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⚽国際親善試合 なでしこ、米国に逆転負け

 【アトランタ共同】サッカー女子の国際親善大会「シービリーブスカップ」は6日、米アトランタで開幕し、日本代表「なでしこジャパン」は米国に1-2で逆転負けした。9日の3位決定戦に回り、ブラジルと対戦する。

米国に逆転負けし、うつむく南(3)ら女子日本代表=アトランタ(共同)
米国に逆転負けし、うつむく南(3)ら女子日本代表=アトランタ(共同)

 パリ五輪出場を決めてから初の対外試合だった日本は、試合開始直後に清家(三菱重工浦和、JFAアカデミー福島出)が右から抜け出して先制。しかし前半21分、自陣でのミスを突かれて同点とされ、後半32分にPKで勝ち越された。米国との対戦成績は通算1勝8分け30敗となった。
 もう1試合はカナダがブラジルと1-1で90分を終え、PK戦を4-2で制した。大会は4チームが参加し、トーナメント方式で争われる。
米国 2(1―1 1―0)1 日本
▽得点者【米】ショー(前21分)ホラン(後32分=PK)【日】清家(前1分)
 (共同)

 【評】日本は開始直後に谷川(JFAアカデミー福島出)の縦パスで抜け出した清家が先制したが、米国の圧力に耐えられなかった。1-0の前半21分、自陣でのパスミスから失点。後半も劣勢が続き、同32分にPKを決められた。

ミスから失点、点差以上の屈辱
 米国撃破の期待は、ミスからの失点で急速にしぼんだ。日本は1-0の前半21分、低い位置でつなごうとした場面で清水の横パスが乱れ、ボールが浮く。熊谷が何とか足に当てて前に送った球を拾われ、素早い攻撃から仕留められた。「相手を勢いに乗せてしまった」と熊谷。ここからほぼ防戦一方となり、点差以上の完敗を喫した。
 チームはGKから短いパスをつなぐ狙いを共有し、立ち上がりに清家が先制するなどいい形で試合を進めていた。しかし、身体能力に優れる米国は徐々にプレスの強度を高め、日本のボール回しに狂いが生じる一瞬の隙を狙っていた。
 リスクを避けるために、無理につながずロングボールを活用する戦い方に切り替える手もあった。池田監督は「プレスを回避できるようなBプラン、Cプランを準備することも必要」と課題を痛感した様子だった。
 3位決定戦のブラジルとは、パリ五輪の1次リーグで同組に入っている。本大会に向けてたたいておきたい相手で池田監督は「この敗戦を次の試合に生かしたい」と気持ちを切り替えた。
清家が先制弾も
 清家がキックオフ直後に訪れた先制機を生かした。谷川のロングパスに反応して右を抜け出すと、持ち前の俊足を飛ばして一気にゴール前へ。右足シュートが左ポストの内側に当たって入り「いつも練習している角度だし、思い切って振り抜けた」とうなずいた。
 今季のWEリーグで得点ランク首位の12ゴールと絶好調。五輪代表入りへアピールし「チーム力を上げていくために、自分がどれだけ貢献できるかという部分にフォーカスしたい」と気合十分に話した。
パス良かった
 谷川の話(先制点をアシスト)「貴子さん(清家)がすごく足が速いというのは分かっていたので、スペースに強めにパスを出せたのが良かった」
骨折の宮沢復帰
 昨年12月のブラジル戦で足首を骨折した宮沢が代表の戦列に戻り、終盤から出場した。見せ場はつくれなかったものの「チームが勝つために少しでも前に前に、というのを意識した」と精力的にボールを追った。
 昨年の女子ワールドカップ(W杯)で得点王に輝いたアタッカー。「このタイミングでチームに合流できたのは、自分にとってすごく前向き」と安堵(あんど)の色を浮かべた。

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