テーマ : 経済しずおか

1月DI50 景況感横ばい 県版景気ウオッチャー 家計消費伸びず

 静岡経済研究所が実施した1月の県内版景気ウオッチャー調査によると、家計消費や事業所向けビジネス、雇用関連の景況感を3カ月前と比較した現状判断指数(DI)は「横ばい」を示す50・0だった。物価高を受けて消費者の節約志向が強まり、家計消費では小売り、飲食、サービス関連がそれぞれ悪化した。

景気の現状判断指数の推移
景気の現状判断指数の推移


 家計消費全体は50・0で、前回調査を1・8ポイント下回った。全国的な賃上げ機運の高まりで戸建て需要が増加するなど、一時期に落ち込んだ住宅関連で改善傾向が続いているという。一方、飲食、小売り関連は2期連続の悪化。飲食店では「週末の来店客数や宴会件数が伸びていない」との声が上がったほか、スーパーでも「1人当たりの購入点数が減り売上高が減少」などと、節約志向により外食や日用品の消費を抑える動きも見られた。
 事業所向けビジネスは受注減や人手不足が響き、47・5(0・1ポイント下降)と前回に続いて50を下回った。雇用関連は運輸や宿泊、飲食サービスなど非製造業を中心に採用意欲が高く、4・5ポイント上昇の54・5。
 2~3カ月後の先行きDIは55・6で、現状DIから5・6ポイントの上昇。歓送迎会や入学、入社シーズンに合わせた消費の増加など、季節的な要因で飲食、小売り関連の大幅な改善を見込んだ。サービス関連も浜名湖花博など観光の盛り上がりを期待し、上向くと予想した。
 調査は1月下旬に飲食店や不動産販売など各業種の担当者110人に実施し、102人が回答した。
 (経済部・金野真仁)

いい茶0

経済しずおかの記事一覧

他の追っかけを読む
地域再生大賞