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訪日クルーズ客、23年は35万6000人 清水寄港は過去最多

 国土交通省は28日、2023年にクルーズ船で日本を訪れた外国人客数が35万6千人(速報値)だったと発表した。中国人客の回復が遅れ、ピークだった17年の14・1%。一方で外国の船会社が運航するクルーズ船の寄港先数は、小規模な船の増加で過去最多の92となり、経済効果の裾野が広がった。
 集計によると、14年に41万6千人だった外国人客数は年々増え、17年に252万9千人を記録した。しかし「ダイヤモンド・プリンセス」での新型コロナウイルス集団感染を受け、20年3月に訪日クルーズ船の受け入れを停止したため、20年は12万6千人、21~22年はゼロ。業界団体が対策指針を策定し、23年3月になって再開した。
 外国のクルーズ船寄港先数は、これまで19年の67が最多だった。国交省によると、1万トン規模の比較的小さな船が増え、伊根(京都)、喜界島(鹿児島)など大型船が入れなかった港も利用されるようになった。沖合に停泊し、ボートで港に入るケースも増えた。
 外国のクルーズ船が国内で寄港した回数は1264回。2千回を超え、ピークだった17年に比べると60%程度の水準だった。港湾別は、横浜が101回でトップとなり、長崎95回、鹿児島78回、那覇72回と続いた。清水は同港過去最多の53回で8位。
 一方、日本の船会社によるクルーズ船の寄港数は590回。「ぱしふぃっくびいなす」の運航が終了した影響で、22年の722回から減少した。
 政府は昨年3月に改定した「観光立国推進基本計画」で、25年までに訪日クルーズ客数を250万人、外国のクルーズ船寄港先を100、寄港回数は2千とする目標を掲げた。

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