テーマ : 動物・ペット

iZoo敷地内に爬虫類専門の動物病院 河津、6月オープン

 河津町に6月、爬虫(はちゅう)類専門の動物病院が誕生する。その名も「iZoo(イズー)の病院」。人気動物園の敷地内にオープンする。爬虫類を飼育する愛好家の増加に対し、専門の医療機関が少ないという課題の解消を目指す。関係者によると、爬虫類専門の動物病院は県内初といい、全国的にも珍しいとされる。

開業準備を進める後藤正さん=4月下旬、河津町
開業準備を進める後藤正さん=4月下旬、河津町
「iZooの病院」の看板
「iZooの病院」の看板
開業準備を進める後藤正さん=4月下旬、河津町
「iZooの病院」の看板


 4月下旬、開設予定地で獣医師後藤正さん(51)が専用のエックス線検査機や電気メス、薬品の準備を進めていた。爬虫類の診療はイヌやネコなどの一般的なペットと異なる知識が必要とされ「爬虫類を連れて行っても診てもらえない場合が増えている。受け入れ先の確保は喫緊の課題」と強調した。
 爬虫類専用の動物病院を設けるきっかけとなったのは、全国の飼育者たちからイズーの白輪剛史園長(53)のもとに寄せられる多くの相談だった。数年前から設立案を温め、旧知の仲だった後藤さんに白羽の矢を立てた。「専門性の高い医療体制を構築するのは私たちの使命」と白輪園長は言葉に力を込める。動物園付属の医療施設も希少とされる。
 後藤さんは動物園で長く獣医師として勤務し、爬虫類を含めた多種多様な動物たちの診療経験を持つ。新施設のオープン予定は6月10日。「ゆくゆくは爬虫類を含む『エキゾチックアニマル』全般の診療ができるようにしたい」と見据える。

 ■飼育「しっかり特徴学んで」
 「イズーの病院」の後藤正さんは「爬虫類を飼育するには適切な知識が必要」と、増加する飼育者に警鐘を鳴らす。
 後藤さんによると、爬虫類を育てるためには生態に合った飼育環境を用意する必要があるという。「温度や湿度を適切にするほか、昼行性の場合は室内でも十分な紫外線を与えるのが重要」と呼び掛け、環境を整えることが傷病リスクの軽減につながると説く。
 後藤さんは「爬虫類の生態系はさまざま。特徴を学んだ上でペットとして迎え入れてほしい」とし、安直な飼育放棄で野に放てば在来種の生息を脅かすとも訴える。

 

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