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23歳大器 初心忘れず 大の里 続くか快進撃【大相撲 活気づく春㊥】

 23歳の大器の快進撃は続くか。初土俵から6場所目、幕内2場所目の大の里が春場所(10日初日・エディオンアリーナ大阪)で西前頭5枚目まで番付を上げた。上位とぶつかる地位で真価を問われる。「自分はまだ新弟子。初心を忘れずに一番、一番取っていくだけ」と謙虚な姿勢で挑む。

稽古で汗を流す大の里(右)=大阪市東住吉区の芝田山部屋宿舎
稽古で汗を流す大の里(右)=大阪市東住吉区の芝田山部屋宿舎

 新入幕で西前頭15枚目だった先場所は11勝4敗と躍進。9日目まで8勝1敗とし、10日目から当時関脇の琴ノ若、大関豊昇龍、横綱照ノ富士戦に抜てきされたが、3連敗を喫した。師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)は「上とやるには馬力、当たりの強さなど全部が足りない」と評した。
 貴重な経験を糧に、馬力の源となる下半身を四股やすり足で徹底的に鍛えてきた。大の里は「稽古はやればやるだけ強くなれる」と成長を実感している。
 4日の二所ノ関一門の連合稽古では、一門外から参加した大関霧島に指名されて3番取り、最初の一番は鋭い出足で一気に押し出した。残りは低い姿勢で頭をつける大関になすすべなく完敗。「通用したとは思っていない」と地力の差を感じ、気持ちを引き締めた。
 今場所は他の力士もしっかり対策を練ってくるだろう。まげを結えないざんばら髪の若武者は「一日も早く上へ上がるという目標の達成だけを考えていく」と地道に歩みを進める。

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