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⛳23歳阿部、ツアー初優勝 富士フイルム・スタジオアリス女子最終日 

 首位タイで出た23歳の阿部未悠が8バーディー、1ボギーの65で回り、通算15アンダーの201でツアー初優勝を果たした。賞金1800万円を獲得した。

優勝インタビュー後、万歳する阿部未悠=石坂GC
優勝インタビュー後、万歳する阿部未悠=石坂GC

 佐久間朱莉が1打差の2位。蛭田みな美とイ・ミニョン(韓国)がさらに2打差の3位に入った。前回優勝の山下美夢有は9アンダーで5位、藤田さいき(沼津市出身)は7アンダーの6位。前々回優勝の上田桃子は74をたたき9位に終わった。(出場50選手=アマ2、晴れ、気温21・2度、南の風1・9メートル、観衆4933人)
 (共同)
 逃げ切り許した 悔し涙の佐久間
 初優勝を逃した佐久間からラウンド後、悔し涙がこぼれた。初日から首位に立ち、最終日も1番イーグルにボギーなしの4バーディーと好内容。それでも17番で阿部にトップの座を奪われると逃げ切りを許し「いいゴルフができた。それでも勝てないのは自分の実力不足」と唇をかんだ。
 プロ同期の阿部とは、同じ初制覇をかけての勝負だった。「18番では涙が出そうでやばかったけど、笑顔で未悠ちゃんをたたえようと頑張った」と心境を明かした。
 (共同)

プラチナ世代「仲間入り」
 23歳の阿部は、米ツアー参戦中の古江彩佳、西村優菜らと同じ2000年度生まれ。先を行く同世代がいても「焦りはなかった」と言いつつ、もどかしい気持ちはあった。「プラチナ世代と言われておきながら、そのグループにはいないとずっと思っていた。今回優勝できて本当によかった」
 この日八つのバーディーを決めたが、勝因はむしろ一つのボギー。パー4の11番。ショットが乱れて4オン。ここで約7メートルのパットを沈めて傷を最小限にとどめた。「ボギーでよかったと心底思った」。14番からの4連続バーディーで21歳の佐久間を追い越し、1打差で振り切った。
 北海道恵庭市出身。10歳でゴルフを始めた。冬場は「吹雪だろうが寒かろうが、練習場が閉まらない限り毎日行っていた。根性も鍛えられた」と感じている。中学進学を機に拠点を福岡県へ。今シーズン前はプロ野球ソフトバンクの甲斐拓也捕手の自主トレに参加し、楽しんで競技に臨む心構えなどを学んだ。
 趣味は写真撮影。この大会でのツアー初制覇に「縁があるな」と笑う。「今年の目標は、1勝もしていないのに複数回優勝だった」。ようやく届いた頂点は、スタートラインでもある。

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