大詰めの湖西市議選　新人５人、得票に注目　当選安全圏は千票程度か

　統一地方選後半戦で県西部唯一の湖西市議選は、定数１８に対し現職１４、新人５の計１９人が出馬した。市の基幹産業である製造業を取り巻く環境が変化する中、脱炭素化や少子高齢化への対応が問われるが、主立った争点はなく投票率は過去最低だった前回の５９・７０％を下回るとの予想も。当選安全圏は千票程度か。出馬表明から間もない新人候補も複数いて、得票をどこまで伸ばすか注目される。
　居住地別で候補者が最も多いのは中之郷の５人。連合静岡の推薦を受ける楠浩幸氏や共産荻野利明氏は組織票を固める。２期目を目指す加藤治司氏は地元固めを進める。最年少３１歳の新人相曽桃子氏は子育て世代や若年層の支持獲得を図り、通勤時間帯の街頭演説やＳＮＳ発信に力を入れる。参政党初の議席を目指す山本晃子氏は運動量が多く、出身地の新居を拠点に全市への浸透を図る。
　新居では旧新居町議から通算８期目を目指す馬場衛氏が地元票をまとめる。告示直前に出馬を決めた新人山田康則氏は独自の戦い。
　新所は現職４人の競争が激しい。全市で組織票をまとめる公明佐原佳美氏のほか、竹内祐子氏、菅沼淳氏がせめぎ合う。三上元氏は地区外からの積み上げを狙う。利木の福永桂子氏も他地区へ活動を広げる。
　大票田の鷲津では神谷里枝氏が福祉関係者を中心に支持を固める。柴田一雄氏は小まめに街頭に立ち浮動票の獲得も図る。市役所周辺は地元議員の引退で各候補が票の取り込みを狙う。
　新所原駅周辺は引退議員の地盤を継いだ山口裕教氏が駅北を固め、二橋益良、土屋和幸両氏が駅南を中心に競り合う。隣接の岡崎では新人寺田悟氏が地元を軸に市全域へ活動を広げ、知名度向上を狙う。白須賀から唯一出馬の滝本幸夫氏は地元の支持確立を進める。

　立候補者　届け出順、定数１８―１９
山口裕教　６７　無新　［元］デンソー社員
神谷里枝　７２　無現　市知的障害者相談員
楠浩幸　６０　無現　デンソー労組専門役員
土屋和幸　７２　無現　社会福祉法人理事
荻野利明　６９　共現　浜名民主商工会副会長
三上元　７８　立現　［元］市長　
相曽桃子　３１　無新　［元］市立湖西病院看護師
馬場衛　７７　無現　議長　
二橋益良　７４　無現　不動産会社社長
福永桂子　６７　無現　［元］市職員
加藤治司　７１　無現　［元］富士機工執行役員
佐原佳美　６７　公現　党県本部湖西支部長
菅沼淳　７１　無現　内装仕上げ会社社長
柴田一雄　４６　無現　生涯学習ＮＰＯ理事長
滝本幸夫　７２　無現　［元］物流会社社員
竹内祐子　６８　無現　副議長　
寺田悟　６０　無新　［元］愛知県警察官
山本晃子　５５　参新　党県支部役員
山田康則　６０　無新　屋根工事業