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ジャンボタニシをまかないで 除草目的に活用か?稲の食害警戒

 農林水産省が稲の食害を警戒し、ジャンボタニシ(スクミリンゴガイ)を田んぼで放し飼いにしないよう農業関係者らに呼びかけている。除草目的で活用する動きが一部にあり、ジャンボタニシを水田にまく様子を収めた投稿がX(旧ツイッター)で最近拡散し、話題となった。坂本哲志農相は12日の記者会見で「繁殖力が高く、一度まん延すると根絶は困難だ」と述べ、注意を促した。

ジャンボタニシの成貝(農水省提供)
ジャンボタニシの成貝(農水省提供)

 農水省によると、ジャンボタニシは南米原産で1981年に食用のため日本に持ち込まれた。その後に養殖場の廃業などで放置されたものが水路や水田で野生化した。成貝は5~8センチ程度の大きさで、温暖な地域に生息し、関東以南で稲などの苗が食べられてしまう被害が確認されている。
 国は対策の必要性が高い「重点対策外来種」に選定しているが、特定外来生物と違って運搬制限や罰則はなく、水田などに放さないよう協力を求めるにとどまっている。
 柔らかい稲や雑草を食べる性質を利用し、水田の除草に使われている可能性があるという。農水省の担当者は「管理が難しく、逃げ出せば地域に被害が出る」として、都道府県を通じて注意喚起する方針だ。

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