨深い」と栄冠を手にした思いを語った。今後も腕を磨き、5期連続防衛で与えられる永世名人の称号を目指す。 愛知県で生まれ、百人一首を始めたのは4歳の頃。読み札を使った遊びで興味を抱き、やがて競技かるたの道に進んだ。全寮制の中高一貫校では練習がほとんどできない日々が続いたが、進学した東北大で復帰し、卒業後も東京で大学のOBらと競い合った。 結婚を機に1年前から長泉町に住み始め、入会した三島せせらぎ会で
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一流の音色、小学校に響く 16日「三島せせらぎ音楽祭」
一流音楽家が集う「三島せせらぎ音楽祭」(実行委員会、SBSプロモーション主催)のコンサートが16日に三島市民文化会館で開かれるのを前に、佐野小と坂小で14日、訪問コンサートが開かれた。出演する奏者が2グループに分かれて両校を訪れ、クラシック音楽の魅力を児童に紹介した。 佐野小ではバッハやモーツァルトなどの4曲が披露され、9人の奏者が迫力の演奏を児童の間近で繰り広げた。曲の合間には楽器の説明やクラシック音楽の歴史などを説明し、「音楽は合わせるのではなく、仲間で一つの作品をシェアして共鳴するもの。共有する喜びを感じてほしい」と語った。坂小には4人の奏者が訪問した。 同音楽祭は、15日にも1
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工業系高校生が研究成果を発表 最高賞は掛川工業
静岡県高校工業教育研究会主催の生徒研究発表会が13日、三島市民文化会館で開かれた。県内13校の工業系高校がさまざまな研究成果を披露し、掛川工業高が最高賞の県教育長・県工業高校学校長会長賞に輝いた。 同校は、耕作放棄地を利用してオリーブの産地化を進める掛川市で「小型オリーブ搾油機の製作」に取り組んだ。撹拌(かくはん)、圧搾、ろ過―の各工程で使う機械を組み立て、約5キロのオリーブの実から160グラムのオリーブ油を搾り出した。機械の大型化で搾油量を増やした一方、持ち運びに適さず、ろ過に時間がかかるなどの課題も分かった。 御殿場高はマルチメディアを活用した学校紹介の動画を製作し、編集やゲームのア
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三島に五輪レガシー 米国バレーボール協会が優勝カップ寄贈
東京五輪の事前合宿で米国男子バレーボールチームを受け入れた三島市へのお礼として、米国バレーボール協会はこのほど、三島の大会で活用できる優勝カップを市バレーボール協会に寄贈した。市内で開催される少年団の大会「バレーボールフェスティバル」に、来年度からUSA杯の冠が加えられる予定。 贈呈伝達式が市役所で行われ、豊岡武士市長からカップを受け取った佐野君子会長は「子どもがバレーを愛し、レガシーとして日米の友好を育んでほしい」と期待した。オンラインでつないだ在名古屋米国領事館では、マシュー・センザー首席領事が「スポーツを通じた交流が長く引き継がれ、両国の絆が一層強まるよう期待している」と述べた。
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三嶋大社で必勝祈願 自転車のチームブリヂストンサイクリング
三島市を拠点に活動する自転車競技の「チームブリヂストンサイクリング」は5日、必勝祈願の新年初詣を三嶋大社で行った。 ご祈とうなどの神事が執り行われ、昨年の東京五輪に出場した脇本雄太選手(32)や橋本英也選手(28)ら選手10人と宮崎景涼監督がさらなる成長と活躍を祈った。股関節を負傷中の脇本選手は「まずはけがをしっかり治し、新たな気持ちで競技に臨みたい」と語り、橋本選手は「今年はアジア大会で3連覇が懸かっている。優勝して次のパリ五輪につなげたい」と意気込んだ。 チームブリヂストンサイクリングは2018年シーズンから三島市に拠点を移し、昨年12月の全日本選手権大会は7種目でタイトルを獲得。五
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チョウザメ料理店オープンへ 函南で養殖「一大ブランドに」 シェフの舘野さん、埼玉から移住
函南町の新たな特産品を目指して養殖が始まったチョウザメの料理店が、8日に同町上沢にオープンする。15年前からチョウザメの調理に取り組むオーナーシェフの舘野毅さん(40)が埼玉県から同町に移住し、あぶりや刺し身などさまざまな料理を提供する。テークアウトの総菜も店頭に並べ、「函南の一大ブランドにしたい」と意気込む。 「味はタイ、食感はフグ」というチョウザメは骨の付き方が複雑で、調理には独特の技術が必要。舘野さんはキャビアの専門店で10年、チョウザメのイタリアンで5年シェフを務め、函南で養殖が始まったのを機に移住を決意した。旧すし店の調理設備を入れ替えてオープンし、当面はカウンターのみでお客を迎
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鰻巻きバーガー、三島の新名物に 食事処「源氏」が発売
三島市特産のウナギで新たな名物を―。食事処「源氏」(同市一番町)は、人気メニューの鰻(う)巻きをバンズで挟んだ「鰻巻きバーガー」の販売を始めた。ウナギのかば焼きを卵で包み、タレとサンショウで味わう新感覚。井川忠晃社長(59)は「子どもでも気軽においしく食べられるご当地グルメにしたい」と語る。 試行錯誤を重ねながら商品化に取り組み、店で出している鰻巻きよりもふんわりとした食感に焼き上げた。1人前で使うウナギは4分の1匹で、タレで味付けして提供する。サンショウは好みによって追加でき、甘辛い味わいと香ばしいパンの意外な組み合わせが楽しめる一品に仕上げた。 同店は予約販売を始め、「うなぎコロッケ
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日大生作成が散策マップ作成 歩きや電動自転車で三島満喫して
日大国際関係学部(三島市)の矢嶋敏朗准教授のゼミ生が28日、1年がかりで作成した市内の「お散歩マップ」と「E―BIKE(電動アシスト付き自転車)マップ」を市役所でお披露目した。広域観光交流拠点として三島駅南口に構える富士山三島東急ホテルと連携し、自然や歴史を満喫できるコースを案内している。 昨年12月から街中の散策やE―BIKEの試走を重ね、安全に市内を楽しめるマップづくりに取り組んできた。お散歩マップでは源兵衛川や三島梅花藻の里など水辺を中心にしたコースに加え、「欲張りコース」として源兵衛川と三嶋大社を楽しめる2種類のマップを完成させた。E―BIKEマップは「富士山の景色」と「三島の歴
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春の七草収穫最盛期 三島の箱根西麓 福祉施設利用者が応援
七草がゆの具材となる「春の七草」を栽培する三島市の箱根西麓で、収穫作業が最盛期に入った。高木農園(同市)では年明けにかけて18万パックが出荷される予定だが、例年は作業に加わる帰省中の大学生らが新型コロナウイルスの影響で思うように集まらず、27日からは市内の福祉事業所の利用者らが応援に駆け付けた。 同農園のハウスでは、市内6カ所の施設を利用する障害者ら約50人が七草用のダイコン(スズシロ)を収穫し、葉を切り取って洗う作業に汗を流した。特定非営利法人「にじのかけ橋」によると、コロナ禍で仕事が減る事業所も多く「時給をもらって働ければ利用者の工賃も増える」と歓迎する。農福連携を推進する農家の古川雅
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函南メガソーラー条例 適用巡り割れる見解 事業「起点」施行前か後か【解説・主張しずおか】
民間企業が進める函南町軽井沢の大規模太陽光発電所(メガソーラー)建設事業で、設備の設置を規制する町条例の適用を巡り町と一部住民の見解が食い違っている。論点は事業の起点が条例施行の前か、後か。建設反対の立場は同じだが、施行前に動きだした当初計画への適用に難色を示す町に対し、条例を改定して全面適用を求める住民の動きも出始めた。 条例が適用されると、業者は町長の同意なしに設備の設置が禁じられる。電力の固定買い取り制度(FIT)は法令順守を前提とし、業者が条例に違反すれば経済産業省から認可を取り消されかねない。町は事業への「不同意」を示しているため、条例適用が事業の阻止につながるとの見方は強い。
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三島そば手打ち体験 宿場町の文化振興 NPO法人
宿場町として栄えた三島のそば文化を盛り上げようと、NPO法人グラウンドワーク三島(三島市)は25日、地元で栽培した「三島そば」のそば打ち体験を同市民生涯学習センターで行った。 20人が参加し、そばの種まきから収穫までを指導するGW三島のボランティア「そばつくり隊」の3人から手ほどきを受けた。そば粉と割粉に水を加えてこねた後、形を整えながらのし棒を転がして伸ばし、最後に最適な太さに切って完成させた。空気を出すようにこねるこつや指使いなどを丁寧に教えてもらいながら、集中してそば打ちを楽しんだ。 三島そばは箱根西麓の遊休農地を活用し、GW三島が17年前から栽培を続けている。豊かな香りとほのかな
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経験談披露 元サッカー選手の安永さん 三島・坂小で夢教室
トップアスリートが夢や努力の大切さを伝える「夢の教室」のオンライン授業が22日、三島市立坂小で開かれた。元プロサッカー選手の安永聡太郎さん(清水商高出)が「夢先生」となり、5年生11人にプロ選手を目指した経験談をモニター越しに披露した。 幼少期を過ごした山口県でサッカーを始め、プロを志すようになった小学生の時に「集中力」、中学生で「時間の使い方」を身に付けたという。清商に入学した当初は厳しい先輩の顔色を気にして夢を見失った時期もあったが、友人の言葉や努力する姿から覚悟を新たに。瞬発力と体の強さという「個性」を生かして高校2、3年で計6度の日本一に輝き、プロサッカー選手の夢をかなえた。 児
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三島市、消防団員確保へ優遇制度 商店が割引やサービス
三島市はこのほど、市内の商店で市消防団員が割引や優待などの特典サービスを受けられる「消防団応援の店」制度を開始した。鮮魚店や飲食店など12店舗が登録し、団員を対象に料金の5%オフや一品サービスなどで優遇する。 年々減少が続く同市の消防団員は現在380人で、長年にわたって条例定数の491人を大きく下回る。最近は2カ月で全焼火災が4件発生するなど消防団の役割が高まる中、インセンティブを設けることで団員の確保や士気高揚につなげる。登録店は今後も募集するという。 登録店では店先に登録証が掲げられ、団員が市から交付された利用カードを提示するとお得なサービスを受けられる。購入金額の10%相当の品を提
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10年後の自分へ手紙を 三島市、2月4日まで募集
10年後の自分に宛てる「未来レター」の募集が17日、三島市で始まり、市役所で開かれたキックオフセレモニーで徳倉幼稚園の年長園児17人が手紙を回収箱に投函(とうかん)した。 2031年度には高校生になる園児は「どんな風にしていますか」「仲良しの友達は元気かな」などのメッセージをしたためたほか、手紙には10年後のわが子に向けた保護者の思いも添えられた。市役所ロビーで「お手紙をお願いします。10年後が楽しみです」と声をそろえ、市のマスコットキャラクター「みしまるくん」が持つ回収箱に一人ずつ手紙を入れた。 未来レターの募集は来年2月4日まで。市役所や市民生涯学習センターなど6カ所で専用用紙の配布
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センバツ出場 記念碑を除幕 三島南高
今春の選抜高校野球大会に県内初の21世紀枠で出場した三島南高(三島市)で19日、記念碑の除幕式が開かれた。野球部の選手、関係者が集まり、甲子園出場を果たした同校の歴史的快挙の重みをかみしめた。 記念碑はセンバツ出場の際に集まった同校への寄付の一部を使って野球部のOB会が建てた。正門に高さ2メートルほどの石碑を設置したほか、グラウンドにも2、3年生の選手、マネジャー31人と持山育央校長や稲木恵介監督らの名前を刻んだ記念碑を置いた。除幕式では、センバツ出場時に主将を務めた伊藤侍玄さん(18)や稲木監督らが幕を引いて記念碑をお披露目すると、部員やOBから拍手が上がった。 伊藤さんは「歴史に残る
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文化勲章・絹谷氏制作 原風景の壁画、三島市民文化会館に展示
数々の大作を手がけ、本年度の文化勲章を受章した洋画家絹谷幸二氏(78)が30年前に描いた巨大な壁画が、三島市民文化会館のロビーに飾られている。富士山や湧水、豊かな自然と町並みを迫力のタッチで描いた作品は、絹谷氏が何度も足を運んだ三島の原風景。絹谷氏は「思い入れの強い作品。多くの人に見てもらいたい」と語る。 作品名は「旭日三島讃歌」(縦1・8メートル、横4・5メートル)。両脇に赤と青の富士山、中央に大きな太陽を描き、豊富な湧水や山々に囲まれた三島の町並みを表現した。制作した1991年の前から三島周辺にはアユ釣りをしにたびたび訪れ、「朝は赤富士、昼は青富士。三島の眺めが大好きだった」と作品に込
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記者コラム「清流」 火事、事故、詐欺…
最近、三島市内で建物火災が多発している。この2カ月で現場に急行した4件は、いずれも窓から真っ赤な炎が噴き出すほどの大火。生命、財産を一瞬にして奪いかねない火災の恐ろしさを改めて思い知らされる。 日没が早くなる冬に入り、三島署管内では交通事故が目立つ。11月に続いた2件の死亡事故は、どちらも夕暮れや朝方の薄暗い時間帯に起きた。今年は振り込め詐欺の被害も相次ぎ、被害額の6500万円は昨年を5千万円も上回った。 火事、事故、詐欺…。どれも日常生活の至る所に潜み、わずかな隙を狙って“姿”を現す。コロナが収束の兆しを見せ、どこか気が緩んではいないだろうか。何か
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中心市街地をリノベ 三島に協議会発足、計画策定へ
三島市中心街の活性化を図る「まちなかリノベーション推進計画」の策定に向けた協議会が14日発足し、市役所で初会議が開かれた。三島駅、三嶋大社、広小路駅を結ぶ三角形のエリアを中心に、地域の将来像を共有して魅力的なまちづくりへの戦略を考える。 現状把握として実施した市民2千人へのアンケート結果では、理想的な街のあり方について「歩いて楽しい」「水辺や緑が多い」「魅力的な専門店が増える」などが上位に入った。目指すべきエリアの将来像として、「3歩先をつくる場所」「変わらない。けど、進化する」など7案が示され、委員から「市民や観光客などターゲットを絞ってはどうか」などの意見が出た。 同計画の策定に向け
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町条例改定を直接請求 函南メガソーラー、反対派が署名提出
函南町軽井沢の大規模太陽光発電所(メガソーラー)建設計画に反対する住民グループ「住民投票で軽井沢メガソーラー建設を止める会」は14日、施設の設置に町長の同意を必要とする町条例の一部改定を求める直接請求に向け、町民3540人の署名を町選挙管理委員会に提出した。 町は2019年10月の条例施行前に事業の手続きが始まっていたため、当初計画には「条例の遡及(そきゅう)適用はできない」と判断。今年8月に業者から届け出があった計画の変更部分にのみ、条例に基づく「不同意」を通知している。一方、同グループは条例の改定により事業の起点を「手続き」ではなく「工事の着手」と変えることで、現在も着工していない事業
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一流音楽家が吹奏楽クリニック 三島の音楽祭
一流音楽家と市民が協働で作り上げる「三島せせらぎ音楽祭」(実行委員会、SBSプロモーションなど主催)の吹奏楽クリニックが11日、三島市内で始まった。日本を代表する指揮者、奏者が中学生や市民吹奏楽団を指導し、より演奏の質を高めるためのポイントをアドバイスした。 講師は広島交響楽団音楽総監督を務める指揮者の下野竜也氏と、国内外のコンクールで活躍するトランペット奏者の高橋敦氏。「U―15伊豆中学生選抜吹奏楽団」の練習では、息の吸い方や舌を使ったタンギング、感情表現などについて細かく手ほどきした。下野氏は「悲しい時、うれしい時にどんな呼吸になるか。いろんなバリエーションを頭に入れて」などと呼び掛け
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記者コラム「清流」 夢広がる“ご当地米”
三島市の川沿いを歩くと、水の透明さに驚かされる。山奥のせせらぎではなく、新幹線駅からもほど近い中心市街地。源兵衛川、御殿川、桜川…。住民が受け継いできた「水の都」だ。 そんな三島の清流で育てた“ご当地米”の販売が始まった。その名も「ゆめみしま」。三島の土壌や水に合った品種を探し、試食と試行錯誤を重ねて4年がかりで完成した。大きな粒と豊かな甘みが特徴という。 先日の試食会では、早くも「日本酒を造りたい」と熱い一声が上がった。名前の通り夢は広がるばかりだが、まだ産声を上げて間もない地域のブランド米。当面の目標は、図らずも名をはせた御殿場コシヒカリに「追い
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⚾前田銀治選手「早く一軍で活躍を」 プロ野球楽天、市長表敬
プロ野球の東北楽天ゴールデンイーグルスにドラフト3位で入団した三島南高野球部の前田銀治選手(18)が9日、三島市役所に豊岡武士市長を訪ね、「早く一軍で活躍することが三島への恩返しだと思っている」と抱負を語った。 現在はプロで使う木製バットを振り込んでいるとし、「ようやく手になじんできた。芯で当たれば木の方が飛ぶ」と手応えを語った。前田選手からサイン色紙とサインボールを受け取った豊岡市長は、「けがだけには気をつけ、他の選手の何倍も練習して頑張ってほしい。市民が背中を押している」と激励した。 市長との対談後は感染対策のためオンラインで取材に応じ、4日のファン感謝祭で訪れたホームの仙台市につい
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⚾日大三島「全員野球で乗り越えた」 市役所訪問 東海V、センバツ確実
今秋の東海大会で優勝し、来春の選抜高校野球大会への出場が確実視される日大三島高野球部(三島市)の関係者が6日、市役所に豊岡武士市長を訪ねて喜びと決意を語った。 同校は秋季県大会で初優勝して東海大会に進み、聖隷クリストファー(浜松市)との決勝戦を6―3で制した。明治神宮野球大会では九州国際大付属高に1―2で惜敗。永田裕治監督(58)は「克服する課題は数知れない」と先を見据えつつ、「希望を持って春を目指し、生徒と泥だらけになって戦いたい」と述べた。加藤大登主将(2年)は「ここまで一つも楽な試合はなく、苦しい中でも全員野球で乗り越えた」と振り返った。 同校が来春のセンバツ出場を決めれば、今年の
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SPAC俳優・奥野さん、演劇部指導 重心と呼吸の重要性強調 長泉・知徳高
静岡県文化財団の事業「マイクロ・アート・ワーケーション」で三島市に滞在し、市民と芸術を通じて交流していた県舞台芸術センター(SPAC)の俳優奥野晃士さん(53)が4日、長泉町の知徳高を訪れて演劇部の指導に当たった。今回を皮切りに定期的な指導を続けるという。 「体の存在感が言葉の存在感を高める」とし、重心と呼吸をコントロールする必要性を強調。片足を前に大きく回して膝を上げた後、すり足やつま先立ちをするトレーニングを実践し、力強い演技に向けて下半身の安定感を高めるよう呼び掛けた。舞台芸術で求められる動きを「体のフィクション」と表現し、無駄のない生理的な動き、スピードとブレーキ―などのポイントを
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税収前年度比8億円減 コロナ影響 三島市、来年度は増収見込み
三島市議会11月定例会は3日、一般質問を行い、市は新型コロナウイルスの影響を受ける本年度の税収について昨年度決算比で約8億円、本年度当初比で2億円程度の減収となる見通しを示した。佐藤寛文氏(無会派)に答えた。 個人所得の減少や多くの企業における業績の悪化に伴う市民税の落ち込みなどが見込まれるという。一方、国の減収補塡(ほてん)債や徴収猶予にかかる猶予特例債などにより、「結果的には大きな減収にはならない」とした。来年度は県の景気動向指数から所得の増加が見込まれるなど、市税は本年度当初比で数億円程度の増加を見込んだ。 三島駅南口再開発事業の資金計画で、国や県を含む補助金額が計13億円増えた根
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デマンドタクシー試験運行 函南の交通空白解消へ
函南町は1日、公共交通空白地域の同町桑原区、奴田場区でデマンドタクシーの試験運行を開始した。65歳以上の区民を対象に予約を受け付け、自宅からJR函南駅と近くの山口医院までを運賃300円で行き来する。来年2月までの3カ月間で実施して利用状況を分析し、本格運行に向けた検討を重ねる。 65歳以上の両区民は事前に会員登録を行い、設定された1日10便のうち利用したいタクシーを1時間前までに予約する。複数の利用者が同じ時間のタクシーを予約し、ルートが近い場合は運賃を100円引きした上で乗合運行とする。函南駅と山口医院以外での途中下車はできないが、函南駅でバス、電車と接続できるようタクシーの発着時間を
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高齢者「通いの場」地図に 三島市作成、活動内容も紹介
三島市は、地域の高齢者らが集まって交流する住民主体の「通いの場」マップを作成した。市内132カ所の通いの場と45のシニアクラブを地図で示しているほか、各団体の主な取り組みなども紹介している。 自宅に閉じこもりがちな高齢者がそれぞれに合った通いの場を見つけ、仲間づくりや活動につなげてもらうのが狙い。マップはA1判の折りたたみ式で、市内全域の地図に通いの場の位置を記した。団体ごとに活動の頻度、電話番号のほか、ウオーキング、山登り、健康マージャン、カラオケなど活動内容やPRポイントも知ることができる。 市によると、高齢者人口に対する通いの場への参加率は16・5%で県内4位。市は「興味のある場所
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高校生に「広報みしま」特別号 三島市、魅力紹介し郷土愛育む
三島市は10日、市内と周辺市町の高校3年生に地元の魅力を伝える「広報みしま特別号」を発行する。地元にまつわる何げない疑問や知る人ぞ知る裏話を紹介し、若者の郷土愛を育んで将来を担う人材育成につなげる。 県東部、伊豆地区の5市1町の高校に通う約6千人の3年生に学校を通じて配布する。室町時代に寺尾源兵衛によって造られた「源兵衛川」の由来、源氏再興を祈願したとされる源頼朝と三嶋大社の関係など、普段は見慣れた自然や歴史資源、名物などをさらに掘り下げたエピソードを掲載した。地域活動に取り組む市民の思いや、周辺市町から東京に通う学生のスケジュールなども紹介している。 最終面では「10年後の私に手紙を書
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静岡人インタビュー「この人」 野崎隆範さん 三島税務署長に就任
相続税調査など主に資産課税を担当してきた。愛知、三重で勤務し、本県の赴任と署長就任は初めて。三重県津市出身。56歳。 ―職員に何を指示したか。 「コロナの感染状況を踏まえ、納税者に即した柔軟な対応を心掛けること。また、名古屋国税局管内の48署で最も明るく活気ある職場を目指す。私生活もしっかり充実させて仕事も頑張ってほしい」 ―最も重視する課題は。 「e―tax(イータックス)の普及。確定申告がスマホででき、利便性は年々高まっている。源泉徴収票をカメラで撮影すれば自動入力されるシステムも来年1月から導入される予定。まずは利用し、便利さを体験してもらいたい」 ―管内の印象は。 「伊豆
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ポストの貯金箱でお客を出迎え 函南のスナック 16年の営業に幕
郵便ポストの貯金箱を店内に飾り付けてお客を出迎える函南町のスナック「がらくた」が、11月末で閉店する。多くの常連客に愛されて16年間営業を続けてきたが、店主の西原志津子さん(67)が体調を崩して経営を断念。店に並ぶ160個の大小さまざまな貯金箱に目を向け、「お客にもらった物も多い。いろんな人に支えてもらった」と感謝する。 円柱形の丸っこい郵便ポストに魅せられ、20年前から貯金箱を集め始めた。陶器店で珍しい形を見つければ買い、郵便局でのキャンペーンにもまめに出向いた。お店を始めると持ってきてくれるお客も現れ、郵便ポストが人のつながりを生み出したこともあった。 店内に並ぶ七色や金色、高さ1メ
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松毛川の放置竹林解消へ GW三島が都留文科大生と作業
三島市のNPO法人グラウンドワーク三島はこのほど、三島、沼津の市境を流れる松毛川の沿岸で放置竹林の解消に向けた環境整備活動を行った。都留文科大(山梨県)の学生34人も参加し、竹を切ってチップ状に破砕する作業に取り組んだ。 松毛川は三日月形の止水域で、GW三島は放置竹林が広がる周辺の沿岸で17年前から環境整備を進めている。今回は渡辺豊博専務理事が今春まで特任教授を務めていた同大の学生がフィールド授業として活動に参加し、沼津市側の左岸で約40メートルの竹林を刈り取ってチッパーで破砕した。今後、発酵させて堆肥化し、沿岸の土壌に混ぜることで植林する苗木の活着率向上に活用する。 川沿いには樹齢10
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函南の猫おどり「灯消さない」 コロナで2年中止 地元有志、次回開催祈り奉納
猫にまつわる伝説が残る函南町の伝統行事「かんなみ猫おどり」が新型コロナウイルスの影響で2年連続の中止となる中、来年の開催を目指す地元有志が23日、「猫おどりの灯は消さないプロジェクト」として同町畑の長光寺で奉納踊りを行った。地元の丹那小からも児童23人が参加し、猫のメークと衣装でにぎやかな踊りを繰り広げた。 猫おどりは同町の軽井沢地区に伝わる「夜になると人間の言葉を話し、踊る猫」の民話を元に、町おこしイベントとして1988年に始まった。2019年まで32回を数え、猫のメークを施した8千~1万2千人の来場者が猫になりきって踊りを楽しむ。猫おどりグループ「ブルーキャッツ」を中心に町内の小学校な
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名選手を育てるには? 元プロ野球指導者・内田さん 三島で講演
1970年から選手、指導者として50年間途切れることなくプロ野球のユニホームを着続け、現在は社会人野球のJR東日本で外部コーチを務める三島市出身の内田順三さん(74)=東海大一高・現東海大静岡翔洋高卒=がこのほど、「人を『つくり』『育て』『生かす』術とは」と題して同市民生涯学習センターで講演した。 外野手として13年間プレーし、引退した83年から広島、巨人の打撃コーチを務めた内田さんは、新井貴浩や清原和博ら名選手を育成した経験談を披露。指導者として陥りがちな自分の形にはめ込む教え方ではなく、「選手の得意分野や適性を伸ばすのがコーチの仕事」と語った。時に野球以外の話から選手とのコミュニケーシ
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函南東小児童 手話で自己紹介 県主催講座に参加
静岡県条例に基づき「手話であいさつを」運動を展開する県は18日、函南町立東小で手話講座を開いた。4年生113人が受講し、手話による自己紹介などに挑戦した。 県職員や聴覚障害者らが手話を言語として認識するよう呼び掛けた上で、4グループに分かれて手話の実技に取り組んだ。透明なマスクを使って手話の会話における表情の重要性も強調しながら、それぞれの名前とともに「函南東小の4年生です」「よろしくお願いします」などと伝える手話を指導した。 児童らは苦戦しながらもゆっくりと手と表情で会話し、上手に自己紹介ができるとお互いに「素晴らしい」などと手話でたたえ合った。初めて手話に挑戦したという新里朱音さんは
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三島・西小 栄養バランス楽しく学ぶ アプリ活用、食育授業
三島市立西小で19日、タブレット端末のアプリを活用した食育授業が始まった。新型コロナウイルスの感染拡大で調理実習の実施が難しい中、楽しみながら食事の栄養バランスやレシピを学んでもらおうと取り入れた。 健康づくりの推進などで市と連携協定を結んだ大塚製薬の開発アプリを取り込んで行った。6年生がカレー、ハンバーグ、唐揚げの中から好きな料理を選んで絵を描き、タブレットで写真を撮影。画面上に映し出されたキャラクターから「仲間選び」を行うよう指示を受け、温野菜やサラダなどの副菜、料理に合うご飯やパン、麺類の主食を選んで栄養のバランスを考えた。 児童らは料理との組み合わせについてグループワークも行い、
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園児、ラグビーボールで楽しく 函南でアザレア・セブン講座
袋井市を拠点に活動する女子7人制ラグビーチーム「アザレア・セブン」の選手による出前講座(県ラグビーフットボール協会主催)が16日、函南町の仁田マーガレット保育園で開かれた。 4、5歳児計47人が3人の選手から手ほどきを受け、頭の上や股の下を通して後ろの人にボールを手渡す競争などラグビーボールを使った遊びに挑戦した。ボールを抱えて走ったり転がしたりするリレーは3チームに分かれて行い、思うようにまっすぐ転がらないだ円形のボールに苦労しながら懸命に取り組んだ。「だるまさんが転んだ」も楽しみ、園庭に笑い声が響いた。
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記者コラム「清流」 大火の翌日
衆院選の熱戦が終わって間もない10月31日未明、三島市の大通り商店街で建物火災が発生した。少なくとも計6棟を焼く大火となり、不幸にも1人の死亡が確認された。広小路駅からほど近い市の中心街。深夜とはいえ、現場は大勢の通行人や住人で騒然とした。 その翌日、夕刊に1枚のチラシが折り込まれていた。地元の自治会が火事の迷惑をおわびし、消火活動に感謝する内容だった。地域としても深刻な大惨事にもかかわらず、わずか1日の丁寧な対応に驚かされた。 人のつながりが希薄な時代。困難があれば支え合い、ともに乗り越える地域の関係は何物にも代えがたい。「住みやすい街大賞」で注目される三島には、こんな魅力もあるようだ
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特産サツマイモで冬のお菓子 三島の老舗店が発売
三島市の老舗和菓子店「兎月園」は、三島特産のサツマイモ「三島甘藷(かんしょ)」を使った新たな和菓子「い~ものみっつけ」を作った。11月中旬から三島の冬のお菓子として発売する。きな粉の中からイモやわらび餅を取り出して食べるお菓子で、「芋掘り感覚で楽しんで」としている。 箱に詰めたきな粉の中にイモのエキスを練り込んだわらび餅、蜜で煮込んだイモの甘露煮が埋められ、備え付けの蜜を付けて味わう。名称の「い~もの」は良いものやイモ、「みっつけ」は蜜付けや見つけ―の意味を込めたという。食べ終わった後の余ったきな粉はトーストやソイラテに使用でき、商品を活用した新たなレシピを競うコンテストも開催する予定。
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身近なエコ積極的に 三島で温暖化対策イベント 廃材でバッジ作り
地球温暖化対策として各自ができることを考えるイベント(三島市主催)が13日、同市の楽寿園で開かれた。パネル展示やワークショップなどのほか、夜には廃油キャンドルも点灯され、来場者に身近なエコ活動について呼びかけた。 環境省が推進する地球温暖化対策の国民運動「クールチョイス」の一環。会場ではクールビズやエコドライブ、公共交通機関の利用など、来場者ができるエコな生活、行動にチェックして対策を推進する賛同書への記入を呼びかけた。フードロスなどの問題を説明するパネル展示に加え、ペットボトルのキャップなど廃材を使ったバッジ作りも行った。 夜間には300個の廃油キャンドルをあしらったタワー3基を設置
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自転車推進計画策定へ 三島市、脱炭素や健康維持狙い
三島市は、自転車の普及促進で脱炭素や市民の健康維持を図る「市自転車活用推進計画」の策定に乗り出す。実施期間は来年度からの5年間で、ハード、ソフトの両面から安全で快適に自転車を活用できるまちづくりを進める。11日には計画策定に向けた協議会が市社会福祉協議会で始まり、自転車の現状と課題、今後の方向性を話し合った。 三島駅を中心に半径5キロ圏内が人口集中地区の同市は南部に平野部が広がるコンパクトな町が形成され、自転車の利用に適した環境が整っているという。通勤、通学で長泉町との行き来に自転車を使うケースが多く、市のアンケートによると高校生の約6割が月に数日以上自転車で移動している。一方、5キロ以内
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パラ杉浦選手「困難はチャンス」 伊豆総合高、室伏長官も訪問
東京パラリンピック自転車競技のロードタイムトライアル、ロードレースの2種目で金メダルを獲得した杉浦佳子選手(50)=掛川市出身=が11日、「困難を乗り越える勇気」と題して伊豆市の伊豆総合高で講演した。スポーツ庁の室伏広治長官(沼津市出身)も訪れ、競技会場となった地元を中心に自転車のさらなる普及に期待を込めた。 2016年の自転車レース中に転倒して高次脳機能障害を患った杉浦選手は、多くの支援とリハビリでパラリンピック出場を果たした経験談を紹介。「がんばり続ける原動力」として、具体的な目標と自己ベストなど客観的に評価できる指標などを挙げ「自己肯定感が自信になり、大きな目標達成につながる」と述べ
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起業ここから 三島に拠点「LtGスタートアップスタジオ」開業
三島市大社町で12日、起業や新事業の立ち上げを目指す人たちが集まる「LtGスタートアップスタジオ」がオープンする。事業の種別を問わずに格安の料金で施設を利用でき、常駐する金融機関の職員への相談も可能。アイデアがアイデアを生む好循環をつくり出し、地方から世界に向けた新たなビジネスの創出を狙う。 利用者は事前に事業計画を提出し、プレゼンテーションでの審査を経て決定する。対話型フリースペースや個人ブースなどを設置するものの、単なるテレワークスペースではなく事業の進ちょく状況をチェックしながら3カ月ごとに会員の更新も行う。施設運営者は「大切なのは情熱。そして狙う市場はどこか。いろんな指標で見ていき
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アプリ開発の成果競う ITエンジニアら「MaaS」テーマ 三島
三島市スマートシティ推進協議会はこのほど、ITエンジニアらがアプリケーションやサービスの開発成果を競うイベント「ハッカソン」を開始した。テーマは、スマートフォンで電車やバス、タクシーなどの交通サービスを受けられるシステム「MaaS(マース)」。参加者はそれぞれ開発を進め、13日のプレゼンテーション・審査会で発表する。 3日は同市の「LtGスタートアップスタジオ」でキックオフイベントが行われ、オンラインも含めて27人が参加した。今後、交通機関の時刻表やシェアサイクルの移動データなど関連データの提供を受け、13日までにアプリ開発を目指す。プレゼンには企業や金融機関の関係者も訪れる予定で、新たな
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三島市議会 ダイバーシティ推進検討特別委 議員の多様性を議論
三島市議会は10日、多様性社会の実現に向けた「ダイバーシティ推進検討特別委員会」の会合を市役所で開いた。当面の目的として性別や年齢、障害の有無などにかかわらず議員活動ができるよう、議会の環境整備を進める方針が示された。 同委員会は9月定例会で設置され、本格的な議論は今回が初めて。2023年春の市議会改選を前に多様な人材が議員として活動できる環境作りを主眼に置き、検討事項案では妊産婦や配偶者、子育て中、車いすの使用―などさまざまな制約を受ける議員への配慮が盛り込まれた。会合では議員報告会に参加する市民の多様性など、社会ニーズも踏まえてより幅広く議論を進める必要性も指摘された。 委員は検討案
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知徳高生が模擬結婚式 観光文化コース3年生、ブライダルの仕事学ぶ 三島
観光やホテル、旅行業務について学ぶ知徳高(長泉町)観光文化コースの3年生38人が10日、三島市のみしまプラザホテルで模擬結婚式を行った。生徒が実際に新郎新婦役を務め、ブライダルの仕事やテーブルマナーなどについて理解を深めた。 模擬人前式ではドレスアップした新婦役の山内瑞希さん(18)が父親役の高梨文憲教頭とバージンロードを歩き、新郎役の吉岡誠悟さん(17)とともに壇上へ進んだ。誓いの言葉を述べた上で指輪を交換し、結婚証明書にも記入した。式後に階段を降りながらフラワーシャワーの祝福を受けた山内さんは「緊張したけど良い経験。ドレスを着られたのがうれしかった」と述べ、将来はホテルの調理師を目指す
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菊の盆景ずらり「菊まつり」 三島市・楽寿園【動画】
三島市の楽寿園で30日まで、多彩な菊の盆景が並ぶ「菊まつり」が開かれている。コロナ禍の収束を願い、今年のテーマは国家安寧を願い建立された「東大寺」。10月末の開幕当初はつぼみだった菊も徐々に花を咲かせ、最盛期を迎えている。 盆景の大きさは南大門が実物の5分の1、大仏殿は10分の1。スプレー菊やトーテムポールなど、計6000鉢を超える多彩な菊があしらわれている。赤や黄色、緑の美しい花の競演に、来場者の注目が集まっている。 14日まで、午後8時半までの夜間開園を行い、園内をライトアップしている。13、14日は音楽と肉料理が楽しめる祭り「肉じゅえん」、20日は「子ども秋まつり」など多彩なイベン
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子どもの夢 色とりどり 三島JC 市民体育館で壁画アート
三島青年会議所(JC)は7日、子どもたちが未来の自分を描く壁画アート(静岡新聞社・静岡放送後援)を三島市民体育館で行った。小学生30人と保護者らが参加し、体育館駐輪場の壁に色とりどりの「夢」を描いた。 JC創立60周年と三島市制施行80周年を記念して開催した。老朽化が進む駐輪場の壁を補修して作った白いキャンバスに、子供らが看護師や消防士、スポーツ選手など未来の自分を想像して絵を描いた。保護者や知徳高の生徒らも協力し、色とりどりの絵の具で思い思いに彩りを添えた。 日大三島高の生徒がJCに寄せたデザインを元に、桜やカワセミ、ウナギなど四季折々の三島の様子や町並みも描かれた。 (三島支局・金野真仁
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三島で「体験塾」始動 商店や飲食店の仕事に挑戦 初日 だしパック作り
地元の商店や飲食店の仕事に挑戦する「みしまなりわい体験塾」(三島商工会議所主催)が6日、三島市内で始まった。11月中に11種類のプログラムが用意され、子どもから大人までがそれぞれプロの手ほどきを受けて工作や料理に取り組む。 初日に同商議所で開かれたのは、「オリジナルブレンドのだしパックを作ろう」。だし専門店の「おだし香紡」のスタッフが講師を務め、だしの魅力や和食との深い関わりなどについて説明した。参加者は粉末のだしを食べて種類を当てる“利きだし”に挑戦したほか、うま味の相乗効果を引き出すだしの組み合わせも学んだ。数種類のだしをブレンドしてパックに詰め、最後にお吸い物やみそ汁にして味わった。
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変更計画に町「不同意」 条例適用の対象 函南・メガソーラー
函南町は6日までに、同町軽井沢の大規模太陽光発電所(メガソーラー)建設計画を進める業者2社に対し、計画への「不同意」を通知した。町長の同意なしに施設を設置できないとする町条例に基づく措置。町はこれまで「条例は遡及(そきゅう)適用できない」としていたが、業者側が8月に提出した計画の変更部分には適用可能と判断した。 当初は65ヘクタールの山林に10万200枚のソーラーパネルを設置する計画だったが、今回の変更ではパネル枚数や発電出力のほか着工、運転開始の時期も変わっていた。町はこれまで防災上の危険などを理由に「不同意」を表明しながら、2019年10月の条例施行前に事業の手続きが始まっていたために「
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田方農高120年祝う 伝統継承、さらなる成長へ
田方農業高(函南町)の創立120周年記念式典が5日、同校で開かれた。生徒や関係者が節目を祝い、伝統の継承とさらなる成長への思いを新たにした。 同校は創業者の仁田大八郎氏が私財を投じ、1902年3月に田方郡立農林学校として設立された。48年に田方農業高校と改称され、農業、園芸、畜産などさまざまな分野の教育を進めてきた。現在の生徒数は594人で、卒業生は1万7千人を超える。 平井克典校長は「志を持って物事に挑戦し、感謝と人の役に立つ思いを持ち続けてほしい」と生徒に呼びかけた。生徒会長の松本希乃花さん(3年)は「素晴らしい伝統を引き継ぐとともに、今までにない取り組みにも挑戦する。さらなる一歩を
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三島⇔函南 隣接市町連携、商店街スタンプラリー 30日まで
三島市の大場商工店会と函南町のかんなみ熱函中央商店会は3日、合同で「商店街のデジタルスタンプラリー」を始めた。市町境に位置する互いの地域を一つの商圏としてとらえ、自治体の枠を越えてにぎわい創出を目指す。30日まで。 約60店舗でスタンプを集めると商品券が当たる抽選に応募できる仕組み。店で買い物をしなくてもスタンプを集められ、関係者は「まずは地元の店を知ってもらいたい」と狙いを話す。スマートフォンで専用のQRコードを読み込むだけで参加でき、スタンプ30個で3千円分(25人)、20個で2千円分(50人)、7個で千円分(100人)の商品券計27万5千円分が当たる。 隣接する両地区では平成に入っ
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新聞記事、読み方は? 三島南中、静岡新聞社講座でこつ学ぶ
総合学習の一環で新聞づくりに取り組む三島市の南中で4日、静岡新聞社の社員による新聞講座が開かれた。2年生175人が受講し、新聞の読み方や記事の書き方、構成などについて理解を深めた。 本社読者プロモーション局の社員が講師を務め、重要なニュースから書き始める「逆三角形」の書き方や見出しなど新聞記事の特徴について説明し、「まず何を伝えたいのかを考えることが大切」と呼びかけた。「膨大な記事を全て読むのではなく眺めて全体像を把握する」と読み方のこつも説明し、新聞は「数分で社会の状況が分かる時短メディア」と強調した。 生徒らは実際に新聞を手に取り、気になった記事を選んで紹介し合った。同校では今後、各
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三島・楽寿園で菊まつり 東大寺、盆景で表現
三島市の楽寿園で30日、菊まつりが開幕した。コロナ禍の収束を祈り、今年のテーマは国家の安寧を願って建立された「東大寺」。6千鉢を超える菊を飾り付けた迫力の盆景が広がり、初日から大勢の来場者でにぎわった。11月30日まで。 5分の1の大きさで復元した南大門、10分の1の大仏殿などの盆景には、スプレー菊やトーテムポールなどさまざまな種類の菊があしらわれている。つぼみの菊も徐々に花を咲かせ、11月10日から中旬ごろまでが最も見頃になる見通し。東海菊花大会の展示も行われ、愛好家による自慢の作品が並んでいる。 6~14日は午後8時半までの夜間開園を期間限定で行い、園内をライトアップする。13、14
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宮西さん 絵本読み聞かせ 三島の14小学校巡回 自身の作品 思い込め
三島市の絵本作家宮西達也さんによる絵本の読み聞かせが、同市内の全14小学校で行われている。宮西さんが各校を回り、思いを込めて自身の作品を読み上げている。 27日は市立坂小で行われ、宮西さんが「まねしんぼう」「トラネコとクロネコ」「はーい」など5作品を紹介。電子黒板に絵本のページを映し出し、家族や友達の大切さを伝えるほのぼのとした物語を読み上げた。見学に訪れた西島玉枝教育長や市の職員、学校の教諭らも読み聞かせに参加し、1、2年生16人が夢中になって絵本を楽しんだ。 宮西さんは「絵本の続きを想像して読む楽しさを感じてください」などと児童に呼びかけた。
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居酒屋に「愛読書図書館」 オーナー40人が貸し出し
静岡県東部の子育て支援団体「ママとね」は11月1日、本棚のスペースを借り受けたオーナーが自由に本を並べて貸し出す「あひる図書館」を三島市芝本町の居酒屋「風土」に開設する。新型コロナウイルスの影響で使われなくなった宴会場の一部を改装し、本を通じて人がつながる新たなコミュニティーを提供する。 壁一面に取り付けた本棚に40人のオーナーが本を並べ、訪れた人が無料で借りていく仕組み。文庫本や雑誌、絵本のほか、広島カープファンやカエルの“マニア”、犬の愛好家などオーナーがそれぞれの趣味に応じて愛読書を貸し出す。図書館の「店番」もオーナーが務め、Wi-Fi環境が整備された店内で仕
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選挙の低投票率 着目点は人それぞれ【湧水】
選挙の度に候補者の政策、主張の違いに着目する。いわゆる「争点」を求め、有権者に分かりやすい構図を示すのがメディアとしての仕事でもある。ただ、今回の参院補選や衆院選のように目立った争点が見えにくいケースは多い。それでは有権者は何に注目して投票するのか。政策や主義主張はもちろん、声、姿、立ち振る舞いなど、あらゆる角度から候補者を眺めてみてはどうだろうか。 国政選挙では、国全体の政策から地域の課題解決まで主張は多岐にわたる。それだけ幅広い仕事を担うのが国会議員の仕事であるのだが、国や地域を良くしたいと思うのはどの候補も同じだろう。考え方に違いはあっても、それが有権者には伝わりにくい。 先日、裾
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国語にデジタル教科書 全学年、授業で活用 三島南小
文科省の実証事業や三島市の教育研究事業の指定校になっている南小は、全学年の国語の授業でタブレット端末に表示するデジタル教科書の活用を進めている。 教科書の画面を自由に拡大でき、赤線や青線などを引いてチェックできるほか、児童の目の調子や天候に合わせて文字や背景を見やすい色に変えられる。漢字のふりがなの自動表示や、書き順を動画で紹介するアニメーション機能も搭載している。音読のお手本となる音声を流すこともできる。 専用のアプリケーションを利用し、ウェブ上で活用して教室の電子黒板で画面を共有することも可能。同校では7月ごろから本格的に導入し、全校児童が説明を受けて使い方を学んでいる。佐野悟校長は
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三島駅南口再開発事業 ホテル移設、賃貸住宅導入 計画概要判明
三島市のJR三島駅南口で広域健康医療拠点や高層マンションを建設する再開発事業について、準備組合がまとめた施設計画と資金計画の概要が25日までに関係者への取材で分かった。建設予定のホテルは隣接する定期借地区域に移し、お試し居住やワーケーションの需要を見越して賃貸住宅を導入する。市営駐車場の台数は50台程度増やす計画。 準備組合が作成した資金計画では工事単価の上昇により総事業費は従来計画比で8億円増の209億円とし、国、県、市が支出する補助金は計13億円増の88億円を見込んだ。市の負担分は4億円増の29億円で、駐車場取得費を含めた合計額は38億円としたが、関係者によると「あくまでも組合側の希望
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宮西ワールド満載 絵本原画やジオラマ260点 佐野美術館
「おまえうまそうだな」「おとうさんはウルトラマン」など数々の人気作を手掛ける三島市の絵本作家宮西達也さん(64)の作品展「宮西達也の世界 ミラクルワールド絵本展」(静岡新聞社・静岡放送など主催)が23日、同市の佐野美術館で始まった。絵本の原画やジオラマなど貴重な作品が並び、初日から大勢の来場者でにぎわった。 代表作のティラノサウルスシリーズなど宮西さんの初期から最新作まで95作品、約260点の絵本原画を展示した。恐竜や宇宙人、動物などユニークなキャラクターがほのぼのとしたタッチと色使いで描かれている。絵本の世界を表現したジオラマは今にもキャラクターが飛び出してきそうな立体感にあふれ、子ども
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デジタルマップ「朝旅」PR 三島市観光協会、イラストで観光案内
三島市観光協会は、川のせせらぎや文化的な観光スポットを案内するデジタルイラストマップを作成し、日中とは違う朝の三島を満喫する「朝旅」の普及に乗り出す。水辺スポットなど市内を巡る散策コースのほか、来年の大河ドラマとも関わりの深い三嶋大社も紹介し、新しい観光の形を提案する。 専用のQRコードをスマートフォンやタブレット端末で読み取ると、三島の市街地や長泉、清水町の一部の地図が表示される。散策コースは30分、60分、150分の所要時間別に分け、楽寿園や広小路、柿田川など朝のすがすがしさを感じられる道のりを地図上で紹介している。複数のスマホやタブレットで同じ画面を共有でき、仲間で現在地を落とし込
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三島甘藷のっぽパンに 園児、児童が収穫 11月、第2弾発売
三島市立佐野小の児童と同市の伊豆佐野保育園の園児が18日、同校近くの畑で特産の紅あずま「三島甘藷(かんしょ)」を収穫した。サツマイモはバンデロール(沼津市)のロングセラー商品「のっぽパン」に使われ、期間限定で11月1日に発売される予定。 佐野小の1、2年生と園児計73人が畑に広がり、3列の畝に埋まったサツマイモを引き抜いた。自分の顔ぐらいある大きさのサツマイモに驚きの声が上がり、友達に見せ合ったりして収穫を楽しんだ。のっぽパンに使う分を除いて一部は各自宅に持ち帰ったほか、給食でも味わった。 三島甘藷を使ったのっぽパンはペースト状にしたサツマイモのクリームをパンに挟み、2月に初めて発売した
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三島「たまごの会」代表に大臣表彰 生活困窮者に食料提供
2006年から生活困窮者に食料品を提供しているボランティアグループ「たまごの会」(三島市)代表の菊池博さん(77)が、「エイジレス・ライフ実践者」として内閣府特命担当大臣の表彰を受けた。このほど、同市内のホテルで伝達式が開かれた。 同会は埼玉県や神奈川県などの協力団体と連携し、レトルト食品や缶詰などの食料を集めて困窮世帯に無料で届けている。現在は毎月2回、市内の23世帯に食料を提供し、食品ロスが社会問題となる中で「捨てずに生かす」取り組みとしても続けている。 伝達式では、エイジレス・ライフの実践者として推薦した東海郵政退職者共助会の高尾宗男会長から賞状や盾が贈られた。菊池さんは「これから
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放置竹林解消と特産づくり メンマ商品化へ試食会 函南の丹那資源活用協 JA、企業と連携
函南町の丹那地区竹林資源活用協議会は15日、全国的に増加する放置竹林の解消と新たな特産品づくりに向け、昨年から商品化を進めているメンマの試食会を同町のJA函南東部で開いた。来春の販売を目指して改良に取り組むほか、いずれは竹を活用してメンマ以外の商品も開発する方針。 タケノコを出荷する農家の減少、高齢化が進み、同町など伊豆地区でも管理が行き届かない放置竹林が増加しているという。同協議会では約1年前から同JAやJA三島函南などの協力で地元のタケノコを集め、農産物加工業「フルーツバスケット」(同町)を中心にメンマづくりに乗り出した。県内の企業などとも連携し、無添加でシンプルな味付けの試作品がこの
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都市封鎖時の状況学ぶ 三島・中郷西中 ベトナムとオンライン交流
三島市立中郷西中は12日、新型コロナウイルスの感染対策としてロックダウン(都市封鎖)を実施したベトナム・ホーチミンの日本人学校とオンラインでつなぎ、3年生が現地の教員から当時の状況と経済や市民生活への影響などについて学んだ。 ロックダウンは2カ月以上にわたって続き、食料品や薬の購入などを除く不要不急の外出は禁止。軍隊や警察が市民を監視し、違反者には罰金が科されたという。教員らは「自由に移動できないのが不便だった。状況は少しずつ良くなると思う」とし、ロックダウンについては「効果はあったと思うが、政府のコントロールが遅く、貧しい人はさらに貧困になった」と語った。 ロサンゼルスの住民とのビデオ
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絵のフクロウ動き出すAR作品 三島北中、卒業生作家が寄贈
三島市立北中に同校出身の画家、CG(コンピューターグラフィック)作家の北山敏さん(72)による作品「ふくろう『夢に向かって』」が飾られている。拡張現実(AR)の技術を取り入れ、専用アプリを取り込んだスマートフォンやタブレット端末をかざすと絵が動き出す仕掛けを施した。 作品はスキャナーで読み取った落ち葉で描くフクロウが大きく羽ばたき、夢に向かって成長する北中生の様子を表現している。北中の校舎や北山さんが幼少期に見た三島の風景なども背景に描いた。ARの技術によりスマホをかざすとフクロウが飛び出すほか、朝焼けから夕焼けになったり遠近感を演出したりする背景の変化も楽しめる。 北山さんは長野県安曇
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函南 第6次総合計画前期 教育分野の現状確認 町総合教育会議
函南町総合教育会議が13日、町役場で開かれ、10年間のまちづくりの方針、目標を示す第6次総合計画の前期基本計画(2017年度~21年度)における教育分野の進ちょく状況が報告された。 前期計画に定めた児童福祉、幼児教育の充実、教育環境の整備など11分野について、町教育委員会の担当職員が現状を説明した。児童虐待は国が10月から要保護児童に関する情報共有システムを導入したほか、児童相談所などとの連携強化が進められている。子育てに悩む家庭への孤立化防止に関しては定期的な連絡、訪問を続ける一方、能動的に相談できない人を町が把握するのは難しいとの認識も示した。このほか多くの事業が22年度からの後期基本
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初挑戦「花の甲子園」 田方農高フラワーデザイン部「優勝目指す」
田方農高(函南町)フラワーデザイン部のチーム「心奏花(しんそうか)」が、高校華道の日本一を競う「Ikenobo花の甲子園」(池坊華道会主催)の東海大会を勝ち抜き、11月に京都で開かれる全国大会に出場する。同校は4年目の挑戦で初の大舞台。「しっかり準備して優勝を目指したい」と意気込む。 メンバーは鈴木心暖さん(3年)、横田和奏さん(2年)、鈴木花さん(同)で、チーム名はそれぞれの名前から1文字ずつを用いた。東海大会のテーマ「大切なもの」は四季を楽しむ日本の伝統文化を連想し、処暑七十二候のうち四十候の「星月夜」と四十一候の「野分」をモチーフに選んだ。大きな池に見立てた丸い花器にヒマワリ、ヒペリ
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静岡人インタビュー「この人」 森崎祐治さん 三島西ロータリークラブ会長
三島西ロータリークラブ(RC)は今年で創立50周年。新型コロナウイルスの状況も踏まえつつ、記念式典や関連イベントを企画、開催する。静岡コンサルタント(三島市)社長。清水町出身。68歳。 ―今年のテーマは。 「『ありがとう50年 そして新たな時代へ』。これまでに感謝しつつ、新たな一歩に向けた思いを込めた。1年で大きく変わるわけでもないが、地域活性化に向けたきっかけの年になればと思う」 ―50年の歴史は。 「親睦に重きを置き、さまざまな交流活動にも取り組んできた。会員同士は仲が良く、まとまりがある。姉妹クラブがある台湾とは中学生の交換留学を続け、1年おきに互いの国を行き来している」 ―
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数式びっしりの食器商品化へ 自閉症の山口さんデザイン
三島市のNPO法人「エシカファーム」に通所する自閉症患者の山口健太さん(41)が書き続ける数式をデザインにした食器が、10月から通販サイトで商品化される。幾何学的に配列された足し算の数式が独特な模様を生み出し、一風変わった皿やマグカップに仕上げている。売り上げの一部は山口さんに還元され、障害者の自立支援にもつなげる。 山口さんが数年前に書き始めた「健太数式」は、足し合わせる二つの数字がそれぞれ縦と横に増えていくよう規則正しく並んでいる。毎日2時間、仕事や掃除の合間に書き連ねた数式の紙は貼りつなげて作品に仕上げられ、各地の展示会にも出品されている。縦長の独特な字体が順番に並ぶ模様は、バーコ
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動画活用で商売繁盛 三島でセミナー 「非接触型の発信」模索
三島市の三島商工会議所はこのほど、自社の商品やサービスの魅力、特徴を撮影してウェブ上で公開する「動画活用で商売繁盛セミナー」を同商議所で開いた。 講師を務めた岸本ビジネスサポート(沼津市)ITコーディネーターの岸本圭史社長が、ウィズコロナ時代にも対応した「非接触型の販路拡大」の手法として動画の有用性を説明した。すぐに集客や注文の増加を見込まずに動画撮影や発信の仕組みについて理解するよう呼び掛けた上で、高いコストをかけて業者に依頼するよりも自分で手軽に挑戦する意義を強調。「一発でニーズにはまる動画は難しい」とし、試行錯誤を繰り返す中で独自のノウハウを構築する流れを紹介した。 発信方法には動
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秋スイカ 出荷スタート JA三島函南 首都圏など4000ケース
JA三島函南は9月下旬から、収穫時期を秋に遅らせる抑制栽培で育てた「抑制西瓜(スイカ)」の出荷を開始した。10月中旬まで首都圏や県東部などへ2玉入りの約4千ケースが届けられる見通し。27日には目ぞろえ会が同JA函南支店で開かれ、生産者が等級ごとの品質基準について説明を受けた。 抑制西瓜は秋スイカとも呼ばれ、小ぶりでも高い糖度と果肉の歯ごたえ、鮮やかな赤色が特徴。スイカの栽培が盛んな同町では需要の分散などを狙って7月中旬に種をまき、9月下旬から10月にかけて出荷される。今年は秋の寒暖差が大きく、甘みが強いスイカが育っているという。 目ぞろえ会では、傷の有無や形などの外観、たたいた音で分かる
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加和太建設(三島市) 河田亮一社長 空き物件生かし活性化【キーパーソン】
三島市の中心市街地で空き家、空き店舗を活用したにぎわい創出を進める。起業や新事業に乗り出す人材を集めたスタートアップスタジオも開設する。 ―狙いは。 「コロナ禍で失われた中心市街地のにぎわいを取り戻す。特にITやクリエーティブの人材・企業を集め、地域の課題解決や魅力向上を従来とは違う発想で実現していきたい。このような動きは他市町でも同様で、勝負は待ったなしだ。いち早く、大胆に、可能性を感じられる見せ方や仕掛けを進めていく」 ―スタートアップスタジオとは。 「起業や新事業を志す人材が集まり、互いに刺激し合いながらノウハウやネットワークを共有する。物理的なマーケットが首都圏に限定される時
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三島市、再生エネ方針策定へ 議会答弁、規制と調和の方向性探る
三島市議会9月定例会は27日、一般質問を行い、市は再生可能エネルギーのあり方に関する方針を年度末までに策定する意向を示した。再エネは政府が普及を進める一方、近隣市町では大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設を巡って住民の反対運動が繰り広げられている。市は各地の状況を踏まえながら規制と調和の方向性を探る。藤江康儀氏(改革みしま)に答えた。 太陽光などクリーンエネルギーの利用促進は温室効果ガスの排出抑制につながるものの、森林を伐採して建設するメガソーラーは景観の破壊や防災上の危険が懸念され、伊東市や函南町など伊豆半島の各地で住民の反対運動が起きている。三島市では山林の一部を箱根山組合が管理し
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DX推進へ基本方針作成 三島市、デジタル技術を積極活用
三島市は、ITなどのデジタル技術を活用して市民サービスの向上や業務の効率化を図る「デジタル・トランスフォーメーション(DX)」の基本方針を作成した。行政手続きのオンライン化や情報セキュリティーの強化など10項目を重点に掲げたほか、DX推進に向けた職員の行動指針も定めた。 マイナンバーカードを活用した行政手続きのオンライン化を進めるとともに、手続きの書面、押印、対面なども見直す方針。スマートフォンなどに対応したホームページのリニューアルに加え、「情報により地域で稼ぐ」ための取り組みとしてデジタルマーケティングの推進も図る。広報の予算は7割をデジタルに配分し、従来のアナログ広報からの転換を進め
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三島総合病院、分娩中止へ 2022年1月 市議会一般質問答弁
三島市議会9月定例会は22日、一般質問を行い、市は三島総合病院の産婦人科が来年1月で分娩(ぶんべん)を中止し、2月に助産師外来と妊婦健診を終了することを明らかにした。大石一太郎氏(政和会)への答弁。 市内産科医の高齢化や救急対応の要望を受け、同病院では県や市の補助により2016年度に周産期センターが開設され、18年度からは中等度のハイリスク妊娠に対する産科医療を始めた。一方で小児科医の確保が進まず、需要も想定ほどは伸びなかったという。今後については、市内の産科医院や順天堂大学病院、沼津市立病院など周辺市町を含めた医療機関でカバーできる見込み。 このほか、三島駅南口の再開発事業に関する質問
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認知症理解へオレンジ装飾 三島市「街中ほっとサロン」
三島市は世界アルツハイマーデーの21日、同市中央町に設置している高齢者の暮らし相談室「街中ほっとサロン」を認知症シンボルカラーのオレンジ色にドレスアップした。市役所ロビーでは、県の委託を受けたグループホームが認知症に関するパネル展示と個別相談を行った。 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う9月末までの閉館期間に合わせ、同サロンの大通りに面した窓ガラスなどをオレンジ色の掲示物で装飾した。認知症カフェなどの取り組みや「認知症でもできることはある」など家族会のメッセージを展示しているほか、認知症患者や家族が手作りしたキャラクター「ロバ隊長」のマスコットも飾り付けた。 市役所ロビーでは、グループホ
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三島市に違法盛り土5カ所 市議会一般質問答弁、刑事告発含め対応
三島市は21日に開かれた市議会9月定例会の一般質問で、条例違反の疑いも含めた違法な盛り土が市内5カ所にあることを明らかにし、施工者が原状回復などの命令に従わない場合は刑事告発も視野に入れて対応する方針を示した。佐野淳祥氏(緑水会)への答弁。 市によると、同市沢地の山中では市内の個人が2003年に千平方メートル規模の農地造成許可を市から受けたものの、現在は13倍となる1・3ヘクタールの盛り土が広がっているという。山の斜面を下ると東西に川が流れ、仮に土石流が発生した場合には周辺や下流域の民家に水があふれる危険もある。一定の対策が施されているため直ちに災害が発生する可能性は低いとされるが、通常な
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記者コラム「清流」 特殊詐欺に注意を!
独り暮らしの母に電話する際、名乗るのを忘れて「オレオレ―」。それでも普通に会話が進んでしまうのが恐ろしい。親族をかたり、現金やキャッシュカードをだまし取る特殊詐欺の被害が相次いでいる。 三島署管内では、9月上旬までに今年の被害額が6千万円を超えた。前年同期比で4・4倍。普段は「だまされない」と思っていても、電話で「助けて」と迫る“わが子”の声に平常心を失ってしまう。コロナ禍で離れて暮らす親族に会えない状況も、詐欺の犯人には好都合のようだ。 何か対策を―と思い立ち、実家の電話機に録音と防犯アナウンスの機能を取り付けた。サギ電話とコロナ感染は常に隣り合わせ。日頃の注意
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水都・三島の魅力発信 「環境案内処」を開設、湧水スポット案内
三島市のNPO法人グラウンドワーク三島は18日、市内の自然環境を紹介する「せせらぎ環境案内処(どころ)」を同市芝本町に開設した。市内に点在する富士山からの湧水スポットを案内するなど、水都・三島の魅力を発信する拠点として観光客や地元住民らを受け入れる。 ガイドは既に活動するインストラクターに加え、全8回の養成講座で地元の自然環境について学んだ案内人が務める。世界水遺産の源兵衛川などを巡る「せせらぎコース」、川遊びなどを楽しむ「体験コース」など3種類を用意し、大人1人当たりの料金は1時間千円。観光客や修学旅行生、インターンシップの大学生らも利用できる。 案内処では地元の河川に生息する魚などを
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三島市 源兵衛川紹介カード作成 水環境保全全国大会へ機運醸成
三島市は、環境省の「平成の名水百選」に選ばれている源兵衛川(同市)のカードを作成した。2023年度に開催される水環境の保全に向けた全国大会の開催地に同市が決定し、機運醸成に向けて9月から市役所で配布している。 源兵衛川は富士山からの地下水が湧き出る楽寿園(同市)の小浜池を水源とし、1・5キロにわたって市街地を流れるかんがい用水路。かつて都市化の影響で水量不足や水質汚染が広がったものの、市民や行政の活動でよみがえった。現在はミシマバイカモやゲンジボタルが見られ、三島を代表する清流スポットになっている。 全国大会は名水百選が所在する市町村の連絡協議会が毎年開催し、23年度は源兵衛川と並んで柿
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中国の友と文化交流 三島市の山田中、オンラインで
友好都市として教員の相互派遣などで交流を続ける三島市の山田中と中国・麗水市の景寧中が17日、オンラインによる活動発表会を開いた。生徒が演奏や伝統芸能を披露し、事前に学んだ日中の言葉で質問を交わすなど両国の文化や魅力を紹介し合った。 代表の生徒が互いに相手の言葉であいさつした後、景寧中は伝統の楽器「二胡(にこ)」の演奏や民族舞踊、マジックなどを披露した。山田中はけん玉を使ってさまざまな技を繰り広げたほか、けん玉を手に並んだ生徒が順番に隣の人の玉を挿して持ち上げるゲームを景寧中と対戦。互いに集中して挑戦し、景寧中がいち早くゴールすると拍手や歓声が上がった。 三島伝統の祭りばやし「しゃぎり」も
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コロナ禍 観光打開策議論 三島など2市2町 広域連携を確認
新型コロナウイルスの影響で苦境に立たされている観光業界の巻き返しに向け、三島、沼津、長泉、清水の2市2町の観光関係者が16日、三島市の三島商工会議所で今後の打開策を話し合い、互いに連携した情報発信や民間も交えた広域での観光振興に取り組む方針を確認した。 各市町の観光協会など関係団体の幹部が集まり、現状と今後の展望について意見を述べた。三島市では観光案内所の利用がコロナ前と比べて38%に落ち込んでいるほか、長泉町でも町内のジオサイトを訪れる観光客は「ほぼゼロ」。一方で各市町とも10月以降の引き合いが少しずつ出始め、「少人数、短時間、近場」などウィズコロナにおける観光のあり方を模索する声も上が
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絶滅危惧「アカイシリンドウ」増殖に挑戦 田方農高に静岡県が委嘱
静岡県立田方農高(函南町)は、環境省が絶滅危惧種に指定する「アカイシリンドウ」の種子増殖に挑戦する。県が推進する「ふじのくに生物多様性地域戦略」の一環で、県内の高校では6校目。14日に同校で委嘱状の授与式が開かれ、種子増殖に取り組む生産科学科の2年生が絶滅危惧種の保存に向けて意識を新たにした。 アカイシリンドウは、南アルプスを南限に標高約2800メートル以上に分布するリンドウ科の植物。県によると盗掘やシカの食害によって減少が進み、生息エリアも縮小している。同校では光環境や温度を調節するインキュベーターなどを活用し、発芽させて育てたアカイシリンドウの種からさらに次世代の種を生育させる。 委
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三島宿地図、漫画で紹介 歴史つなげて観光パンフレットに
三島市の歴史を学ぶ「三島ルーツ探求会」の一藤木秀光さん(70)が、江戸時代の三島宿を地図と漫画のイラストで紹介する観光パンフレットを作成した。歴史的に戦災を免れた三島は昔ながらの古道や寺院も数多く残され、江戸期を思い描きながら街中を歩く新たな観光ツールとして提案している。 三島宿の様子を記した江戸時代の旅行マップ「五海道中細見記」(市郷土資料館所蔵)などを元に、宿場町の東西を結ぶ東海道と周辺の地図を描いた。三島宿に時間を知らせる「時の鐘」、伊豆と駿河の国境に架かる「千貫樋」など8カ所の要所には説明書きとイラストを添え、当時の風景や生活の仕組みを伝えている。 一藤木さんによると、かつて大名
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三島駅 忠実に再現 富士山三島東急ホテル ロビーに模型展示
三島駅南口と直結する富士山三島東急ホテルは、開業1周年に合わせて三島駅構内を再現した模型をロビーに展示している。市内で40年にわたって模型店を経営する清水錬太郎さん(79)が製作し、三島駅ならではの構造や工夫も忠実に表現している。 ホテル13階の展望レストランから眺めた駅の様子を元に、縦90センチ、横1メートル20センチの模型を半年掛けて完成させた。駅構内を斜めに進入する特急踊り子号のホームは列車の曲がり幅を確保するために一部が削られているほか、新幹線駅の下には貨物列車のトンネルと線路が通る。新幹線の始発前に安全運行の可否を判断する「確認車」も走るなど、模型では“知る人ぞ知る&
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三島署管内で特殊詐欺多発 被害額前年比4倍超、注意喚起
三島署管内で特殊詐欺の被害が多発している。今年は前年同期を9件上回る20件が発生し、被害額は4・4倍の6029万円。親族を名乗る男らが現金やキャッシュカードをだまし取る典型的な手口で、夏以降の被害が目立つ。同署は動画を製作して注意を呼び掛けるほか、9月から行政と連携した対策にも乗り出した。 9月1日には三島市の80代女性が2500万円をだまし取られ、8月25日は同市在住の70代女性が550万円とキャッシュカード1枚を詐取された。息子や親族の部下などを装う男から「お金の送り先を間違えた」などと電話を受け、指定された場所などで現金やカードを手渡すケースが多い。金融機関の職員をかたる男が自宅を訪
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三島の魅力、移住者が発信 アンバサダーに4人任命
三島市はこのほど、市外から三島へ移り住んだ4人を「移住アンバサダー」に任命した。移住者の目線で感じる三島の魅力や日常生活について広く発信する取り組みで、市は2025年までに15人のアンバサダーを任命する方針。 首都圏などから数年前に三島へ移住したアンバサダーの4人は現在、テレワークで仕事をしたり個人事業主やNPOのメンバーとして活動したりしながら暮らしている。長年にわたって生活する市民には気付きにくい地元の魅力や日常をSNSで発信するほか、移住者向けイベントへの参加や市への助言も行う。コロナ禍で高まる地方への関心を追い風に、多くの人に三島への移住を身近に感じてもらうのが狙い。 豊岡武士市
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三島駅南口東街区再開発 専門家が地質解説 GW三島勉強会
三島市のNPO法人グラウンドワーク三島は4日、三島駅南口東街区に広域健康医療拠点や高層マンションを建設する再開発事業の勉強会を市民文化会館で開いた。地質学者の塩坂邦雄氏が講師を務め、地盤の強度や地下水への影響についての見解を示した。 塩坂氏は約2万年前に形成された東街区の地質構造について、駅の南側に横断する軽石層を富士山からの溶岩が乗り越えて固まった―と解説。地表と軽石層の中間に位置する溶岩層は薄く、空洞が通るなど不均一な地質になるとして高層マンション建設の問題点を指摘した。地下水への影響についても懸念を示し、湧水スポットが東西に並ぶ三島の自然的価値を保全するよう訴えた。 一方、市などで
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家飲みにどうぞ クラフトビールの自販機設置 三島の直営店前
三島市や沼津市で飲食店とビール工場を運営するリパブリュー合同会社は、三島市一番町の直営店「スライダーハウス」前にクラフトビールの自動販売機を設置した。コロナ禍で“自宅飲み”が広がる中、本格的なクラフトビールが非接触で手軽に購入できる。地元の原料を使ったオリジナル商品が並び、店舗販売を上回るペースで売り上げを伸ばしている。 自販機で売り出しているのは、同社が独自に開発した11種類の缶飲料。三島市で栽培が盛んなトマトとバジル、スモークモルトなどでピザ風味に仕上げた「三島トマトピザエール」のほか、アルコール度数20%、低カロリー、無糖質など特徴的なクラフトビールを多彩に集
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三島市 愛着率最高86.8% 市民調査、住みやすさ90.7%
三島市は、18歳以上の市民2千人を対象に実施した市民意識調査の結果をまとめた。市への愛着率は調査を始めた2003年度以降で最高値の86・8%(前年比0・03ポイント増)だった一方、不満率は道路など都市基盤整備に関する項目が上位に並んだ。 居住環境や市の取り組み満足度など継続調査が13項目、広報活動や図書館などに関する新規調査が4項目。5月12~31日に郵送かインターネットで市民に質問し、1166件(有効回答率58・3%)の回答を得た。市の取り組みに関しては「せせらぎと緑や花を生かしたまちづくり」など、自然と調和した都市整備が高い評価を集めた。住みやすいとの回答率は「非常に」「どちらかといえ
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高齢者見守りへ協定 三島市と民間事業者連携
三島市はこのほど、静岡県東部などで冠婚葬祭互助会業を展開する東日本セレモニー(本社・横浜市)と高齢者などの見守りネットワークに関する協定を市役所で締結した。同社の従業員が会員宅への訪問活動で高齢者らの異変に気付いた時は、市に通報して早期発見、支援につなげる。 一定の日数以上にわたって新聞や郵便物がたまっている、同じ洗濯物が干されている―などの異変に対し、関係機関と連携して住人の安否確認や搬送・救助などを早急に行う。市は2011年度から民間事業者と協定を結び、今回で30社目。これまで搬送事案が10件、死亡16件を含む163件の通報が寄せられている。 締結式では同社の武田宗隆常務と豊岡武士市
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傾聴の技術、心構え学ぶ 函南町職員、自殺予防へ研修会
函南町は24日、職員を対象にしたゲートキーパー養成研修会を町役場で開いた。約30人が受講し、自殺願望者やうつ病患者への接し方、傾聴の心構えなどについて学んだ。 講師はエムオーエー奥熱海クリニックの佐久間哲也院長。脳内ホルモンの低下によって発症するうつ病は身体の病気と同様に「情けなくも恥ずかしくもない」と指摘し、諦めやプライド、不信感などの「ゆがみ思考」によりSOSを出さなくなる傾向を説明した。感情や表情、行動の異常による自殺の予兆についても触れ、いじめや子育てなど原因に応じた自殺の予防相談窓口を紹介した。 周囲の接し方として「傾聴」の重要性を強調。沈黙に慣れる、賛同と理解、繰り返しと言い
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地元経済振興へ40%プレミアム券 函南町商工会、9月発売
函南町商工会は9月1日から、新型コロナウイルスの影響で落ち込む地元経済の振興策として、40%のプレミアム付き商品券「かんなみ応援チケット」を発売する。 1冊7千円分のチケットを5千円で販売する。冊子の内訳は、面積が千平方メートル以上の大型店(6店)を含む町内全127の加盟店舗で使える共通券が5千円分、中小店だけが対象の専用券が2千円分。購入には町から町民世帯に発送される引換券が必要で、1世帯2冊を上限とする。 同商工会は3万2千冊を用意し、プレミアム分の6400万円は町の補助を受ける。販売は9月30日まで。売れ残った場合は10月1日から2次販売を実施するという。 町内の郵便局やJA三島
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電池自転車レース全国大会 三島北中チームV
電池自転車のスピードと走行距離を競う全国大会「2021エネ―ワン チャレンジ」がこのほど三重県の鈴鹿サーキットで開かれ、三島市立北中のチーム「ペンタン2」が中学生部門で優勝した。 1、2年生の計5人がそれぞれライダー、メカニックを担当し、充電式単3電池40本を動力源とする自転車でレースに挑んだ。1周2・2キロのスピードを競うタイムアタックでは計画通りの6分台を記録し、30分トライアルでは4周を完走。電圧や電流、スピードの状況について把握しながらメカニックとライダーが連携し、総合得点で優秀な成績を残した。 北中のチームとしては2018年から全国大会4連覇。生徒らは沼津高専の教授や学生の支援
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静岡人インタビュー「この人」 道場睦也さん 三島建設業協力会の会長に就任した
大雨による災害が全国各地で相次ぐ中、三島市が今春から導入した排水ポンプ車で住宅地などの浸水被害を防ぐ。道場建設(同市)の社長。旧大仁町(伊豆の国市)出身。56歳。 ―排水ポンプ車を導入した意義は。 「これまで大雨の度に国土交通省から借りていたが、市が自前の排水車を2台も確保したことで初動は格段に早くなる。15分間で25メートルプールの排水が可能。明るいうちに動ければ作業の安全にもつながる」 ―使ってみた感想は。 「7月の大雨で初めて活用した。早朝に市から連絡が入り、大場川と狩野川の合流地点に到着した時は水位が上昇していた。道路の冠水も始まっていたので、すぐに稼働させた。4交代で常時2
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駅前再開発に要望書 三島商議所、市長に手渡す
三島市の三島商工会議所は19日、三島駅南口東街区に広域健康医療拠点やマンションを建設する再開発事業について、にぎわい創出に向けた拠点機能の充実や地元事業者の優先的な活用などを求める要望書を豊岡武士市長に提出した。 要望書では高所から地域を見渡す展望スペースの設置、観光PR拠点の充実などを盛り込んだほか、工事の下請け発注や入居テナントの選定などでは建設、ビルメンテナンス、商業などの市内事業者を積極的に活用し、地域経済の安定と雇用維持に努めるよう求めた。新設する駐車場では市内商店街で買い物すると発行される共通駐車サービス券を取り扱うことなども要望した。 石渡浩二会頭から要望書を受け取った豊岡
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市内の史跡、名所をPR 動画「みしまめぐり」開設 観光協会、26日から公開
三島市観光協会は、市内の史跡や観光名所をPRする動画チャンネル「みしまめぐり」を開設する。新型コロナウイルスの影響で外出の自粛が叫ばれる中、動画サイト「ユーチューブ」で市内の魅力を紹介し、コロナ後のにぎわい創出を狙う。26日から本編を公開し、定期的に新たな動画を追加していく。 プレゼンターはSBSテレビの番組にも出演するフリーアナウンサー小沼みのりさん(39)と、ワサビの魅力をユーチューブで発信しているわさび漬け製造販売「山本食品」(同市)の山本豊社長(59)。8月上旬に行った最初の撮影は三嶋大社を訪れ、境内を散策した。敷地内の「神鹿園」ではニンジンを手にする2人に鹿が群がり、笑いや驚きも交
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静岡人インタビュー「この人」 川原章寛さん 三島市議会議長に就任した
東京生まれ、埼玉育ち。横浜ゴムに就職し、初任地の三島市に28年暮らす。同社労組出身議員の後継として32歳で市議に初当選し、現在5期目。51歳。 ―市議の仕事とは。 「小さな声に寄り添い、少しでも市民の不安を解消したり、生活を改善させたり。大きなことはできなくてもやりがいはある。子育て、教育、介護、高齢者福祉など、自分のライフステージで見える課題に向き合ってきた」 ―議長としての役割は。 「もちろん議長が独断で物事を決めるわけにはいかない。ただ、基本的には議長に委ねられる部分も大きい。方向性をある程度見定めながら、皆さんに諮っていく。初めてのことばかりだが頑張りたい」 ―三島市の課題
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“ピザ風味”のビールいかが 三島産トマトとバジル使用
三島市で栽培が盛んなトマトを活用したクラフトビール「三島トマトピザエール」が完成し、地元の酒屋などで14日から販売が始まる。バジルなどで“ピザ風味”に仕上げた新感覚の味わいで、コロナ禍での自宅飲みにもぴったりな缶飲料として売り出す。 製造元は沼津市にビール工場を持つリパブリュー合同会社。三島で生産されるトマトをペースト状にして使い、大麦やスモークなど4種類のモルトで酸味やくん製香を加えた。バジルを使うことでピザに近い味わいとなり、畑翔麻オーナーは「マルゲリータを想像するようなクラフトビール。特にチーズと相性が良い」と話す。 三島市が進める飲食店と農家のコラボ企画「
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バレエ「白鳥の湖」 主役は日大三島高・羽田さん 29日、三島で
三島市や御殿場市で教室を開いている「鈴木直敏・恵子バレエスクール」の発表会が29日、三島市民文化会館で開かれる。第3部では「白鳥の湖」の第2~4幕を披露し、主役のオデットを演じる羽田万凜花さん(17)=日大三島高3年=は「コロナ禍で暗いことばかりの大変な時期だが、舞台を楽しんでもらいたい」と話す。 羽田さんは2019年に「ジャパンダンスコンペティション」のジュニアCの部で第1位。今年8月の横浜バレエフェスティバルでは、国内トップレベルのメンバーが集う「ジュンヌバレエYOKOHAMA」の一員として公演に参加した。プロのダンサーを志す有望株で、同スクールを主宰する鈴木直敏さん(71)は「表現力
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児童ゲストに防災、ラジオの役割考える 三島ライオンズクラブ エフエム番組で毎週放送
三島市の三島ライオンズクラブ(LC)は、エフエムみしま・かんなみ「ボイス・キュー」の番組で、ゲストに招いた小学生らと災害時の備えなどを考えるコーナー「あつまれ!防災レオクラブ」を放送している。ラジオを聞く機会が少ない子どもらが出演することで、災害情報を発信するラジオの役割を認識してもらう。 放送は4月にスタートし、テーマは災害時の食べ物や応急手当て、ペットの防災などさまざま。ゲストの小学生と防災トークを繰り広げるほか、クイズ形式で被災時の取るべき行動なども学んでいる。7月下旬に出演した錦田小3年の加藤麗さん(8)は「勉強になって楽しかった。家でもラジオを聞きたい」と話した。 パーソナリテ
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世界の走りに伊豆興奮 五輪MTB女子、記者観戦ルポ
東京五輪の自転車競技は27日、日本サイクルスポーツセンター(伊豆市)の伊豆マウンテンバイク(MTB)コースで女子クロスカントリーを行った。高低差の激しいコースは直前の雨でさらに難度が上がり、悪路を攻略する選手のスピードとパワーがぶつかり合う。観客の目の前を疾走する迫力のレースを記者が観戦した。 コースの地図を見ると「浄蓮の滝」「わさび」…。伊豆の名所や特産物から名付けられた8カ所の難所が選手の行く手を阻む。高低差は約150メートル、1周の距離は約4キロ。女子は5周のタイムで順位を競う。 記者がまず陣取ったのは「天城越え」付近。壁のように立ちはだかる最初の難所は、石や丸太が転
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三島、東伊豆3宿泊施設 従業員が互いに出向 人手不足解消、繁忙期の違いカバー
ウエディングなどのサービスを主力とする三島市のみしまプラザホテルと、観光客を主に受け入れる東伊豆町の伊豆稲取赤尾ホテル、稲取銀水荘は今夏、繁忙期に応じて互いの従業員を行き来させる「おもてなし人交流事業」を始める。人手不足の解消に加え、異なる環境で勤務することで従業員の育成につなげる。 観光がメインの宿泊施設は7~8月、ウエディングなどのシティーホテルは9~10月が繁忙期となり、それぞれ東京などからアルバイトや派遣社員を雇って対応している。ただ、伊豆地域の情報を提供するなど地元ならではの接客は難しく、常に同じ人が派遣されるとも限らないため人材育成はできない。繁忙期と閑散期が異なる施設が連携し
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「直接基礎」妥当性示す 三島駅南口再開発 地下水対策検討委 地盤強度を確認
JR三島駅南口東街区の再開発事業を巡り、地上91メートルの高層マンションや広域健康医療拠点などの建物による地下水への影響を考える対策検討委員会が19日、三島市の三島商工会議所で開かれた。地盤となる溶岩層の強度が建物からの圧力を上回る調査結果が明らかになり、地中に建物のくいを打たない「直接基礎」を採用する妥当性が示された。 直接基礎は地盤の溶岩層を掘削して建物をはめ込む工法で、地中深くにくいを打たないため地下水脈への影響が少ないとされる。再開発準備組合が実施した調査によると、高層棟の重さが地面を押す圧力は1平方メートル当たり500キロニュートンだったのに対し、建物を支える溶岩層の強度は同1万キ
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日米男子バレー練習試合 三島で合宿、五輪本番に向け調整
東京五輪に向けた事前合宿を三島市内で実施していた男子バレーボールの日本代表、米国代表の両チームは18日、本番前の練習試合を市内の体育館で行った。計4セットを戦い、選手らがコンビネーションや戦術を確認した。 日本代表はアウトサイドヒッター石川祐希(ミラノ)、オポジット西田有志(ジェイテクト)らが切れの良い動きを見せたほか、県勢のセッター藤井直伸(東レ)、ミドルブロッカー李博(同)も力強いプレーを繰り広げた。米国代表の強力なスパイクやサーブにも対応し、本番に向けて調子を上げていた。 日本代表は13日からの事前合宿を終え、選手村へ向かった。米国代表も19日に三島を出発する。 (三島支局・金野
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ウナギ文化継承 生態や歴史、検定で学ぶ 三島でイベント
三島名物のうなぎ文化を次世代につなぐイベント「UNAGU(うなぐ)」が17日、三島市のみしま未来研究所で始まった。加和太建設(同市)の新入社員が企画し、歴史や生態、芸術などさまざまな角度からウナギの魅力に迫った。「三嶋うなぎ文化検定」なども行われ、18日までウナギを学ぶ多彩なブースが並んでいる。 富士山からの清流で育つ三島のウナギはかつて、三嶋大明神の使いと畏れられていたという。イベントで展示された天保年間の三島宿風俗絵びょうぶ(三島信用金庫所蔵)の写しには、三嶋大社の神池で泳ぐウナギの様子も描かれている。会場では水槽に入った天然ウナギも間近で見ることができるほか、地元高校生や大学生による
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記者コラム「清流」 五輪の熱戦、自宅で
東京五輪の開幕が間近に迫り、三島市でも準備が着々と進む。自転車競技会場への乗換駅となるJR三島駅には、暑さ対策としてミストシャワーが設置された。米国男子バレーボールチームも事前合宿に訪れ、本番への調整を続けている。 新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、いつものお祭り騒ぎとはいかない。それならば、自宅で五輪観戦の“お供”に―。市内を食べ歩くイベント「三島バル」は今回、料理のテークアウト中心に切り替えた。 人流の増加も懸念される東京五輪・パラリンピックだが、やるからには安全に。そして、コロナ禍の今こそスポーツの力を見せつけてほしい。自宅のテレビにくぎ付けとなるような熱戦が今から楽しみだ。 (三
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三島駅前再開発組合設立、22年春にずれ込み 完成先延ばし可能性
三島駅南口東街区に健康医療拠点やマンションなどを建設する再開発事業で、今秋にも予定していた組合設立のスケジュールが来年春にずれ込む見通しとなったことが15日、関係者への取材で分かった。建設工事の特殊性を踏まえ、設計段階からゼネコンの参画を検討するため。2025年度末の完成時期も先延ばしされる可能性があるという。 事業用地は三島駅南口の駐車場と民有地を含む1・3ヘクタール。鉄道から近く、地盤に固い溶岩層が広がるなどの特殊事情があり、これから事業を進めるにあたって工事費や工期が変動するリスクも考えられる。市はゼネコンを設計段階から加えることで将来予測に基づく盤石な計画を立て、安定した事業の推進
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教員スキルを底上げ 目標設定、タブレット活用 三島・ギガスクール
三島市教育委員会は、児童生徒ら1人1台のタブレット端末を活用した「ギガスクール」における教職員のステップアップシートを作成し、アプリの操作や活用方法のスキルアップを図っている。写真の編集や活用、画面の共有など5段階のレベルごとに目標期間を設定し、オンラインを駆使した授業の質向上につなげる。 ステップアップシートで定めた目標は、ビデオ会議やドリルなどのアプリ操作、プログラミング教育、情報モラルなど14項目。教員や生徒同士がオンラインでつながるアプリの項目では、基本的な機能の活用(ステップ1)、教材の取り込み(同2)、特定の児童生徒の画面を全体で共有(同3)―などと設定した。本年度内に全教員が全
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米国の東京五輪代表が三島入り 男子バレー 19日まで調整
東京五輪に出場する米国男子バレーボールチームが14日夜、事前合宿を行う三島市に到着した。19日まで毎日PCR検査を実施して新型コロナウイルスの感染対策を行いながら、市内の練習施設で本番に向けた調整を続ける。 成田空港でのPCR検査で陰性を確認した選手12人、スタッフ8人がバスで三島市内に到着し、市職員らに手を振るなどして宿泊施設に入った。事前合宿中は、当初計画していたVリーグ男子東レアローズ(同市)との練習を中止。市民との交流も対面ではなくビデオメッセージを通じて実施し、市内小学生からのメッセージカードは宿泊施設に張り出す形で届けた。 世界ランク5位の米国男子チームは、前回のリオ五輪で銅
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静岡人インタビュー「この人」 市川顕さん 三島市副市長に就任
1989年に県庁に入り、東部地域局次長などを歴任した。4月から現職。浜松市天竜区出身。55歳。 ―三島の印象は。 「中心市街地にも自然があふれ、昭和の感じを残しつつ新たな発見もある。第一印象はきれいな町。朝歩いていると、各地でごみ拾いをする人の多さに驚く。ごみが少ないのは市民意識の高さゆえだと思う」 ―市の強みは何か。 「首都圏まで新幹線でわずか40分の好立地に加え、東駿河湾環状道路で伊豆へのアクセスも向上した。三島駅南口の再開発で新たな都市機能とにぎわいの拠点ができれば、市の魅力はさらに高まる。コロナ禍で進むテレワークも三島への追い風となる。県や周辺市町も巻き込みながら、移住定住策
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子供晴れ舞台11月に 中止の三嶋大祭りに代わり「シャギリ発表会」 実行委、寄付呼び掛け
新型コロナウイルスの影響で2年連続の中止となる三嶋大祭り(三島市)の実行委員会は、本番に向けて祭りばやし「しゃぎり」の練習を重ねてきた子供たちの発表会を11月に三嶋大社で開催する。最大の見せ場となる大祭りに代わり、思い出づくりの晴れ舞台として企画した。開催費用は協賛金で賄う予定で、実行委が寄付を呼び掛けている。 例年8月15~17日に開催される三嶋大祭りでは、三嶋大社前のステージで各地区の小学生による「子供しゃぎり大会」が繰り広げられる。春先になると笛や太鼓、すりがねを練習する音が各地で響き、大人から子供へ受け継がれる伝統芸能として地域に根付いている。昨年に続く2年連続の中止に落胆する子供
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三島産トマトで新感覚ビール バジル加えてピザ風味 8月発売
三島市で栽培が盛んなトマトを活用したクラフトビール造りが、沼津市のリパブリュー沼津駅前ビール工場で始まった。地元飲食店やJA三島函南が連携し、バジルなどを加えてピザのような味わいに仕上げる予定。初めての試みに関係者は「どんな味になるか。楽しみ」と期待を込め、8月中の発売に向けて仕込みや発酵の作業を続けている。 富士山からの上質な地下水が流れる三島市は水耕栽培を全国でも先駆的に導入し、現在は平地で4種類のトマトが作られている。クラフトビールには全てのトマトをペースト状にして使うほか、大麦やアシット、スモークなど4種類のモルトで酸味やくん製香を加えた。糖化槽でろ過した麦汁を煮沸釜でトマトと混ぜ
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空き地活用カーシェア事業 加和太建設、ダイハツ沼津販売と連携
三島市の中心市街地で遊休地や空き店舗の有効活用を進める加和太建設(同市)は7月、所有する土地でダイハツ沼津販売(沼津市)と連携したカーシェアサービスを開始した。今秋には空きビルでコワーキングスペースも開設。地元に詳しい「家守」に運営を委託し、地域と利用者を結びながら市街地の活性化につなげる。 カーシェアは加和太建設が三島市内とJR三島駅北口に近い長泉町の土地3カ所をダイハツ沼津販売に提供し、ダイハツ親会社のトヨタ自動車によるサービス「トヨタシェア」を展開する。軽自動車と普通乗用車の計5台を用意し、利用者はネット上で予約するとスマホのアプリでドアキーの解錠、エンジンの始動が可能。入会金や月会
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小浜池2年連続「満水」 水面に新緑映える 三島「楽寿園」
富士山からの地下水が湧き出る三島市立公園「楽寿園」の小浜池の水位が7日、今年最高となる156センチを記録した。同園が「満水」とする150センチを超えたのは、昨年に続く2年連続。7月の大雨が影響したとみられ、小浜池では周辺の新緑が水面に映える美しい景色が広がっている。 旧小松宮別邸「楽寿館」がほとりに建つ小浜池は、“水都・三島”の象徴として多くの人が訪れる観光スポットの一つ。同園では中央付近の池底(標高25・69メートル)を水位ゼロとし、水面の高さを毎日計測している。近年は枯渇傾向が続き、2年連続の満水は17年ぶり。昨年は9年ぶりの満水と、59年ぶりに最高水位を更新す
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三島市とまちづくり協定 日本オラクル ICTで地域課題解決
三島市は6日、ICT(情報通信技術)を活用したスマートシティーの実現に向け、IT企業の日本オラクル(本社・東京)とまちづくり協定を締結した。ITやさまざまなデータを生かし、市民の健康増進や交流促進などさまざまな地域課題の解決につなげる。 市は5月から、同社員をファシリテーターに迎えて複数回のワークショップを開催してきた。解決すべき課題を探る中で、市民の健康増進をサポートするアプリケーションの開発や住民同士の助け合いを促す仕組みづくりなどのアイデアが上がったという。協定を機に連携を強め、本年度中には実証実験につなげる方針。 協定は人工知能(AI)などのICT技術を駆使し、市民サービスや生活利便
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湧水都市創造へシンポ 源兵衛川周辺整備など構想 GW三島
三島市のNPO法人グラウンドワーク三島はこのほど、通常総会とシンポジウムを同市の三島商工会議所で開催した。 シンポジウムで登壇した渡辺豊博専務理事は、市内を流れるせせらぎを生かした「湧水網都市」創造コンセプトを打ち出し、源兵衛川の水環境整備や、川沿いの空き家を活用した水辺のレストラン、カフェの形成などビジョンを語った。雷井戸や親水公園など各地に点在する水資源をつなぎ、川を中心に市内の回遊性を高める仕掛けの重要性も強調した。 過去に源兵衛川を市民とともに再生させた経験に触れ、親水計画の視点として「地域の宝探し」「近自然・多自然工法」などを挙げた。JR三島駅前の都市開発についても持論を展開し
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記者コラム「清流」 ○○弱者に目を
スマホやパソコンの操作が苦手な人を「ネット弱者」と呼ぶらしい。新型コロナのワクチン接種では、オンライン予約ができない高齢者の電話が殺到。全国各地で回線がパンクし、当支局にも何度か問い合わせの電話が寄せられた。 三島でも少なからず混乱はあったようだが、高齢者の予約をサポートする「お助け隊」は好評だったという。接種会場では高齢者の元を医療従事者が回る「三島方式」、自力で歩けない人が車内で接種を受ける「ドライブスルー」。いずれも多くの注目を集めた。 買い物、災害、交通…。どの弱者も高齢者が多い。社会が刻一刻と変化する中で、弱者に目を向ける仕組みは大切にしたい。いつかは誰もがなりう
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災害時、ラジオ聞こえる? ボイス・キュー、7日に生放送で啓発
エフエムみしま・かんなみ「ボイス・キュー」は7日、出水期に合わせて自宅ラジオの正常な動作確認を呼び掛ける14時間連続の生放送を行う。スマートフォンがつながりにくくなる災害時はラジオの役割が大きく、日ごろの点検を通じて緊急時への備えとしてもらう。 ボイス・キューは定期的に防災情報を発信する災害放送局で、周波数77・7メガヘルツに合わせて7月7日の14時間生放送を企画した。通常の番組をリアルタイムで伝えつつ、パーソナリティーの呼び掛けに応じて「ラジオが聞こえる」などのメッセージをファクスやメールで受け付ける。放送中に紹介するほか、応募者に宿泊券やステーキなど7種類のプレゼントが当たる抽選も予定
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三島観光アンバサダーに10人 魅力発掘、SNSで発信
三島市観光協会はこのほど、SNSを活用して三島の魅力を発信する「観光アンバサダー」10人を認定した。三島への移住者や学生、地元企業の社長など幅広く選定し、それぞれの得意分野を生かしながら観光資源の発掘やPRに力を入れる。 「三島の面白い? 大人」「知る人ぞ知る飲食店」など、自然や食、人をテーマに地元の魅力を掘り起こす。アンバサダーは日大国際関係学部やJA三島函南、加和太建設(同市)の関係者らが務め、ツイッターを中心にSNSを駆使して情報を発信する。「三島のテレワーク」もテーマに加え、三島の住みやすさや移住者の受け入れ環境などさまざまな動きを取り上げる。 同協会が進める観光DX(デジタルト
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三嶋暦の歴史、絵本に 「こよみ姫」販売開始
版行された仮名暦としては日本最古と伝わる「三嶋暦」の絵本がこのほど完成し、三嶋暦師の館(三島市)で販売を開始した。著者は三嶋暦の会の一藤木秀光副会長(70)。時空を自由に移動するキャラクター「こよみ姫」を主人公に、かつて権威の象徴とされた暦を巡る歴史上の人物のやりとりを描いた。 吉凶や方位を占う暦は人々の生活に大きな関わりを持ち、民衆を支配する権力者が“神の声”を受けて定めてきたという。こよみ姫がタイムスリップした鎌倉時代では、源頼朝が源氏再興を祈願した三嶋大社での暦作成を志し、妻の北条政子によって三嶋暦が完成された。その際に暦を作った陰陽師(おんみょうじ)が、現代
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店舗前に“ミニわさび田”設置 三島の山本食品 栽培の様子、興味持って
三島市のわさび漬け製造販売「山本食品」は、三嶋大社の鳥居前に構える「門前せせらぎ店」で、地元の水を循環させてワサビを育てる“ミニわさび田”を設置した。清らかな水で育むワサビ栽培の様子を間近で見学でき、山本豊社長は「チューブではない本わさびを多くの人に知ってもらいたい」と語る。 わさび田は縦80センチ、横180センチの大きさで、敷き詰めた砂地にワサビ10本を植え付けた。水道事業者「リブテック」(沼津市)の野田始彦会長(55)も監修に加わり、三島の水をワサビ栽培に適した12度に冷却して循環させている。栽培手法は長野県に多い「平地式」を採用し、山本社長らが竹を組み立てるな
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三島馬鈴薯出荷へ 8月まで500トン、アスル選手も収穫体験
三島市の箱根西麓で生産されるジャガイモ「三島馬鈴薯(ばれいしょ)」の選果作業が23日、JA三島函南の選果場で始まった。今年は適度な雨量で品質が高く、25日から8月上旬までに約500トンが県内外へ出荷される見通し。23日はサッカーJ3アスルクラロ沼津の選手が畑を訪れ、収穫を体験した。 三島馬鈴薯は、日照と水はけが良好な箱根西麓の土壌で育てられるメークイン。手掘りにこだわり、2週間の風乾貯蔵で成熟させることで傷や腐敗が少ないという。地元名物「三島コロッケ」の原料に使われるほか、全国最高値で取引される地域のブランド野菜としても定着している。選果場には初日から次々と馬鈴薯が運ばれ、大きさや形を確認
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「人材バンク」検討 三島市スポーツ協 中学部活指導者確保へ
三島市教育委員会は21日、中学校の部活動における指導者の確保に向けて、市スポーツ協会が地域の経験者などを集める「人材バンク」構築へ検討を始めたことを明らかにし、市教委としても「学校の要望を把握しながら連携していく」との考えを示した。同日開かれた市議会6月定例会の一般質問で、大房正治氏(緑水会)に答えた。 市教委によると、中学校の部活動では必ずしも専門知識のある顧問を配置できず、教員の負担増につながっているのが現状。部活動指導員や外部指導員を確保して対応しているものの、学校独自に探しているため見つからないケースもあるという。人材バンクは競技の経験者などを地域で新たに発掘し、学校の部活動に派遣す
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日本の音色♪米国に届け 三島北高箏曲部、心込めリモート演奏会
三島市の三島北高箏曲部はこのほど、市が姉妹都市として交流を続ける米国パサディナ市と同校をオンラインでつなぎ、リモート演奏会を開いた。部員が学年ごとに演奏を披露し、日本伝統の美しい音色を響かせた。 両市は姉妹都市となった1957年から互いに行き来するなどして交流を続け、コロナ禍でもオンラインを通じた情報交換を行っていた。パサディナ市国際交流協会から、2016年に三島で感動した同校箏曲部の演奏を聞きたい―との申し出があり、リモート演奏会が企画された。米国で琴や日本語を学ぶ高校生らを含め、約170人をオンラインでつないで開催した。 箏曲部は「日本のわらべ歌メドレー」「糸のためのコンチェルト」
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東京五輪パラ 静岡から 世界へ 未来へ=「スポーツの力」期待 米選手へ動画でエール 三島・徳倉小
三島市立徳倉小は17日、東京五輪・パラリンピックに出場するホストタウン相手国の米国を応援するメッセージ動画を同校で撮影した。6年生72人が日米両国の国旗を手に声援を送り、「苦しむ人を救うスポーツの力」に期待を込めた。 代表児童の小牧優里奈さん(11)が新型コロナで苦しむ人々を勇気づけるスポーツの意義について語り、「その力を存分に発揮できるよう応援しています」とエールを送った。最後に児童全員で「頑張ってください」と声を合わせ、日米の国旗を振って活躍を期待した。小牧さんは「緊張したけど、しっかり練習して上手にできた」と語り、メッセージを考えた岩崎菜穂さん(12)は「世界中の人たちに勇気を与えてほ
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コロナ禍転じてピリッと新商品 授産施設運営NPO×わさび漬け製造会社がタッグ 三島
三島市で授産施設を運営する特定NPO法人「にじのかけ橋」と同市のわさび漬け製造販売「山本食品」が、廃棄するシイタケの軸とワサビで作るつくだ煮を発売した。新型コロナウイルスの影響で激減する仕事の確保に向けてシイタケ栽培を始めた同NPOと、コロナ禍で空いた時間を新たな挑戦につなげる同社が手を組み、新商品開発につなげた。 同NPOは昨年9月、施設で働く障害者120人の雇用を守るため、シイタケ栽培を開始した。函南町で3カ月に3200キロを生産し、三島市でシイタケと地元野菜を売りにした飲食店をリニューアル。シイタケを使った総菜パンや土産品なども販売している。 そんな中、大量に捨てられるシイタケの軸
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伊豆半島相次ぐメガソーラー計画 知事選候補主張に住民注目
大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設計画が、伊豆半島で相次ぎ浮上している。国策として普及が進む再生可能エネルギーだが、森林を伐採して建てられる巨大なソーラーパネルが景観を阻害し、防災上の安全を脅かすとして各地で住民が反対運動を展開する。20日投開票の知事選に出馬した2候補は地元の意向を無視した計画に異を唱え、双方の主張に住民の注目が集まっている。 65ヘクタールの山林に約10万枚の太陽光パネルの設置が計画されている函南町軽井沢。都内の開発業者が申請したメガソーラー事業で、県は一昨年に林地開発の許可を出した。 計画では、大雨に備えて2万4千トンの保水力を持つ調整池を活断層の上に設ける。
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脱サラ→三島で新規就農 中村兄弟の“朝取れ”トウモロコシ 直売始動「いずれは行列作りたい」
脱サラ後に三島市笹原新田の農地で新規就農した中村嶺志さん(35)と弟の航さん(29)が19日、今年から栽培しているトウモロコシの直売を同市のJA三島函南本店で始める。糖度が高まる日の出前に収穫した“朝取れ”を用意し、感染対策としてドライブスルー形式で販売する。週に数日開催する予定で、「いずれは三島のトウモロコシで行列を作りたい」と意気込む。 嶺志さんは8年前に東京の化粧品会社を辞め、レタス農家で3年間の修業を経て新規就農した。航さんも県内の建設会社を退社し、兄と取り組む農業を「肌に合っている。面白い」と語る。今年からレタス栽培の合間に、7千平方メートルの畑でゴールド
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「五輪音頭」機運盛り上げ 三島・徳倉小児童、練習に熱 24日、聖火リレーで披露
静岡県が指定するオリンピック・パラリンピック推進校の三島市立徳倉小で11日、聖火リレーのサポートランナー10人を含む6年生72人が東京五輪音頭の練習を行った。市内では24日に聖火が届けられ、最終走者が到着する三嶋大社でのミニセレブレーションで東京五輪音頭が披露される。 同校の児童と中郷中の生徒10人がサポートランナーとして最終走者の後方を走り、三嶋大社に到着した後に計20人の児童生徒が五輪音頭を踊る予定。練習は本番前に各校2回ずつ行い、日本エアロビック連盟県連理事の石田里美さんが講師を務める。 徳倉小での練習会では児童がクラスごとに指導を受け、踊りの振り付けや足の運び方、手のたたき方な
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日大三島高学園祭 地域の飲食店「応援」企画 PR動画→料理注文→後日受け取り
日大三島高は新型コロナウイルスの影響で飲食の出店が中止となった学園祭「桜陵祭」(12~13日)で、地域の飲食店を取材して制作したPR動画を会場で流し、生徒が注文して後日商品を受け取る「地域活性化プロジェクト」を実施する。コロナ禍でも食の楽しさを伝えつつ、経営が厳しい飲食店を応援しようと生徒が企画した。 動画は3年生がクラスごとに制作し、通学圏の三島市や周辺市町のピザ屋、総菜店など17店を取り上げた。各店の目玉商品や特長のほか、店内や調理の様子、店主の思いなども工夫して伝えている。12日の学園祭では校内各所のモニターに動画が映し出され、会場に設けられる店のブースで1、2年生が好きな料理を注文
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資金計画 ポイント学ぶ 三島市が消費生活講座 シニアライフ充実へ
三島市はこのほど、消費生活講座を市民生涯学習センターで開き、県金融広報委員会のアドバイザー真覚良信さんが「シニアライフを充実させるお金の生かし方と使い方」について講演した。 生活にかかる費用や年金の見通しなど現状把握の必要性に触れ、都市部や郡部など居住する地域の違いに応じた生活費の目安を示した。現役時代の世帯収入との関連については「高収入だった家庭は老後の生活費も高い傾向がある」と語り、身の丈に合った生活と備えの重要性を強調した。 老後の趣味や旅行、自宅のリフォームなどゆとりある生活を見据えた資金計画は「やや高めに計算するのがポイント」とし、生活費は「固定費から見直す」「使えるお金を決めてや
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地域とつなぐアート相談所 助成制度や発表の場紹介 三島に開設
アートと地域をつなぐ市民団体「アルテ・プラーサ」は13日、静岡県東部の芸術家らを対象にした「アートのよろず相談所」を三島市民活動センターで始める。新型コロナウイルスの影響で活動が制限される芸術家をサポートするほか、アートを求める市民との相談にも応じ、両者のマッチングを進める。 新型コロナの影響で広まる「ニューノーマル」に対応した芸術活動の支援に向け、さまざまな情報の発信や関係機関との連携を図る。芸術家を対象にした助成金の制度や申請方法について説明するほか、発表の場が減少する中で複数の作家や地域のつながりを後押しするなど多様な相談に応じる考え。法律や税金に関する質問には行政や専門機関の取り組
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「ゆめみしま」植えたよ 親子ら一列で丁寧に 三島のブランド米
三島市のブランド米づくりを目指すNPO法人グラウンドワーク(GW)三島はこのほど、農林水産省の産地品種銘柄に認定された「ゆめみしま」の田植え体験会を同市長伏の田んぼで開いた。 GW三島は「世界水遺産」の源兵衛川を水源とする中郷用水を活用し、初年度は中郷地区の田んぼ6500平方メートルで約3トンを収穫する予定。田植えでは地元の親子連れなど約30人が参加し、列をそろえてゆっくりと後ろに下がりながら丁寧に苗を植えた。子供らは水田に足を取られて泥まみれになりながら、夢中になって田植えを楽しんだ。 三島の清流で栽培するゆめみしまは粒が大きく、滑らかな口当たりが特長。10月の収穫後に市内外で販売を開始す
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豊作で余る大根 廃棄せず活用 三島 親子ら収穫、味わう にしはらグループ
豊作で出荷しきれずに余ってしまう大根の収穫体験・試食会が6日、三島市笹原新田の畑で開かれた。県東部を中心に飲食店を展開するにしはらグループが大根を買い取って開催し、親子ら20人が参加した。大根は持ち帰ったりその場で食べたりしたほか、同社が運営する「かつ銀」では期間限定の大根おろし食べ放題も開始した。 JA三島函南によると、今年は天候に恵まれたことで大根の生育が良く、まれに見る豊作のため多くが出荷されずに畑に残されているという。品質は高く、「無料で構わないから持って行ってほしい」と農家から相談を受けていた。同社に話を持ちかけると一定の金額で買い取ってくれることになり、収穫イベントの開催に至った
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「園芸」テーマに遠隔交流 取り組みや課題紹介 田方農高と東京の女子高
函南町の田方農業高は3日、東京の品川エトワール女子高とオンライン会議システム「Zoom(ズーム)」を使った遠隔交流授業を行った。ともに「園芸」を学習のテーマに掲げるなど共通点が多く、各校が取り組む農業や環境の課題研究について互いに紹介し合った。 田方農高は「ユニバーサル園芸」を学ぶセラピーコースの3年生16人が、植物や農業を通じた保育園児らとの交流活動について発表した。心身のリハビリ、社会参加、コミュニケーションなど「さまざまな人のQOL(生活の質)向上につながっている」と、園芸による効果や可能性を説明した。 品川エトワール女子高の学習テーマは「都市型園芸」。女性の鉄分不足を補う健康フードと
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清流で育む三島ブランド 「ゆめみしま」新銘柄米に あす 田植え体験会
三島市を流れる源兵衛川の清流で育てる新品種米「ゆめみしま」が、農林水産省の産地品種銘柄として市内で初めて認定された。三島産のブランド米づくりに取り組むNPO法人グラウンドワーク三島が生産し、10月の収穫後に販売を始める。5日には、同市長伏の田んぼで田植え体験を開催する。 ゆめみしまは粒が大きく、滑らかな口当たりが特長。GW三島は3年前から、環境保護活動で関わりの深い日本たばこ産業(JT)の植物イノベーションセンター(磐田市)が開発した4品種を育てて試食を繰り返し、そのうち「いわた12号」をブランド米として採用した。ゆめみしまの名称は全国から公募して決定し、昨年秋に新銘柄米として農水省に申請し
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ワクチン 一般高齢者向け接種、三島でも 静岡県内全市町で開始
65歳以上の高齢者を対象にした新型コロナウイルスワクチンの集団接種が2日、三島市で始まった。これで静岡県内全市町で一般高齢者に対するワクチン接種がスタート。政府が目指す「7月末」までの完了に向け、各自治体が医師会などと連携しながら接種を加速させる。 県の調査によると、全35市町が県の支援も前提に7月末までの完了を見込む。最後のスタートとなった三島市では高齢者施設の入所者を優先したため一般高齢者の開始が遅れたものの、今後は一日に700~千人程度のペースで接種を進める計画。市内の病院でも最大5カ所で順次接種を開始し、7月末までには対象者の80~85%が2度の接種を受けられる見通しという。 初
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三島市、住民税の非課税世帯に経済支援 両親がいても支給へ
三島市は、新型コロナウイルスの感染拡大で経済的な影響を受ける住民税非課税世帯のうち、ひとり親ではない家庭を対象に子ども1人当たり5万円を支給する。市議会6月定例会に提出する予定の一般会計補正予算案に、関連費用9千万円を盛り込む。 市は既にひとり親の子育て世帯に対し、子ども1人当たり5万円を給付している。今回は両親がいる子育て世帯のうち、所得が一定水準を下回る住民税の非課税世帯に絞って支給する。市によると対象となる子どもは約1700人で、7月中に支給を開始する予定。 (三島支局・金野真仁)
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三島北中 ほふく前進で避難訓練 防災教育「命を考える日」
三島市立北中は1日、防災教育「命を考える日」を同校で実施し、全校生徒約600人が地震に対する日ごろの備えや避難方法などについて専門家の指導を受けた。 講義は各学年ごとに行われた。2年生のテーマは「自衛隊流防災術」。自衛隊静岡地方協力本部の隊員が火災現場から避難するほふく前進について指導し、高い場所に充満する有毒ガスを吸わないよう、姿勢を低くして床に近い場所の空気で呼吸をするコツを実践した。体を横向きに寝かせた生徒らは床の上に伸ばした腕の脇から空気を吸い込み、滑るようにゆっくりと進んで避難した。 1年生の赤十字減災セミナーでは、巨大地震に対する備えや非常時に持ち出す物などについて学んだほか、新
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リニア「水守り開通を」 三島市長がメリット強調
三島市の豊岡武士市長は28日の定例記者会見で、知事選(6月3日告示、20日投開票)に向けて議論が注目されるリニア中央新幹線の開通工事について、「リニアは県東部にとっても大きなメリットがある。大井川の水をしっかり守った上で開通させてもらいたい」と述べた。 豊岡市長は、リニアの開通で県内の駅には停車しない東海道新幹線「のぞみ」が減便される代わりに「ひかり」の増便を見込み、「三島駅の利便性も高まり、観光客が増加して県東部が活性化する」との見解を示した。交通環境の向上により新幹線を使った通勤圏の拡大にもつながるとし、同市や周辺地域の人口増、にぎわい創出への好影響も期待した。 知事選ではこのほか、県東
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函南メガソーラー 反対グループ 副知事に嘆願書提出
函南町軽井沢の大規模太陽光発電所(メガソーラー)建設計画に反対する住民グループ「丹那の自然と生命を守る会」は26日、県による環境影響評価(アセスメント)の厳密な審査などを求める嘆願書を県庁の難波喬司副知事に手渡した。難波副知事は「危険性を積み上げることが、河川法を元に町が事業を認めない根拠になる」との見解を示した。 伊東市のメガソーラー建設事業を巡り、根拠に基づき事業者の河川占用を不許可とする裁量権を行政側に認めた東京高裁判決を元に「本当に良くない事業であれば町の不許可で止められる」と述べた。一方、県が出した林地開発許可については「事業者の問題点を指摘しても補正すれば済む話。やり直しや取り消
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記者コラム「清流」 防災意識、まずは動画で
寒い冬が終わり、ようやく春めいてきたと思ったら突然の梅雨入り。初夏の暖かなお日様はどこへやら、今年は長くなりそうなジメジメした季節が恨めしい。路面がぬかるむと転倒や交通事故に注意が必要だ。 昨今は「数十年に一度」の豪雨も珍しくなくなった。そんな時に地域を守るのは、地元をよく知る各自治会の自主防災組織。情報伝達や消火救助、避難所運営など役割は多岐にわたる。防災の主役は、やはり住民自身であると自覚したい。 三島市が自主防の役割をまとめた動画をウェブで公開している。無線機や防災トイレの使い方、負傷者を振り分けるトリアージ…。自分に何かできないか―と思ったら、まずは動画をのぞいてみてはいかがだろうか
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三島の転入超過、静岡県内1位 コロナ後へ地域力に磨き【湧水】
人口の一極集中に変化の兆しが出始めているのだろうか。新型コロナウイルスの影響でテレワークや大学のリモート授業が広がる中、首都圏から地方へと目を向ける人が増えている。都心まで新幹線で40分程度の三島市は2020年、人口の転入超過数が4年ぶりにプラスになり県内1位。人口流出に歯止めがかからない本県にとって、この流れを追い風にしたい。 住民票の転入、転出の数を元にした総務省の住民基本台帳人口移動報告によると、20年の三島市はプラス140人の転入超過。マイナス416人だった19年と比べると大幅な増加に転じている。年代別では30~40代の転入者が多く、それに伴い子ども世代の0~4歳も増加した。大学生
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自主防の役割、動画で 三島市、実演交え行動解説
三島市は、地域住民で活動する自主防災組織の役割を解説する動画を作成し、市ホームページなどで公開を始めた。情報啓発、消火生活、救出救助など8班に分け、実演も交えて被災時や平常時の取るべき行動を呼び掛けている。 動画では最大震度6強の地震で全壊・焼失家屋2700棟、死者20人に上る市の被害想定を示した上で、過去の震災で救出された6割が地域住民に助けられた―などのデータを元に自主防の重要性を強調。活動班の役割では8分野ごとに動画を作成し、被害状況などを本部に無線で伝える情報啓発班は簡易無線機による情報伝達を実演した。衛生救護班では負傷者を識別するトリアージの流れに加え、災害用トイレの使い方なども
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三島市「めっせんじゃー」6人任命 外国人に行政情報伝達
三島市は、市内在住の外国人に行政からの情報を伝達するボランティア「みしまめっせんじゃー」に市民6人を任命した。22日に市役所大社町別館でスタート式を行い、豊岡武士市長が任命書を手渡した。 防災や行政手続き、新型コロナウイルスのワクチン接種など行政が日本語で発表する情報は外国人に届きにくく、日ごろから外国人と交流があるボランティア6人がそれぞれのネットワークを使って伝える。メールやフェイスブックなどのSNSも駆使し、各国の言葉で分かりやすく迅速に情報を拡散させる。今後、参加する外国人とボランティアの数を増やし、情報ネットワークをさらに広げていく方針。 任命書を受け取ったメンバーは「自分が日
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函南の洋菓子店、ケーキ自販機導入 父の介護と店切り盛り…1人で担う女性考案
函南町柏谷の洋菓子店「ケーキ・デポ」は、非対面で購入できるケーキの自動販売機を導入した。1人で店を切り盛りしながら父の介護も行う野田孝子さん(62)が、効率よくお客に商品を提供するために考えた。新型コロナウイルスの影響で人との接触に抵抗感が広がる中、時代と身の丈に合った売り方を模索している。 35年前に洋菓子の道に入り、三島市でケーキ店のオーナーシェフも務めた。東京のホテルでパティシエとして働いていた2008年、両親の介護のために函南町に戻り、自宅を改装して店をオープンさせた。空いた時間で商品を作るため、受注は全てオーダーメード。アレルギーを持つお客の要望にも細かく応えてきた。 認知症を