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渡辺、本多ら代表入り 瀬戸落選 競泳・五輪代表選考会

 競泳のパリ五輪代表選考会第5日は21日、東京アクアティクスセンターで行われ、男子200メートル平泳ぎは元世界記録保持者の渡辺一平(トヨタ自動車)が2分6秒94で1位となり、2位の花車優(イトマン東京)とともに派遣標準記録を突破して代表に決まった。渡辺は2大会ぶり2度目、花車は初めての代表入り。

男子200メートルバタフライ決勝 力泳する本多灯=東京アクアティクスセンター
男子200メートルバタフライ決勝 力泳する本多灯=東京アクアティクスセンター

 男子200メートルバタフライは寺門弦輝(セントラルスポーツ)が1分54秒07で1位となり、2位で世界選手権王者の本多灯(イトマン東京)とともに代表に決まった。寺門は初、本多は2大会連続の五輪出場となる。瀬戸大也(CHARIS)は3位でこの種目での代表入りを逃した。
 100メートル自由形の女子は池江璃花子(横浜ゴム)が54秒15、男子は松元克央(ミツウロコ)が48秒28で1位となったが、ともに派遣標準記録には届かなかった。
 準決勝は男子200メートル背泳ぎの入江陵介(イトマン東進)、女子200メートル平泳ぎの鈴木聡美(ミキハウス)渡部香生子(MEIGI)、同200メートルバタフライの三井愛梨(横浜サクラ)らが順当に22日の決勝へ進んだ。
本多 苦境はね返す  男子200メートルバタフライの世界王者が五輪切符を逃すわけにはいかない。状態が万全ではない本多は、2位にとどまったものの意地で代表権を死守。苦境をはね返し「悔しい部分はあるけど、できる最大限をした。ほっとしている」と笑った。
 2月の世界選手権への出発日に左足首を捻挫。帰国後の約1週間は軽めの練習しかできず、患部を長くテーピングで固定していたため、動きが悪くなった。
 本来のキックは打てない。それでも覚悟を決めて序盤から果敢に攻めた。150メートルまで世界選手権より速いペース。体力が持たずラスト50メートルで寺門に逆転を許したが、派遣標準記録は1秒09上回った。
 世界選手権に出ることにはリスクがあったが、アクシデントを乗り越えて世界一の称号と自信を手にした。全ては2度目の五輪で頂点に立つためだ。「今は目標に変わっている」。まずは国内の試練を突破して夏の挑戦権を得た。
瀬戸3位も前向き  男子200メートルバタフライの瀬戸は3位にとどまったが「感覚はいい感じに戻ってきている」と前向きだった。
 世界選手権で3度頂点に立った400メートル個人メドレーは五輪切符を逃したが、22日に予選、準決勝、23日に決勝がある200メートル個人メドレーに向けてレースを重ねることで状態を立て直そうとしている。「200はしっかり決めたい」と意気込んだ。
池江、勝負強さ示す  池江は女子100メートル自由形で目標としていた53秒台は出せなかったものの、終盤の競り合いをタッチ差で制して勝負強さを示した。「53秒台を出したかったし、出せる実力は絶対にあると思っていた。はまらなかったが、優勝したかったのでほっとしている」と笑顔で話した。
 パリ五輪代表切符をつかんだ100メートルバタフライと、100メートル自由形で、予選、準決勝、決勝と、計6本のレースをこなした。23歳のスイマーは「本当に疲れた。年齢を重ねて体力が温存できなくなっている」。残る50メートル自由形へ気力を振り絞る。

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