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ウエルシアとツルハ統合へ 薬大手、イオン傘下で再編

 イオンは28日、子会社でドラッグストア最大手のウエルシアホールディングスと同業2位のツルハホールディングスの経営統合協議に入ると発表した。ツルハがウエルシアを子会社化し、イオンの傘下に入る。売上高が2兆円、全国5千店規模の巨大チェーンが誕生する。競争が激化する中、再編で規模を拡大し、5年以内に売上高を3兆円に伸ばす目標を掲げた。

ツルハホールディングスが展開する店舗=28日午前、東京都江戸川区
ツルハホールディングスが展開する店舗=28日午前、東京都江戸川区
ツルハホールディングスが展開する店舗=28日午前、東京都江戸川区

 2027年末までに最終合意を目指す。関東や関西に出店が多いウエルシアと、その他の地域に強いツルハが組むことで店舗網を強化する。売上高は業界3位のマツキヨココカラ&カンパニーの1兆円弱を突き放す。さらなる再編の呼び水になる可能性がある。
 3社は市場拡大が見込まれるアジア進出の加速に向けても協力する。
 3社のトップは28日、ツルハの本社がある札幌市で記者会見した。イオンの吉田昭夫社長は、ドラッグストア業態は出店余地の減少や価格競争で低成長期に入ったと指摘。一方、少子高齢化で健康に関わるニーズは高まっており「健康社会をリードする企業になる。既存の枠組みに関わらない新事業をつくる」と強調した。
 ツルハの鶴羽順社長は「圧倒的な競争力を獲得できる。スケールメリット(規模の利益)の創出で顧客の満足度を高める」と説明した。ウエルシアの松本忠久社長は「アジアナンバーワン企業を目指す」と意気込んだ。

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