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家計資産 最大2141兆円 23年12月末 日銀の国債保有53・78%

 日銀が21日発表した2023年10~12月期の資金循環統計(速報)によると、国債(短期を除く)の時価ベースでの発行残高に占める日銀の保有割合は12月末時点で53・78%だった。過去最高だった9月末時点の53・86%からは小幅に低下したが、高水準が続いた。大規模な金融緩和策の一環で長期金利を低く抑えるため、国債を市場で大量購入してきたことが要因。
 家計が保有する金融資産の残高は12月末時点で前年比5・1%増の2141兆円となり、過去最大を更新した。株高の影響で株式や投資信託の残高が増加した。
 内訳は現金・預金が1・0%増の1127兆円と過半を占め、株式が29・2%増の276兆円、投資信託が22・4%増の106兆円と増加が目立った。保険・年金などは0・9%増の537兆円だった。
 日銀は大規模緩和を導入した13年4月から国債の大量購入を開始。導入直前の13年3月末時点の国債保有割合は11・55%だった。今月の金融政策決定会合でマイナス金利の解除などを決め、金融政策の正常化を始めた。
 国債購入は当面これまでと同規模を維持する方針だが、債券市場の機能低下を招いており、正常化の大きな課題となる。

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