松田（静岡市立高）男子５０自　県新Ｖ　競泳・静岡県短水路選手権

運動部　寺田拓馬

　競泳の全国ＪＯＣジュニア五輪杯春季大会県予選を兼ねた第３８回県短水路選手権（県水泳連盟、静岡新聞社・静岡放送主催）は２５日、県富士水泳場で年齢区分別で男女各種目を行った。

男子１５歳以上５０メートル自由形で県新の２２秒１２を記録した松田隼人＝県富士水泳場（写真部・宮崎隆男）

男子１３～１４歳１００メートルバタフライを制した川村誠吾。５０メートルも県中学新で優勝した＝県富士水泳場

女子１５歳以上１００メートル自由形で優勝した鈴木月渚（飛龍高）。５０メートル自由形、４００メートルリレーと３冠を果たした＝県富士水泳場

　男子は１５歳以上５０メートル自由形で松田隼人（レオリブレ、静岡市立高３年）が２２秒１２で県新、県高校新をマーク。今大会１００メートルとの２冠を果たした。１３～１４歳５０メートルバタフライは川村誠吾（グランツ、静岡中島中２年）が２４秒７２の県中学新で制し、１００メートルと５０メートル自由形の３種目で頂点に立った。
　女子は１５歳以上４００メートルリレーの飛龍高（鈴木、上原、野崎、山口）が３分５０秒８５、１３～１４歳４００メートルリレーのとこはＳＳ（岡田、栗田、松永、杉山）も３分５６秒１５でいずれも大会新で優勝した。
肉体改造、才能が開花　「ロス五輪出場狙う」　将来期待の大型スイマー松田（静岡市立高３年）が男子５０メートル自由形で２２秒１２の県新記録をたたき出した。県内高校最後の大会で従来記録を０・１８秒縮め、「狙い通り。肉体改造の成果が出た」と満面の笑みを浮かべた。
　中学時代は無名だったが、高校３年になって一気に才能が開花。インターハイは決勝に残れなかったが、国体の少年男子Ａで５位入賞を果たした。
　しかし、成長スピードを上げたのは昨秋以降。全国舞台を踏み、「自分より速い選手がいると実感した」。夕方からの練習前に食事を取って１日４食で体重を増やし、チューブを使った筋トレで上半身も鍛えた。
　身長１９３センチのリーチに、体が一回り大きくなって力強さが加わった。今月初めの伊豆駿河湾選手権でも２２秒９９で長水路の県高校記録を樹立。「パワーがつき、大会に合わせて記録を出すメンタルも備わった」と自信を示す。
　今春から筑波大に進学する。「まずは１年生でインカレ決勝を目指し、４年後のロス五輪出場を狙いたい」。伸び続ける成長曲線の行方に注目が集まる。
　（寺田拓馬）
川村（静岡中島中）男子５０バタ　県中学新　悔しさバネに　新記録連発　「今夏、全中２冠果たす」　男子１３～１４歳５０メートルバタフライで川村（静岡中島中２年）が県中学新記録を連発した。本番を２４秒７２で制したが、全国ＪＯＣ五輪杯の標準記録に届かず、「チャレンジレース」に出場。見事、２４秒５５で泳ぎ切り突破した。
　「水に浮く感覚が素晴らしい」とグランツの佐々木卓朗ヘッドコーチが認める逸材。昨夏の全国中学校体育大会で予選落ちした悔しさをバネに、体力強化に取り組んできた。
　チャレンジレースでは息継ぎをせず、ターン後のドルフィンキックの回数を１回増やして自己ベストをさらに更新。「スピードに乗れた」と笑みがこぼれた。
　今夏の全中は１００メートルと２００メートルに出場する。「夏に２冠を果たし、国体でも金メダルを取りたい。将来は世界新を出して五輪で優勝する」。大きな夢を描き、さらなる精進を誓った。
鈴木（飛龍高）３冠達成　女子４００リレー　大会新で優勝　女子自由形で全国高校総体３年連続入賞の実力者鈴木（飛龍高３年）が５０メートル、１００メートル、４００メートルリレーで３冠を達成した。
　２週間ほど前に体調を崩して４日間プールには入れず、万全の状態ではなかったが、「まずまずのタイム」で県内高校最後の大会を締めくくった。
　神奈川大に進んで競技を続ける。「大学生になったら自分で考えて練習しないと。苦手だけど自立したい」と新しいシーズンを見据える。
　５０メートルが専門だが、「１００メートル、２００メートルでもしっかりしたタイムを出してレベルアップしたい」と決意を新たにした。