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アーチェリー五輪代表選考会 杉本(浜松商高出)4位、パリ厳しく 山内(浜松商高出)9位で連続出場逃す

 アーチェリーのパリ五輪世界最終予選代表選考会最終日は10日、東京・夢の島公園アーチェリー場で72射(720点)2ラウンドの合計点で争い、女子は1303点で1位の園田稚(早大)、1277点で2位の上原瑠果(同志社大)が代表に決まった。個人で五輪出場を決めている野田紗月(ミキハウス)とともに最終予選に臨み、団体出場権を獲得すれば五輪代表に内定する。

狙いを定める杉本智美=夢の島公園アーチェリー場
狙いを定める杉本智美=夢の島公園アーチェリー場
矢を放つ杉本智美=夢の島公園アーチェリー場
矢を放つ杉本智美=夢の島公園アーチェリー場
4位で競技を終えた杉本智美=夢の島公園アーチェリー場
4位で競技を終えた杉本智美=夢の島公園アーチェリー場
4位で選考会を終えて悔しそうな表情を見せる杉本智美=夢の島公園アーチェリー場
4位で選考会を終えて悔しそうな表情を見せる杉本智美=夢の島公園アーチェリー場
矢を放つ山内梓=夢の島公園アーチェリー場
矢を放つ山内梓=夢の島公園アーチェリー場
矢を放つ山内梓=夢の島公園アーチェリー場
矢を放つ山内梓=夢の島公園アーチェリー場
的を狙う山内梓(左)=夢の島公園アーチェリー場
的を狙う山内梓(左)=夢の島公園アーチェリー場
狙いを定める渡辺麻央=夢の島公園アーチェリー場
狙いを定める渡辺麻央=夢の島公園アーチェリー場
狙いを定める杉本智美=夢の島公園アーチェリー場
矢を放つ杉本智美=夢の島公園アーチェリー場
4位で競技を終えた杉本智美=夢の島公園アーチェリー場
4位で選考会を終えて悔しそうな表情を見せる杉本智美=夢の島公園アーチェリー場
矢を放つ山内梓=夢の島公園アーチェリー場
矢を放つ山内梓=夢の島公園アーチェリー場
的を狙う山内梓(左)=夢の島公園アーチェリー場
狙いを定める渡辺麻央=夢の島公園アーチェリー場

 昨年の世界選手権代表の杉本智美(ミキハウス、浜松商高出)は1265点の4位。五輪予備選手として登録されるが出場は厳しくなった。東京五輪代表の山内梓(近大職、浜松商高出)は9位で、2大会連続出場の可能性がなくなった。渡辺麻央(日体大、富士市出身)は7位だった。
 すでに団体で五輪出場を決めている男子は青島鉄也(日体大)、武藤弘樹(トヨタ自動車)、舟橋悠矢(近大)が予備登録選手となった。県勢は辻昇平(笠子流通、浜松商高出)が6位だった。
杉本「本当に悔しい」 重圧と風でリズム狂う  一度はつかんだパリへの挑戦権を手放し、悲願の五輪出場がほぼなくなった。杉本は代表圏内の2位に12点届かず4位。五輪の予備選手として登録されるものの選出の可能性は低い。29歳はしばらく声を詰まらせ、「五輪に出て恩返しがしたかった。本当に悔しい」と絞り出した。
 昨季はパリ五輪の出場権を懸けた国際大会の代表に選出。出場権を獲得すればそのまま代表内定を決められる立場だったが、切符をつかめず今回の再選考に回った。通常の選考会とは異なる重圧。加えて苦手な風が杉本のリズムを狂わせた。
 引き直しを繰り返すなど、1射ごとの間隔が長く流れに乗れない。特に痛かったのは休憩を挟んで迎えた後半立ち上がりの第7エンド。2ラウンドとも45、46点と乱れたのが最後まで響き「普段通りに打てなかった。許容範囲内に収めなければ」とこぼした。
 浜松商高で全国3冠を手にし、名門近大に進学後は一心不乱にアーチェリーに向き合ってきた。「自分が日本を引っ張るんだ」と走り続けた競技生活に悔いはない。ただ、東京五輪に続いて夢舞台に届かず、「今は次のことは考えられない」とショックを隠せなかった。
山内、本来のフォーム取り戻せず  2大会連続の五輪出場はならなかった。山内は本来のフォームを取り戻せないまま9位に終わった。ただ、悲壮感はなく「実戦で課題が分かった。また一から練習していく」と前向きに語った。
 東京五輪はぎりぎりで代表に滑り込み〝シンデレラガール〟と評されたが、その後は猛練習で着実に地力を磨いた。昨季の代表選考は抜群の安定感で堂々のトップ通過。だが、その後は国際大会で結果が求められる中、「引き手に余分な力が入り、悪い癖になってしまった」という。
 今大会もまだ試行錯誤のさなかにあり、最後まで得点は伸び悩んだ。ただ「やらなければいけないことは明確。収穫はあった」と振り返る。4年後への挑戦こそ明言しないが「もっとうまくなれる手応えはある。ここで終わるのは悔しい」と、闘志は消えていない。
(運動部・山本一真 写真は写真部・小糸恵介)

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